レビューメディア「ジグソー」

2スロット厚ビデオカードの先駆者

シリーズ最上位のGeForce FX 5800 UltraではFX Flowと呼ばれるあまりにも大がかりなクーラーを搭載し、NVIDIA自ら後にヘアドライヤーと自嘲したといわれるGeForce FX 5000シリーズですが、同じNV30コアを搭載していても定格クロックが低い、この無印FX 5800ではオーソドックスな空冷ファンが採用されています。もっとも、方式はオーソドックスでもヒートシンク部分の大きさはかなりのもので、リファレンスデザインの製品が2スロット厚となったのはこの世代からではなかったかと思います。

当時はライバル製品であったATiのRADEON 9700 PROに対して、性能こそFX 5800 Ultraがやや優位ではありましたが、騒音や発熱は圧倒的にRADEON 9700 PROの方が少なく、FX 5800 Ultraでは思ったよりも伸びなかった性能を、クロックを上げるという力業で無理矢理稼いだことがよくわかります。

一方、ハイエンドのFX 5800 Ultraが上記の通り非常に扱いにくい製品であったのに対して、そのクロック低下版となるFX 5800では、大きさ以外の点はそれほど使い勝手も悪くは無く、本来はこの辺りの周波数を定格として設計されていたのではないかと思わされます。

実は僅かな期間ではありますが、私はこのボードを玄人志向 CHANGE AGP2PCIを介してPC-9821Ra18などで使っていたことがあります。32bit/33MHzのPCIスロットに搭載する形になるわけですが、それでもGeForce FX 5600 PCIよりは総じてベンチマーク・体感速度共にワンランク上となっていました。

当時は2スロット厚で外部電源供給必須というだけで、一般ユーザーには無縁のハイエンド製品という印象を受けていましたが、最近ではミドルレンジ以上ではそれが当たり前となってしまっていますので、時代の変化を感じさせられます。

世間ではとにかく評判の悪かったGeForce FX 5800系ですが、個人的にはそれほど使い勝手の悪さも感じられず、払った費用に見合った価値はあったと思う程度に満足感のあった製品です。
  • 購入金額

    19,800円

  • 購入日

    2003年06月頃

  • 購入場所

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