レビューメディア「ジグソー」

AGP版のGeForce 6600 GT

当時のGeForce 6シリーズは、AGPからPCI Expressに移行する過渡期であったことから、AGPネイティブのチップとPCI Expressネイティブのチップとが混在していました。ハイエンドのGeForce 6800シリーズはAGPネイティブのチップにPCI Expressブリッジを組み合わせていたのに対して、メインストリームクラスのGeForce 6600シリーズはPCI Expressネイティブで、HSIと呼ばれるPCI Expree-AGPブリッジチップを搭載しています。

当時メインPCではGeForce 6800 GTのAGP版を使っていましたが、組み上げた後ほぼ放置していたIntel 865G+Pentium4 2.4BGHzという構成のキューブPCを活用するため、キューブPCに収まる大きさのAGPビデオカードを探していました。

キューブPCではその時点で既にGeForce4 Ti4400を使ってはいたのですが、TVに接続してマルチメディア端末的に使おうと思っていたことから、もう少し新しい世代のものをと思っていたのです。

当時余らせていたビデオカードの中で、GeForce4 Tiより世代が新しくアップグレードに使えそうなカードで、寸法的に何とか収まりそうな手持ちのカードは次の3枚でした。

・ASUS V9950Ultra (GeForce FX 5900 Ultra)
・ATi RADEON 9700 PRO
・PowerColor X40D-D3 (Volari Duo V8 Ultra)

このうちVolari Duo V8 Ultraは大きさも消費電力・発熱も大げさな割に性能が上がらないのでパス。大きさと性能のことを考えれば最適だったのはRADEON 9700 PROだったのですが、これはPC-9800シリーズ装着用にVGA BIOSを改造してあり、チップセット内蔵グラフィックス搭載PCではVGA BIOSが上がって来ない状態でした。BIOSを書き戻すのも面倒だったのでこれもパス。

そこで残ったGeForce FX 5900 Ultraを使おうと思ったのですが、このカードは外部電源供給が必須です。キューブPCの電源ユニットの5インチ機器用電源がカード上の電源コネクターに届かないのです。そこで延長ケーブルを買いに急遽PC量販店に向かったところ、中古コーナーに並んでいたのがこの製品でした。

当時既にGeForce 6800 GTを使っていてGeForce FX 5系からの性能向上は十分に実感していましたので、ミドルクラスのGeForce 6600 GTでも十分目的に合致すると思い、延長ケーブルの代わりにこちらを購入して買えることになりました。

使ってみると、DVD等の動画再生などについては、GeForce 4 Tiからは目に見えて進化していたことが実感できました。DirectX 7/8世代のアプリケーションはGeForce4 Tiもかなり健闘してくれたのですが、マルチメディア用途ではやはり新しい世代のチップが有利でした。

結局このPCを使っている間は最後までこのカードが使われ続けました。5千円弱の購入価格を考えれば、十分な結果を残してくれたと思います。
  • 購入金額

    4,970円

  • 購入日

    2007年02月21日

  • 購入場所

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