i7 3770Kレビュー…という名の蜘蛛PCネタに使われていた「ただし光る(重要改良点)」メモリ。
まあ実際、今回の3770Kレビューに当たって唯一新規購入したパーツではあるのだが。
スペック自体はDDR3 1600 / 1.5V / 9-9-9-24と今となっては定番スペック。但し初回出荷分の一部には1.65Vのモデルがあると代理店のサイトにはあり、実際1.65Vとして扱っている店もある。
容量はやはり定番と化した4GB*2の8GBだが、8GBモジュールの上位品もある。
パッケージははめ込みタイプのブリスターパッケージで開封は容易。更に面白い事にヒートスプレッダの表面には保護シール、端子部にはMSI製グラフィックボードのような樹脂カバーが付属する。樹脂カバーはありがたく他メモリの保管に使わせてもらおう。
ヒートスプレッダの高さも極端に高い訳ではなく、端子部含めて35mm程度に収まっている。
しかしこのメモリの特徴はなんと言ってもメモリ…というよりヒートスプレッダ側の発光ギミックだ。
光るメモリといえば以前購入したGeil BLACK DRAGONがある。
あちらは基盤片面に埋め込まれた赤色LEDが2箇所点灯するというなかなかのインパクトを持つものだったのだが、これはそれ以上の派手さだ。
基盤ではなくヒートスプレッダ上部に埋め込まれた半透明のバーが、内部の青色LEDによって照射されメモリ上部全体が光るという凝ったギミック。
更に常時点灯ではなくランダムな周期で明滅を繰り返すので、複数本を挿した時はまるで水辺のホタルの集団のような事になる。…まあホタルの集団なんて10年以上見てないきがするんですけど。
ちなみに発光タイミングがつかみにくいので冒頭写真のような2枚当時点灯の写真は撮りにくく、スローシャッターでムリヤリ撮っている。
いっそコレ赤系のLEDだったら警告灯みたいでもっとかっこよかったのに!
黒い基盤の隅にさりげなくAVEXIRのロゴが入ったり、ヒートスプレッダにはグラデーション塗装がされていたりとデザイン自体なかなか凝ったものなのだが、この発光ギミックのおかげで「目立つメモリ」という点では最強クラスの一品だろう。
発光部はご丁寧にロゴをくりぬいている。
3770Kレビューで書いた通り、メモリ自体は無事DH77DFによるDDR3 1600 / 1.5V動作に成功。別の1.5Vメモリと消費電力差は見られないので光るギミックの消費電力は無視できる範囲だろう。更に1.45Vでの動作にも成功しているのでデータ計測後はそちらで使用中だ。
但し製造品質は大雑把な部分があり、スペックシールがナナメに貼ってある、発光部がちょっとぐらつく等、甘さを感じてしまう。
マガッテルヨネ。
凝ったギミックを持つスプレッダは本来の放熱性能は二の次になっている気がするが、チップメーカーが淘汰されメモリの差別化が難しくなってきた今、このような見た目やギミックで勝負するメモリは個人的に大好きだ。それに実用的な意味があるかはおいておいて。
ちなみにAvexir自体あまり聞かれないメーカーなのだが、きっちり代理店のDIRACを通っているので国内サポートも受けられ、永久保障も謳われている。まあメモリに関しては初期不良以外サポートのお世話になったことがないのだが。
そういや蜘蛛型ケースや機関車ケースのLian-LiもDIRACでしたね。Lian-Liのマスコットキャラクターの4コママンガもイメージキャラと思えない大暴走っぷりだったし、今後ともDIRACには面白い…じゃなかった個性的なパーツの輸入を期待したいところ。
さて、i5 3570Kレビュー時ではG.Skillの1.25V超低電圧メモリを使用していたのだが…
どうもマザーボードであるIntel DH77DFとの相性が悪かった。
このDH77DF、インテルらしい独自仕様のUEFIを持っているのだが、残念ながら1.25Vメモリとは相性が悪く、1.45V程度の設定でも起動不能になるどころか、起動したところで1.56Vという逆に過電圧状態になっている始末。
このメモリ、1.25Vでの動作がシビアになったマザーでも1.35V程度の動作なら普通にいけただけに、これはIntelマザーの独自仕様が何らかの相性を引き起こしているとしか思えない。
とにかくこれのせいで本来の消費電力から+数Wされている可能性があった。数Wくらい普段ならたいしたことがないのだが、ACアダプタ+3570Kの組み合わせは既にギリギリ状態。3770Kを迎えるにあたってマザーボード・ACアダプタ・メモリのどれかを交換しなくてはならない。
とかなんとか言っていたらX79 Extreme6でメモリメーカー混在動作実験に成功、そのままG.SkillはX79での常用に回されてしまい、一転して蜘蛛用のメモリがないことに。
一応DDR3 1333メモリならあったのだが、3570Kレビューとのスコア齟齬を考えると1600メモリは買い足し確定になった。
という訳で定格1.5Vの動作(それ未満の低電圧モデルだとDH77DFがどうなるか判らない)のDDR3-1600メモリを探す訳になったのだが、蜘蛛PCは思いっきりメモリが目立つところにあるのでどうしょうもない見た目を持つPC-T1Rに相応しい見た目(ヒートスプレッダ)を持つかどうかが最大の選択ポイントだった。
その点ではこれは合格過ぎて早速購入しようとしたのだが…取り扱い店舗が少ない。初期出荷分の1.65V版をつかんだら本末転倒なので出来れば店頭購入したいのだが、とかなんとか言っていると…
http://www.dirac.co.jp/avexir/mpower/avx-mpower.html
後継というかバリエーションモデルとなる、MSIとのコラボ版が登場していた。黄色いラインが派手でどうせならこちらが欲しいしこちらは初回から全部1.5Vモデルだ。
…が!こんなにドハデなメモリは当然DDR3-2133等の高クロックモデルが中心になるらしく、頼みの綱のArkでも上位モデルの入荷しかない。ぶっちゃけ先のG.Skill+DH77DFの挙動を見たあとだとヘタに高クロックモデルを指したら何が起きるか判らない。
唯一PC onesでこのDDR3-1600モデルの取り寄せ扱いがあったので注文してみたのだが、納期が10月末頃になってしまうとのこと。この頃まだi7 3770Kレビューは「10月中旬」とアナウンスされていたのでPC onesには申し訳ないのだが注文キャンセル。ゴメンナサイ。
仕方なく通常モデルの店頭販売を行っていた上にセール価格だったTSUKUMOで購入。
結局3770Kのレビュー開始自体が遅れたから結局そのままonesでMSIコラボモデルを取り寄せていても間に合ったし、TSUKUMOで買うにしてもハロウィンクリアファイルをオマケでつけられる時期まで粘れたという2重オチ!!くそう!くそう!
さて、先ほど無事DDR3 1600動作に成功したとあるのだが、やっぱりDH77DFのメモリ設定は癖がある。そのままだと1600を指定できないのでまずXMPを読み込ませて自動で1600指定にして再起動。
ここでもう一度UEFI画面に入ると1600指定はOKなのだが電圧が高く設定されてしまうので、そのままプロファイルを手動に切り替えて電圧だけ任意の値に操作すれば、スペックどおり1.5Vの1600動作が行える。
しかしちょっと罠がある。UEFI画面ででっかく表示されるメモリクロック、これ現在の値なのだ。
DH77DFはUEFI起動時安定性のためか1066動作固定になるのでいつ見てもこのでかい表示は1066なのだ。別に設定に失敗している訳ではない。
…が、OS起動後もういっちょ罠がある。マザーボード付属のIntel Desktop Utilitiesだ。このソフト、現在のクロックや電圧を確認できるのだが、このソフトだと何故か1333動作として表示される(ちなみに電圧は普通に取得できる)。
最初これのせいでどうしても1600動作できねえ!とあせっていたのだが、他のソフト(CPU-Z)等で見たところちゃんと1600動作だし、WEIも7.8と1600らしいスコアを叩き出している。
Intel Desktop Utilitiesのデータ取得ミスだという事で片付けて、3770Kレビュー時は1600動作だと言い張っておいた。
まあこれらの内容、メモリというよりDH77DF側が原因なのでそちらに書いたほうがよかったのかも。
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購入金額
3,980円
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購入日
2012年10月14日
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購入場所
TSUKUMO DOS/V
notokenさん
2012/11/12
寝室には向かないです…。
下小川さん
2012/11/13
光を!もっと光をおおお!(マテ
さすがに寝る時は全PC電源落とします。