私の机の上には今でも旧環境用のPC-9821Rv20/N20が鎮座しているのですが、最近システムの起動に失敗したり、メモリーカウントの間にフリーズしてしまうという状態で使い物にならなくなってしまいました。
元々Pentium Pro 200MHzだったPCに、Pentium III-S 1.4GHzを載せて使うという無茶をしているため、不安定要素は至る所に存在しているのですが、その中でも最も不安定要素でありながら要の部品となっているのが、このSocket8 → Socket370(PPGA)変換アダプターであるPowerLeap PL-Pro/IIです。今回の不具合も、恐らくPL-Pro/IIのコンデンサー液漏れによるものではないかと考えられます。
私のストック分はやはりコンデンサーが液漏れしてしまっていて、コンデンサーを交換しなければ使えない状態だったのですが、PC-9821関連資産を処分するという知人がそれまで使っていたセットを譲ってくれるということになり、送られてきた荷物の中に入っていたのがこのセットでした。
これがなければPC-9821をもっと早く諦めていた
まずはこちらをご覧下さい。
この状態で、PC-9821Rv20/N20上のSocket8に装着します。
具体的には、まずPL-Pro/IIのSocket370はMendocino Celeron互換配列となっていますので、同じSocket370とはいえTualatinコアのPentium III-Sなどは動きませんので、同じSocket370でもPPGA→FC-PGA2の整合性をとるために、同じPowerLeap製のPL-370/Tという変換アダプターを併用する必要があります。
そこでPL-Pro/IIにPL-370/Tを装着し、その上にさらに部品屋で売られている単品のSocket370を装着します。Socket370を装着するのは、汎用のCPUクーラーを利用するためです。後はTualatinコアのCPUを装着し、CPUクーラーを取り付けたのがこの状態というわけです。
裏面から見ると、PL-Pro/IIにPL-370/Tが載っている状況がよくわかるかと思います。
私の現状の環境では、前述の通りPentium III-S 1.4GHzが搭載されているのですが、こちらのセットにはCeleron 1.4GHzが搭載されているということですので、交換する際にはこのまま使おうと考えています。当然ながらCPUとしてはPentium III-S 1.4GHzの方がずっと高性能ですが、PC-9821Rv20はFSBが66MHzに固定されているため、133MHz×10.5倍で動くPentium III-S 1.4GHzは、実クロック700MHzとなるのですが、Celeron 1.4GHzは100MHz×14倍動作であり、FSB 66MHz環境でも933MHz動作となり、クロック差で性能差がかなり埋まるためです。
私の場合Windows 2000まではほぼPC-9800シリーズ一本で使っていた(モバイル環境のみVAIO等)ため、まだたまにこの本体が必要となることがあるのです。
オリジナルのPentium Pro 200MHzではさすがに今使う気にはならないと思うのですが、ここまで手を入れれば意外と使い物になる性能は出てくれるのです。その意味ではまさに我々の救世主的存在でした。もう少し完成度が高ければ文句ない製品でしたが、まずは発売されてくれただけでも感謝です。
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購入金額
0円
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購入日
2014年頃
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購入場所
CLWさん
2015/05/23
弊社にも実際に使っている98シリーズはあります。
私の場合はコンデンサ位だと自分で全て交換してしまいます。(^^ゞ
それで動くなら安い物ですからね。(笑)
何とか、延命処置ですね。
jive9821さん
2015/05/23
コメント有難うございます。
私も代替品が手に入っていなければコンデンサーの交換ぐらいはしてしまうのですが、こちらの譲っていただいたものは予めコンデンサー交換&ヒートシンク追加などの対策がとられたものでしたので、そのまま甘えて使ってしまうことにしました。
メイン機で使っていた頃なら恐らくこれ以外にも色々と手を加えていたと思うのですが、現在はあくまで旧環境の保持用ですから普通に動いてくれれば充分という感じですね。
ふっけんさん
2015/05/23
PenⅡODPでもレアなのにそれよりも珍しい気がします。
jive9821さん
2015/05/23
Pentium II ODPは、USER'S SIDEの大量販売が行われるまでは、日本ではごく少量の並行輸入以外ではほぼ入手不能でしたので、Socket8のPC-9821ユーザーは大抵この製品を使っていましたからね。周囲の殆どの仲間が複数個所有していたので、実はあまりレアという感覚がありませんでした。私は当時4つ買いましたが、ごく平均的なレベルだったかと思います。
Pentium II ODPも計3つ買いましたが、こちらは案外出番が少ないままだった記憶があります。予備機のPC-9821Rv20でDual CPUにして使ったのですが、こちらはあまり本格的な環境を構築しませんでしたので…。