しかし、ギリギリ収まったが故にCPUファンと通気用スリットの距離が近くなり、風切り音が発生し耳障りになってしまいました。
サイズから12mm厚の12cmファンが発売されていたのは知っていたのでそちらを購入しようかなーと調べたところ、PWM仕様ではない…どうしたものかなぁーと悩んでいたところ、そういえば最近クーラーマスターから薄い12cmファンが発売された事を思い出し調べてみたところ、見事にPWM仕様でした。
値段は1580円と少し高めでしたが、背に腹は代えられないと思い購入しました。
回転数は500~1600rpmと範囲は少し狭いですね。ただ、省スペースPCでの使用することを前提としておりオーバークロックしないのであれば、上限が1600rpmというのはなかなか良いところをついていると思います。
風量は最大58.4CFMと薄型タイプにしては高い数値です。実際に手をかざしてみてもかなり薄型にしては風量があり、満足できます。
ノイズは最大30dBAで、決して静音とは言えない数値です。実際に耳で聞いても『静音』という音ではありませんが、うるさいというほどでもありません。ただし、薄型に関わらず上記の風量でこの程度の音ならば、十分に許容範囲です。
排気面のフレームが、通常のファンと異なるのが見てとれます。整流のためか強度アップのためかはわかりませんが、個人的には強度アップのためかなと予想しております。
厚みは仕様の通り15mmです。12cmのスリムタイプといえば12mm厚ですので、使用するネジ等には注意が必要かもしれません。ちなみに、Samuel 17に付属している12mm厚ファン用のネジでも問題無く取り付け出来ました。
ファンブレードの形状は一般的なものとは異なり、少し曲げられています。これにより、通常よりも風量が稼げるようになっています。
交換前はギリギリかつかなり窮屈なのが一目でわかります。この状態でもケースの蓋は閉められるので、Samuel 17がいかに小型であるかを改めて知らされました。
交換前と比べ交換後はかなりスッキリしたのがお分かりになると思います。これでケースの通気用スリットとの距離が1cm程空きました。
では、肝心の風きり音はどうなったかというと、耳障りな音は無くなりましたがPC全体の音は静かになりませんでした。どうやら、このPCの音のメインの音源は搭載されている電源の音でしたwファンが小さいくせにかなりの轟音です。
電源の交換も考えましたが、このケースに合うFlexATX電源がなく諦めました。今考えれば、ビデオカードの増設予定も無いのでACアダプタでも良かったんですね…。
冷却能力についても比較しました。比較ファンはEnermaxのUCCL12で、ケースの蓋を閉じた状態で計測しました。起動10分後をアイドルとし、負荷はOCCTのCPUテストを15分実行しました。OCCTの時間が短いのは、自分のPCではないためにあまり負荷をかけたくなかったからです。
CPUはPentium4 640です。
結果を見てビックリしました。負荷時で9℃もの差が付いています。UCCL12搭載時は通気用スリットと距離が近かったためにファンの吸気面が全て見えてなかったとはいえ、ファンが変わるだけでここまでの温度変化は信じがたいです。計測時のcore tempのキャプチャーを取っていなかったことを悔やまれます。
しかし、単純に私の見間違いや勘違いでUCCL12の温度が63であったとしても、XtraFlo 120 Slimが25mm厚のファンと同等の冷却性能を有していると言えます。
今回の検証結果を通じて、XtraFlo 120 Slimは薄型ファンでありながら1200rpm程度の25mm厚のファンと同等の冷却性能を持っている事がわかりました。省スペースPCで組むからといって、小型のファンのCPUクーラーで妥協したくない人におススメのファンです。
特に、小型ながら高い冷却性能のProlimatech・Samuel 17と組み合わせなら、高さがを6cm程度に抑えつつも冷却性能を犠牲にしません。ただし、あくまでも定格での使用に限ってで、省スペースPCでのオーバークロックはおススメしません。
CPUクーラーの干渉を避ける場合には小型のクーラーを使用するか簡易水冷を使用するかの2通りがありますが、簡易水冷が使えるならこちらをおススメします。しかし、小型のファンしか搭載出来ような省スペースPCにおいては、XtraFlo 120 SlimとSamuel 17の組み合わせが今後の鉄板になるかもしれまあせん。
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購入金額
1,580円
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購入日
2012年04月25日
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購入場所
ドスパラ
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