レビューメディア「ジグソー」

気迫と野心に満ち溢れたライブパフォーマンス

1967年6月18日、アメリカのカリフォルニア州モンタレーで開催された野外フェスティバル“Monterey Pop Festival”での演奏を収めた1枚。

Jimi Hendrixはアメリカ人だが、イギリスでデビューしていたこともあり、当時のアメリカではまだ無名な存在だった。この“Monterey Pop Festival”で圧倒的なライブパフォーマンスを聴衆に見せつけ、一気にスターダムにのし上がっていったのだ。

このステージは、Jimiにとって母国におけるデビュー戦のようなものであり、それだけに気迫に満ち溢れたプレーを聞かせてくれる。

冒頭には、聴衆にJimiを紹介するブライアン・ジョーンズの声が収録されており、間髪いれずに1曲目の“Killing Floor”に雪崩れ込む。そのギターの音色は、塞き止められていた感情が爆発的に噴出したかの如く、疾走感が堪らなく良い。

最終曲「Wild Thing」の終盤ではJimiがギターを燃やして床に叩きつけて破壊するシーンがある。
そして、粉々になったギターの破片を観客席に投げ込んで颯爽とステージから去っていく。

ジャケットに用いられている写真はそのシーンの一部。この名シーンが生まれた背景がとても興味深い。

 



フェスティバルには、The Whoも参加しており、Jimiよりも先にパフォーマンスを済ませていた。実は、Jimiよりも後では見劣りすることを恐れたThe Whoから、先に演奏させろとJimiに申し入れがあった。The whoといえば、ギターやドラムを破壊するステージが有名で、Jimiとしても彼らの後では分が悪い。互いに譲らず、最終的にコイントスで出演順序を決めたそうだ。

 

The whoよりも後のステージになったJimiは、もっとインパクトを残るステージにしてやろうと思いついたのが、ギターを燃やすパフォーマンスだったという。


気迫と野心に満ち溢れた疾走感あるライブパフォーマンス。Jimi初期の名盤といえるだろう。

 

 

 

1. "Introduction by Brian Jones"

2. "Killing Floor"

3. "Foxy Lady"

4. "Like a Rolling Stone"

5. "Rock Me Baby

6. "Hey Joe"

7. "Can You See Me"

8. "The Wind Cries Mary"

9. "Purple Haze"

10. "Wild Thing"

 

Jimi Hendrix - Jimi Plays Monterey(1967)

  • 購入金額

    1,500円

  • 購入日

    2007年頃

  • 購入場所

    Amazon

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