K2インターフェースとは、簡単に言えばジッターやリップルなど、様々な符号外成分が含まれたデジタル信号の中から符号部分(0または1)だけを取り出すという技術で、理論的には一切の狂いがないデジタル信号を得ることが可能となるものです。
もっとも、私自身は当初この製品に特に興味があったわけではなく、むしろ販売店にDENON DCD-1610を買うつもりで試聴に行き、そこで比較試聴の相手であったXL-Z711の方を気に入ってしまい、結局こちらを購入したというわけです。
音質的には馬力のある低音とK2インターフェースの効果ともいわれる高域方向の透明感が特徴となります。もっとも、これはあくまで当時としてはという話であり、今聴くと低域はやや腰高ですし、高域方向もクリアさはなかなかではあるものの、解像度の荒さは感じられます。この辺りはD/Aコンバーターの性能などが最近の製品と比較すれば大幅に劣りますので、仕方ない部分ではあるのですが。
ただ、感心するのは購入してから既に23年も経過しているこの製品ですが、未だにきちんと動作するのです。少々トレーのベルトは緩くなっているらしく、夏場はトレーが引っかかる場合はあるのですが、メカの動作は未だに全く問題ありません。バブル期に設計されたオーディオ機器らしく、当時10万円以下クラスだったとは信じられないくらいの物量が投入されています。
後日NEC CD-10(約1年遅れで発売された同クラスの製品)を使ってみると、CD-10の方の優秀さが目立つ結果となってしまいましたが、それでもきちんと金をかけられたオーディオ機器の良さは感じさせてくれる製品だと思います。
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購入金額
0円
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購入日
1989年頃
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購入場所
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