レビューメディア「ジグソー」

sRGBを100パーセントサポート、ディスプレイポートを含めて4系統入力を持つプロ用液晶「PA248Q」

2012年08月23日<最初のレビュー>
2012年08月24日<追記01>
2012年08月24日<追記02>

<いきなり直球レビュー>
PA248Qをツクモ交換保証付きで、34900円で購入。
このディスプレイは3万円台で購入できることから、大丈夫って疑問に感じる人が多いと思う。
もう、いきなりまとめちゃうとね、間違いなく‘映像編集用”
PA248Q=Pro Artのなに恥じない性能をもつ。

マザーやノートで有名な「ASUS」さんの野心作・Pro Artシリーズ液晶ディスプレイ。
sRGB100パーセントカバーのIPS液晶パネルを採用。
IPSの中では高速応答6ms(GTG)。
視野角が水平/垂直とも178度、輝度が300cd/平方メートル。
そして10bit LUT(ルックアップテーブル)はフォトグラファー垂涎のハズ。
色ムラがあるのにプロ用なんてうたっている液晶ディスプレイがが昔から多い中、私はPA248Qは大丈夫だと感じた。
あとでしっかり説明するが、購入する際には絶対に「ドット抜けに対応している交換保証に加入できる」ツクモをおすすめする。

CRTユーザーであることが売りだったりする、時代に取り残されたワタシが何で液晶を?
会社にCRTを捨てられました。
会社が引越しするんで、それで次の場所に持っていけない。
会社にCRTはまだ4つあったんだけど、ああ、場所がないって言われれたらどうしようもない。
結果、T962は自宅作業で使用、そしてこの液晶「PA248Q」の2台で作業。
PA248Q_04.JPG
PA248Q_04.JPG


<基本性能>
まずはこの液晶「PA248Q」にて、3Dアニメーション、2Dセルアニメーション、ムービー編集をチェックする。
使用環境はQuadro4000とGV-N560OC-1GI/L2をVGAとしたGA-Z77X-UD3、i7-2600K環境でディスプレイポートとHDMI、DVI出力を使用。






最初に感じたのは明るすぎるというもの。
sRGBにモードに変更して明るさを最小にする。
これで目の疲れは激減するだろう。
40cmから50cm程度離れて使用するのだが、3時間通して使った結果、目の疲れ、見づらさといったものはCRT「T962」に比べてどうしても感じる。
PA248Q_05.JPG
PA248Q_05.JPG


CRTの高コントラストに対して、液晶はどうしても明るすぎて白飛びするためだろう。
そこで、NVIDIAコントロールパネルでも画像調整をする。
見やすい色に調整することで疲れはだいぶ軽減された。

ワタシはフォトグラファーではないのでsRGBで、スタッフ間のカラーマネージメントを行なっている。
2Dセルアニメーションにおいて、BGとセルペイントデーターはsRGBで、AfterEffectsコンポジットにエフェクトもsRGBで統一。
カラーマネージメントなんてビデオ編集時でいいじゃない?っていう旧態依然とした会社は多いが、仕込みの段階で統一すべき。
3DCGのほうもMaya上で、カラーマネージメントをsRGBにした。
PA248Q_01.JPG
PA248Q_01.JPG




<追記01>
・sRGBモードにおいて、文字の滲みが気になる
文字のドロップシャドウ部分が強調されてしまい、どうしても文字の滲みが出てしまった。
sRGBは諦めて、標準モードでNVIDIAコントロールパネルからの色調整に切り替えようとするが、なんか設定項目あるだろうと思って探してあった!
「鮮明度」を50から80に上げたほうがいい。
この問題はCRTと液晶の違いなのか、それともこの液晶はsRGBを売りにしているもののハードの特性なのかはわからない。
が、sRGBで文字滲みが気になる場合は、設定したほうがいい。

<追記02>
・sRGBモードで鮮明度を上げると文字が細かすぎる。
なので、「標準モード」でNVIDIAコントロールパネルを使用して目視で色を詰めていく。
sRGBモードのような変なシャドウは出なくなった。
sRGBモードだと文字が潰れるので、VGAドライバーで設定しないといけない。
だとするとsRGB100パーセントサポート液晶ということを売りにするならば、設定するソフト項目を充実しなければまずいと思う。
もちろん、手動でなんとかなるレベルではある。
そして値段が3万5千円ということを考えて評価する必要もある。



動画の応答性能はIPSなのでVAやTNパネルに比べてどうしても遅い。
特にCRTに比べると悲しいものがある。
しかーし、作業を行なっていて気にしないよう心がける。
で、そんなに気にならなくなってきた。

セルや3D人物のエッジにまとわりつくモスキートノイズはかなり気にならない。
この液晶はIPSとはいえ応答性能が高いと言える。

左右の端の色ムラはどうかと思って注視する。
これは21インチCRTよりも優秀だ。
色ずれもCRTよりも優秀。
特に大画面CRTは直線が湾曲している箇所が必ずある。
アナログにとって避けられない問題だった。
デジタル液晶にして今回もっとも改善した部分で嬉しかった。

ハードウェアの基本性能をまとめると「ディスプレイポートサポート」「sRGB100パーセントサポート」「IPSでは高速応答性能」でしっかりしていると思う。


<PA248Qの付加価値>
・4系統入力端子
「ディスプレイポート」「HDMI」「DVI」「アナログVGA」入力ができる優れもの。
PA248Q_11.JPG
PA248Q_11.JPG


・「ピクチャーインピクチャー」に対応している。
ただし、DVI端子映像を親画面に使用する場合、HDMI入力映像を子画面に設定することは出来ない。
一般的な使用をする人は、PC本体とはDVIで子画面にHDMIを出したいはず。
これはできません。
子画面はアナログVGAを選択できる。
PA248Q_06.JPG
PA248Q_06.JPG

PA248Q_07.JPG
PA248Q_07.JPG


・ショートカットボタンで設定をイッパツで呼び出せる
ユーザーが保存した設定をイッパツで呼び出せる
PA248Q_08.JPG
PA248Q_08.JPG


・ピクセルアスペクト比1:1にできる
PA248Q_09.JPG
PA248Q_09.JPG


・USB3.0ハブ機能を装備
これは嬉しかった!
PA248Q_10.JPG
PA248Q_10.JPG


・かなり自由度の高い液晶回転
スタンドはピポット機能に対応、縦長画面にできる


<幸せがやってきた>
HDMI映像機器を持っていないワタシは、XRGB2にて最強のメディアサーバー・地デジチューナー「HVT-BCT300L」をCRTにて楽しんでおりました。




すっげー嬉しいことに、このPA248QでHDMI接続!
テレビがHDMI経由で見られるー
ああー、大画面で「HVT-BCT300L」を使用して、Windows Media Player12のDLNAサーバーからムービー視聴もできちゃう!
PA248Q12.JPG
PA248Q12.JPG


なんちゅーことや!スマートフォンもモロチンHDMI出力できる。
ああ、ドコモのビデオストアでドラマなんて見ちゃったらリア充ちゃんになっちゃうじゃない!

入力系統が多いのはとんでも素晴らしい。
アナログVGAにはPC9821つなげられるな。
HDMIにはスマホと地デジチューナー「HVT-BCT300L」をつなげちゃう。
ディスプレイポートとDVIにはPCだ。
これで作業がはかどって、いっつも間に合わない納期に間に合っちゃうね。
ごめん、ディスプレイは関係なかった、自分の問題だったー


<ドット抜けについて>
最初に書いたドット抜け保証に対応したショップにて購入しようというのは、マジです。
今回、このディスプレイの一発目納品でドット抜け=輝点が判明。
ツクモ「交換保証」で即座に対応してもらえました。
ツクモへドット抜けの商品を送るんですが、送料はユーザー持ち。
再度送られてくる送料はショップさん持ちです。
2台目でドット抜けはなし、今回50パーセントの確率でした。

以前、NECのLCD24900WUXI2を購入した際にもツクモ「交換保証」でドット抜けディスプレイを交換してもらいました。
その際は恐ろしいことに3台目でやっとドット抜けゼロになりました。
よって、ワタシの液晶購入経験を全部振り返ると、5台で3台ドット抜けです。
こうしたことから、ドット抜けは絶対にあると思ったほうがいいでしょう。

ツクモの交換保証では、3回までドット抜け交換が可能です。
それ以上の保証も対応可能で、3回目の交換時に追加で交換保証料金を支払えば、また3回まで交換保証対応してもらえます。
こうした保証をおこなっているショップがツクモさん以外にないので、増えてほしいものです。

蛇足ではありますが…
ASUSさん、輝点ゼロ保証というのをメーカー保証でうたっているんですね。
ゼロブライトドット保証=ZBD保証ってやつです。
こうした点も見逃せないでしょう。
  • 購入金額

    34,900円

  • 購入日

    2012年08月24日

  • 購入場所

    ツクモ ネット通販

24人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (7)

  • きっちょむさん

    2012/08/24

    3万円台でプロユースできる液晶ディスプレイっていいですねーーー!
    国産ディスプレイでないと。。。いうのは、もう古いのか??
  • プレカリアート真面目明さん

    2012/08/25

    コメントどうも。

    国産だとNECディスプレイソリューションズしか選択肢がありませんでした。
    しかし、前回LCD2490WUXI2が3台交換してやっとドット抜けなしということがあって、他の会社のディスプレイだとドット抜けはどれくらいの確率なのか知りたくなって、ASUSにしました。

    MITSUBISHI RDT241WEXという選択肢もあったんですが、ディスプレイポート非対応、ピポットが出来るかどうか分からなかったんで、今回見送りました。

    conecoで大人気だったということも決定の要因です。
    http://www.coneco.net/SpecList/01101020/

    今使用していてsRGBだと赤いもじの滲みみたいなものが気になるのでチェック中。
    sRGBに起因する問題なのか、液晶本体の傾向なのか、確認中です。
    sRGBでない、メーカー出荷状態だと全く出ません。
  • Nao-Rさん

    2012/08/25

    ブラウン管と液晶パネルの動画性能は比較する以前の話ですよ
    USB3.0ハブはイイですよね、コレ
    sRGBのカラマネ~ と言われつつも、Windows系のは今ひとつ?
    校正器で合わせていくのも結構手間の掛かる作業

    液晶ディスプレイの出荷時の輝度は高すぎて目つぶしされそう ^^;


    コイツでは、輝度は最低にして、RBGの各オフセット値まで半分以下
    にして、やっと80cd程度まで下げてます、そこに遮光フード代用の
    手製プラダン・遮光フード!(謎) をのせて・・・  あははは ^^;
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