レビューメディア「ジグソー」

携帯ゲーム機を注文したはずなんだが携帯機器ではなかったでござる。何を言っているのかわからないと思うが、(以下略

 今の御時世にNEOGEOを復活させるという驚愕的なプロジェクトの話を聞いたのは、今年の6月だったか、7月だったと思います。しかも携帯ゲーム機としてリリースするという。それはもうガタンコ!せざるを得ないというものでしょう。

 

 そんな驚愕なゲーム機の名前は「NEOGEO X」。多少発売日は伸びましたが、ほぼ予定通り2012年中に発売されました。しかもコレ、公式ライセンスを取得しているといいます。利権の亡者的な日本の企業からよくもまぁライセンスを取得できたものだと関心します。まぁ、SEGAから公式ライセンスを取得してメガドライブの携帯ゲーム機をリリースしている会社もメキシコだったかブラジルだったかにもありますし、初めてのこととは言えませんがね。

 

 というわけで、届きました。届いちゃいました。「NEOGEO X GOLED LIMITED EDITION」です。クロネコヤマトのお兄ちゃんが玄関先でコレを抱えて立っているのを見たときは妙な気分にさせられました。

 

 箱の裏。インストール済のゲームなどが書かれております。

 

 そしてSNK PLAYMOREのマークが!! まごうことなき公式ライセンスの証。できることならPLAYMOREの名前無しで見たかったですね。仕方がないことでもありますが、これも時代の流れということでしょうか。

 

 ちなみに箱には日本語訳の取扱説明書が貼り付けてありました。(中には同じものの英語マニュアルが付属しています)

 

 玄関先で妙な気分になった理由がコレです。デカイ!!

 携帯ゲーム機を注文したはずなのにPS3の箱よりデカイ。いや、わかってますよ? 理解してますよ? 箱がでかい理由くらい。でもやっぱり「携帯ゲーム機を注文したはずなんだ」という気持ちは捨て切れないのです。

 

 箱を開けると、さらに白い箱がふたつ。

 

 こんな感じで収められています。

 

 ごそっと抜き出して……。HDMIケーブルと英語マニュアルが見えます。もう一つの箱にはACアダプターやAVケーブルが付属していました。

 

 さぁ、でましたNEOGEO Xです。

 

 というか……、

 NEOGEOだ! NEOGEOじゃないですか!!

 発売当時、頭おかしいんじゃないか? とか言いたくなるくらい高かったNEOGEOが今ここに! (違いますけど)

 

 

 う~む。どっから見てもNEOGEOです。NEOGEOじゃないけど、NEOGEOにしか見えません。

 

 NEOGEOにしか見えないのに、NEOGEOではない証拠がこちら。

 くぱぁ

 

 こちらはNEOGEO Xのドッキングステーションになります。ここに本体を接続して、HDMIケーブルかAVケーブルを使ってTVに接続してゲームが遊べるというもの。ちなみにアップスキャン機能はないようです。フルHDモニタに繋いでも解像度は元のままだとか。そして、中を見てもらえば分かる通り、NEOGEOのカセットは挿さりません。これでNEOGEOのカセットが使えたら神だったのですが、さすがにそこまでの機能は期待できないのですね。

 

 本体を見る前に、ドッキングステーションを見てみます。

 手前には電源スイッチ。コントローラコネクタふたつとOPENボタンがあります。

 

 裏面にはDC IN。AV OUT。HDMI。

 

 ちなみに、注意書きに日本語が加えられているのが興味深いです。完全に日本市場も狙っている製品なんですね。

 

 そして、こちらが本体のNEOGEO Xです。

 デザインはなんとなく丁果 A-320を思わせる雰囲気がありますが、あちらよりは少し大きめで、チープさはないですね。ボタンは4ボタンで、十字キーではなくNEOGEO CD方式。どちらもカチッカチッと小気味よい感触。扱い易かどうかは、まぁ別として感触は悪くないです。

 

 裏面にはなんと「SNK」の文字が! さすが公式!

 

 上面にはなぜか「L」「R」のボタンがふたつずつ。これは基本的に画面比率の変更とポーズにしか使用しません。それと、HDMI、AV OUT、USBコネクタが見えます。ドッキングステーションとはこの3つを接続してゲームをプレイするんですね。

 

 右側にはゲームカードのスロットと電源スイッチ。

 ゲームカードといってますが、たぶんSDカードが挿入できます。試していませんが。

 

 下側には、ボリュームとイヤホンジャック。そして、画面の輝度を変更するボタン。

 こうして本体だけ見ていると間違い無く携帯ゲーム機です。ドッキングステーションとアーケードスティックが付属するため箱はでかいですがね。

 

 ドッキングステーションに本体を接続した状態。

 NEOGEO風のドッキングステーションとかどれだけ無駄な装飾なんだ。とか言いたくなりますが、このへんはもう遊び心として割り切るしかありませんね。

 

 さて、ドッキングステーションと本体が入っていた箱とは別の箱にはアーケードスティックが入っています。NEOGEOコントロールスティック脅威の再現度! これもまたドッキングステーションと同じで本物と見間違えかねない作りです。その再現度の高さは、本物のコントロールスティックと同じくらいチープな部分まで同じです。代替品のなかった昔ならいざしらず、今になってまでこのコントローラを使う気にはなれませんよ。

 

 ちなみに接続はUSB。試しにPCに接続してみたところ、ちゃんと認識してましたのでPC用のアーケードスティックとしても使用できます。まぁ、使う気にはなれませんがね。おそらくPC用のアーケードスティックがNEOGEO Xでも使用出来ると思いますので、HORIやMadCatzのアーケードスティックを持ってきたほうが幸せになれると思います。懐古に浸りたいのなら付属のアーケードスティックを使うのもいいとは思いますが……。

 

 あとはACアダプター。

 

 NEOGEO Xのロゴ入りです。ちょっと嬉しいこだわりです。ただ、これを接続する先がNEOGEO X本体にはありません。ドッキングステーションにしか接続できないという問題があります。

 

 

 こちらは初回特典として付属しているNINJA MASTERSのゲームカード。

 どこからどう見てもSDカードです。いちいち格好つけた名前を使うところはアレですが、既存の規格をそのまま使っているところはイロイロいじれそうでありがたいことです。ただ、パッケージを開けるのがもったいなく感じてしまって、開ける気になれないのが問題です。

 

 さて、話を本体に戻します。

 サイズはご覧のとおりPSP3000とほぼ同じ。

 

 厚さもほぼ同じですが、PSPのほうが丸みがあるので少し分厚い感じがします。そして重い。

 

 ちょっと充電して電源を入れてみます。

 懐かしのNEOGEOのロゴが!!

 と思ったら、NEO・GEO X!!! 細かいこだわりですねw

 

 本体の細かい仕様はわかりませんが、1GHzのCPUにLinux OSを搭載しているとのこと。まるで丁菓ですね……。そしてどう考えてもエミュレータです。

 

 本体にインストールされているゲームは20本。そして海外版。KOFや龍虎の拳といった懐かしいタイトルもあります。少し動かしてみた感想としては、若干ほんの少しかろうじて動きがモッサリしているような気もしますが、昔のゲームは今ほど滑らかに動いていたわけでもないので勘違いかもしれません。しかし、エミュレータだとしてもなかなかの再現度。問題があるとしたら画面の比率が16:9だということですかね。キャラがデブって見えます。これは、L1かL2ボタンで画面比率を4:3に変更すれば解消できる問題ですが、それはそれで画面が狭く感じておもしろくありません。ここは我慢して16:9でプレイするしかないというのが私の結論です。

 

 インストールされているゲームは20本と少なめですが、これから他のタイトルも追加される予定だというのでそれが楽しみです。たぶんNINJA MASTERSのようなゲームカード方式なんでしょうかね。

 

 これはもう現代に蘇ったNEOGEOです。開発が海外であることから、日本企業が縛り付けてくる独自規格などの煩わしさもなさそうです。これで公式ライセンスを取得しているというのですから、奇跡のようなゲーム機が発売されたなと思います。

 

 

 さて、奇跡とかいって浮かれちゃっていますが、NEOGEO Xには問題もあります。

 先にも書いた通り、ACアダプターはドッキングステーションにしか接続できません。つまり、充電するにはドッキングステーションが必要だということです。そして、マニュアルによるとUSB接続による充電は絶対にしないでください。とのこと。な、なんだってー!?

 つまり、長時間プレイしたい場合はドッキングステーションに接続しっぱなしにしなければならないということです。当然ながら、ドッキングステーションに接続したらUSB接続のコントローラが必要になります。本体をドッキングステーションに接続している以上出力先はTVになります。ようするにNEOGEOをTVに接続してプレイするのと同じ状況になるわけです。

 

 それじゃ携帯ゲーム機じゃないじゃないか!

 

 これにはまいりました。PSPみたいに、ACアダプターを接続しながら長時間プレイできるものとばかり思っていたのですが、無理みたいです。マニュアルによるとフル充電状態のNEOGEO Xのプレイ時間は4~5時間とのことなので、長時間のプレイを諦めることもできます。しかし、充電にはドッキングステーションが必須。正直なところ邪魔です。

 私は、ドッキングステーションとアーケードスティックはおまけ程度にしか思っていなかったのであまり使う気はありませんでした。しかし、最低でもドッキングステーションだけは箱から出しておかないとNEOGEO Xで遊べないようです。当時としても破格の設置場所占有率が高かったNEOGEOをそのまま再現しているNEOGEO Xのドッキングステーションですからしまっておけないのは邪魔でしかありません。ちょっと泣きたい気分です。

 

 というわけで、携帯ゲーム機を注文したはずなんだが携帯機器ではなかったでござる。 となります。

 

 いや~。NEOGEO Xって、実は罠だったんじゃないか? とか思っちゃいますね。とはいえ、ゲームカード? で他のタイトルが出るようなら買っちゃうんだろうなぁ。とも思います。いや~、いや~、いや~、もう、いいように踊らされていますね^^

 

 

  • 購入金額

    19,900円

  • 購入日

    2012年12月30日

  • 購入場所

14人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • 由樹さん

    2012/12/30

    レビューお疲れ様でした。
    しかしあえて言いたい
    その何か間違ってる仕様こそがSNKらしいと(笑)
  • Kvartさん

    2012/12/31

    >由樹さん
    ありがとうございます。
    >その何か間違ってる仕様こそがSNKらしいと(笑)
    納得いたしましたw

    NEOGEO Xは、あえて昔の姿で今の仕様に対応して復活したゲーム機ともいえます。その熱さにはやはり計り知れないものがありますね。

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