ウルトラマンをはじめ、ケムール人やカネゴン、ゼットンなど宇宙人や怪獣達をデザインした成田亨さんのウルトラシリーズ作品が数多く(189点)所蔵されている青森県立美術館の嬉しいお土産です。
もちろん青森県立美術館に出かけた彼女の目的はカネゴンではなく、奈良美智さんの講演でした。
「私は怪獣をカオスの典型として捉えることにしました。
ウルトラマンは当然コスモスの典型でなければいけません。
コスモスの典型と云えばフィディアスのアテネ像が代表で、単純な造型とアルカイック・スマイル(古式微笑)がその特徴です。
宇宙時代のコスモスの典型は更に単純でなければなりません。
また、宇宙時代のカオスの典型は、あくまでも怪獣であって妖怪にしてはいけません。
それらの怪獣を生み出していく原動力は抽象性しかないと考えました。」
①手足や首が増えたような妖怪的な怪獣は作らない。
②動物をそのまま大きくしただけの怪獣は作らない。
③身体が破壊されたような気味の悪い怪獣は作らない。
・・・とキャラクターデザインにおける定義を打ち出した成田さんによって見事にデザインされたウルトラ初期3部作(ウルトラQの中期から、マン、セブンの中盤まで)の宇宙人や怪獣たちは、洗練された美しさがあって、どれも魅力に満ち溢れている。
とくに侵略宇宙人のデザインについて、「地球人にとっては悪でも、彼の星では勇者であり正義なのだから、『不思議な格好よさ』がなければいけない」とも述べているが、ウルトラシリーズの良さは、言うまでもなく敵役の魅力に負うところが多いのだ。
ペスター、ギャンゴ、ダダ、メフィラス星人、メトロン星人、エレキング・・・とそれぞれの敵役の登場に胸を躍らせ、主役のウルトラマン以上の格好よさを感じた記憶は多くの方が持っていると思う。
円谷プロと著作権の問題で苦しみ、「ウルトラマンを作った男」から不当にも外され、なかば業績を黙殺されたままに2002年に逝去された成田亨さんの仕事は現今、「特撮」という括りを超えて評価されている。
復刊ドットコムに一票入れてきました。
円谷プロとの版権の複雑な問題で絶版のままとなっている「成田亨画集 ウルトラ怪獣デザイン編」。
なんとしても手に入れたいのだが、Amazonではなんと3万円以上のプレ値。
もしよろしければ、成田亨さんの画集の復刻に皆様の一票をよろしくお願い申し上げます。
・・・とチビスケが何やら静かにしていると思ったら・・・。
-
購入金額
0円
-
購入日
2012年10月10日
-
購入場所
北のラブリエさん
2012/10/12
見慣れていたように思っていた怪獣たちもこうやって見ると改めて素晴らしいデザインだということに気付かされます。
最後のカネゴンにも才能の発露が!
可愛らしさが出ていますねw
vingt-et-unさん
2012/10/13
ご覧頂いてありがとうございます。
常に売り上げの上位を占めていたウルトラ怪獣・宇宙人のオモチャは、すべて成田亨さんデザインだった・・・なんて何かに書いてありました。
私が持っている復刻ソフビも殆んどが成田亨さんデザインです。
>才能の発露が!
今日、帰宅すると、額装されて食卓テーブルの上に鎮座しておりました(爆
がじおさん
2012/10/13
屋根裏の散歩さん
2012/10/13
私の分はー(涙)。
vingt-et-unさん
2012/10/13
vingt-et-unさん
2012/10/13
でもお医者さんごっこは・・・。
hatahataさん
2012/10/18
そして未来の怪獣デザイナーさんがひとり(笑)
vingt-et-unさん
2012/10/21
こんにちは。
怪獣のオモチャを登録するのに色々と調べているなかで、成田亨さんを知ったのは、私もつい最近です。
ライダーの世界もウルトラの世界も、作った男たちの裏話が本編以上に面白そうです。
>未来の怪獣デザイナー
実物を拝みに青森に行かないといけません(笑)