手乗り文鳥ならぬ手乗りバイスです。

バイスというのは見ての通り、ワーク(加工対象物)を挟んで固定するためのものです。

平べったい、バランスの悪いものに対して作業をするのにちょっとだけ止まっていて欲しい、

接着剤を塗布した後に乾くまで押さえつけていて欲しい、なんて時に使ったりします。

今回は梱包状態から手乗りサイズな、おもちゃみたいなバイスです。

こちらの写真のように両手をフリーにして作業する時に出てきたりするんですね。

箱から出すとこのように、ほぼオール樹脂性となっています。

金属部品はテーブルのネジ部分と、口金(クチガネ：ものを挟む部分のあて板)、

それから吸盤のレバーだけっぽいです。

吸盤部分のレバーはこちら側についていて、

このレバーを左右にギッタンバッタンしてついたり離れたりします。

こちらがセットする時のレバー位置で

こっちが固定時のレバー位置です。

中央部分がぺこっと凹んでいますよね。

こうやって接地面から空気を吸うようにして吸着します。

なんで吸着する必要があるかというと、非常に軽いからです。

ほぼ樹脂性というのも手伝って本体重量は110[g]。

このままだとちょっとバランスの悪いものを挟んだり、

ワークに力を加えると滑ったりこけたりしてしまうので、

こういった吸着仕様になっているのでしょう。

ちなみに工作機械で使うようなモノは鋳鉄(鋳物)なのでかなり重量があります。

それでも更にワークテーブル(下の土台のようなモノ)に固定したりするんですけどね。

とりあえずこのバイスは開口幅も広くないので、

この程度の吸着機構でも耐えられるモノしか挟めないから大丈夫、

という判断なのでしょうね。

テーブル上のスライド幅目一杯開いても27[mm]なので、

用途は限られますが、本当にちょっとした作業であれば十分に便利なアイテムだと思います。