所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。様々なアーティストが手がけている「カバー集」。それは自分(たち)のルーツをたどるものであったり、流行りのものを自分たちの解釈でやったり...そんな中、フュージョンシーンにいながらルーツとしてR&Bを持つグループがそのジャンルの名曲をなぞった作品があります。そんなアルバムをご紹介します。
ChickenShack(チキンシャック)。一応CDショップなどでは「フュージョン」のカテゴリーに分類されるが、ボーカルフィーチャリングの曲も多く、そしてその方向性もジャズボーカル方面でなく、ソウルとかR&Bのクロい系。メンツはサックス土岐英史、ギター山岸潤史、キーボード続木徹にベースがDarek Lane Jackson。本作は固定ドラマーはおらず、Marvelous Marvin Bakerと三浦晃嗣、青山純の3人が曲によって入れ替わる(個別クレジットはなし)。
そんな彼らがオリジナルアルバム2枚に続いて出したのが本作、R&B~ソウル名曲カバー集。
1987年当時でも「懐かしい」曲たちなので、当然今となっては古典だが、さすがに今でも残る曲が多く名曲揃い。
「Me And Mrs.Jones」。久保田利伸も若かりし頃、ライヴで良く歌っていたBilly Paulの超名曲。土岐のアルトサックスが歌う。オーソドックスなアレンジで、メロディは崩していない。ソコに続木の粋なピアノのオブリが入って切ない。
Marvin Gayeのメドレー、「Inner City Blues~Mercy Mercy Me~What's Going On」はDarek Jacksonのゴキゲンなベースラインで幕を開ける。このアルバムでは3人のドラマーの曲ごとの担当クレジットはないが、たぶん青山純かな。吹きまくる土岐の後ろでスプラッシュやライドのカップを効果的に使ったリズムパターンで盛り上げる。
「Emotion」。元曲はWebster Lewisの「Give Me Some Emotion」。Gwyndia Griffinの女声ボーカルで始まるミディアム16ビート。ピッキングハーモニクスを駆使した山岸のパキっとしたギターソロのあとは、深くダンディな声のWornell Jonesのボーカル。その声に女声が絡む、王道のクロさ。スネアの深い音がイイなァ。
すごく尖ったところはなくて、奇抜なアレンジでもなくスムーズなんだけど、それだけにいぶし銀の良さがある。とてもイイ感じ。これもオトナの音楽かな。
【収録曲】
1. La La Means I Love You(ララは愛の言葉)
2. Pillow Talk
3. Love Won't Let Me Wait
4. If You Don't Know Me By Now~Don't Let Me Be Lonely Tonight
5. Back Stabbers(裏切者のテーマ)
6. Soulful Strut
7. Me And Mrs.Jones
8. Inner City Blues~Mercy Mercy Me~What's Going On
9. Emotion
10. Song For Donny
11. Can't Hide Love
「Me And Mrs.Jones」
インストカバーで期待されている部分をよく押さえている
ヴォーカル曲のインストカバーはあまり崩しすぎると受け入れられない←音楽に興味が薄い人は主題を見失う
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購入金額
3,008円
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購入日
1987年頃
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購入場所
kazさん
2012/05/15
こういう陰影、大好きです。
曲も、すごくイイっす!
cybercatさん
2012/05/15
>ジャケット、めちゃくちゃカッコイイですね!
そうですね。オリジナルアルバムの方は女性のアンダーウエアシリーズwwでしたが、こっちは違うパターン(Ⅱは抱きあう男女です)。
>曲も、すごくイイっす!
この方向はお好きですよねw
古いので、なかなか見かけなくなっているのがアレですが..