レビューメディア「ジグソー」

一応オーディオインターフェースであるということ

前回掲載したProdigy 192と、基本的なオーディオ性能はほぼ同等となるオーディオインターフェースです。ただ、こちらはアナログI/Oなどは簡易的なものながらブレイクアウトボックスが用意されていて、そちらを使うようになっています。ステレオミニプラグ中心のProdigy 192と比べれば有利なのは間違いありません。



D/Aコンバーター、A/Dコンバーターなど、性能表記に表れる部分の部品については、Prodigy 192とほぼ同等で有り、表記性能でもほぼ同等です。ただ、新品当時の実売価格は2倍以上の開きがあるわけで、出てくる音質までが同等というわけではありません。

とにかく中高域が痩せていてチープな感じがしてしまうProdigy 192と比べれば、こちらはずいぶんオーディオ的にはバランスが良くなっています。硬質ハイ上がりの傾向は変わりませんが、中高域の出方が自然な分、楽器やヴォーカルも自然にきこえるようになります。さすがに低域の馬力などはよく出来た製品と比べれば大幅に落ちますが、1~2万円クラスのサウンドカードよりはよく出ている方でしょう。

ただ、この製品の弱点はとにかく響きや倍音など、付帯的な部分の音がそぎ落とされてしまうような傾向があることです。打ち込み系の音楽を聴いている限り特に不満を感じないのですが、アコースティック系の音楽では全く面白くありません。

EgoSystem独自のDirectWireドライバーは確かに面白いのですが、個人的にはこの機能のためにこの製品を使うよりは、気に入ったオーディオインターフェースを2枚使ってしまいます。

同じような部品構成やスペックであっても、価格や構造が違えば出てくる音も全く違うといういい見本です。ただ、音楽のジャンルを問わずほどほどに鳴るという意味では、ONKYO SE-200PCI辺りを使う方が無難に感じられてしまう辺り、幅広くお薦めできる製品というほどではありません。
  • 購入金額

    1,480円

  • 購入日

    2011年09月頃

  • 購入場所

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