所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。「栴檀は双葉より芳し」デビューの頃から素晴らしい才能をまき散らしているアーティストがいます。一発屋ではなく長くキャリアが続いた場合にその後に、もう一度その原点をみるとやはり、素晴らしい。現在も活動を続けるアーティストのデビュー盤をご紹介します。
オッサン盛りにスタジオ録音+ライヴ録音で
いい年の取り方を示したイカしたヤツにも若い頃はあった。二十歳ソコソコで音楽界に殴り込みをかけたデビュー盤。Charこと竹中尚人。ロックヴォーカリスト兼ギタリスト。当時はイケてるルックスの男性ヴォーカリストの売り方はアイドル的な方面のステレオタイプなものだったが、彼は自分で世界を創った。
キーボーディストの一人以外は全員アメリカで探してきたメンツを採用し、当時なかったファンキィで、ブルージィで、ロックスピリットを感じるアルバムになった。そのメンツはCharの他に、キーボードは渡米前からの盟友佐藤準に加えてJerry Margosian、ドラムスRobert Brill、ベースGeorge Mastich。
音は70年代だな。ドラムスはバタバタミュートしまくった音だし、ベースも腰高の音。日本語詩と英詩の曲の落差が大きく、ごった煮状態。
でもスゴイエネルギー。
Fender Mustangという、定番機種Stratocasterに比べて、少しアバウトなギターを弾き倒す(アーミングの豪快さは近年の彼にはみられない)。若い頃から(二十歳でも充分若いが(^^ゞ)、ギターでメシを喰っていた彼が、「オレの初アルバム」にかける意気込みが伝わる。
「SHININ' YOU, SHININ' DAY」。デビュー盤の1曲目が英詞のコイツというのがCharのスゴさ。とにかく左右を広く使ったアレンジでコーラスが左右に振り分けられていたり,怪鳥の声のような「クェッ、クェッ」という音をピッキングの強弱で表情をつけながら左chから入ってくる間奏がアタラシイ...
「SMOKY」は言わずもがなのCharの代表曲。すべてはここから始まった。声が若く、プレイもアラい。でもそのアラさがイイ!ギターソロのアーミングがダイナミック!woowooと歌われる中間部ブリッジの、ローズソロがすごい説得力だ。
「I'VE TRIED」。泣きのギターのイントロから入るハチロク(6/8拍子)のバラード。そのギターに負けていないCharのハスキーな歌声。オルガンソロがいいなぁ。
音は古いけれど、演奏は古くない!
アイデアは今聴いても新しいじゃないか!!
所持するのは、2002年に再発された高音質盤Direct SBMの紙ジャケ盤。でもまだ、音質としては一皮むけていない。最近再生環境が整ってきたので、さらなる高音質盤をきぼんぬw
【収録曲】
1. SHININ' YOU, SHININ' DAY
2. かげろう
3. IT'S UP TO YOU
4. 視線
5. NAVY BLUE
6. SMOKY
7. I'VE TRIED
8. 空模様のかげんが悪くなる前に
9. 朝
「SMOKY」
イケメンスーパーギタリストのデビュー作にして、日本に洋楽テイストを広めた必聴盤
Char自身にとっては不本意だったかもしれないが、デビュー当初アイドル扱いされたことで、日本の「歌謡界」が「J-POP界」に遷移する起爆剤となった作品。
...今から40年以上前の作品だぜ、これ...
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購入金額
1,995円
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購入日
2003年頃
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購入場所
vingt-et-unさん
2012/10/13
cybercatさん
2012/10/13
>むしょうに聴いてみたくなりました。
ぜひ!!ww
みっちゃんさん
2012/10/15
cybercatさん
2012/10/15
>ギターをする方は、崇拝するくらいの人気ですよね〜
センスが良くて、ギターは上手い。
その上手さも、独自の方向性の上手さ。
さらに曲が書けてカッコイイ!となると...
最近昨年行われたライヴのCD+DVDを手に入れましたが、55歳の彼がTシャツ一枚で雨が降る中弾き倒すというゴーカイなもので(野外だけどテントがあるので雨そのものはかかっていないけど)、変わらぬ輝きを感じました。
↑では、このCD+DVDは今度ご紹介しますw