例えばPC組み立てに必須な+ドライバー。私は毎週のようにPCを分解するおばかさんなので安物だとネジ潰したり手が疲れたり。ここはイイモノを用意して損はないし、PC以外にも使える。
滅多にPC組み立てを行わない普通の人だったら、変な話オマケでついてくるノベルティのペンサイズドライバーでも(疲れを許容すれば)自作PCの1台くらいなんとかなるのだが、シンプルな+ネジ回しは他にも使えるのだし買っておいていいだろう。
逆に特定のPCの分解にしか使わない星型等の特殊形状用ネジ回し。これは使用頻度が低い一方代用・流用は利かないので、家庭用で使うならそこそこのモノでいい。
結局何が言いたいかといえば、使用頻度が高い汎用工具はともかく、滅多に使わない工具…それも現状1回きりの予定しかないような場合、高級品を買う財布の余裕がないので、安物に頼る事になるのが私。今回もその部類だ。
今回後述のPCケース加工…いや、私のレベルでは破壊といったほうがいい程度のお粗末な作業だが、金属部分を削り取るような作業をしたくなった。そこでふと思いついたのが以前知り合いのモノを1回だけ触らせてもらった「ハンドニブラー」。にぎにぎする事で金属板をかじりとっていくような工具だ。
1回だけなら安物で十分…とさっきの流れなら大手を振って言いたい訳だが「使い慣れていない人間だからこそ高級な扱いやすいものを使うべき」というジレンマもある。ましてや「切断」系の工具は危険度が高いのだが…
やっぱりお財布には勝てなかったよ…
という訳で「一番安いのを頼む」状態で入手したのがこのTZ-20@1900円。そんな価格で大丈夫か?大丈夫だたぶん問題ない。
実際使ってみると、廉価PCケースに使用されている程度の鉄板なら結構ザクザクいける。本来の目的の前に失敗しても惜しくないHP d330STのバックパネル「破壊」に使用したがあっさり終わってしまった。
必要な力はニッパー等に近い「握力」がメインなので、それに自信の無い人なら金属鋸等別の選択肢も検討したほうがいいかもしれない。グリップ部は金属むき出しなので、最低でも滑り止め付きの軍手、できればラバーグリップの代わりになるようなモノを巻きつけると作業しやすい。
どちらにせよ汎用工具で無理やり切るのに比べたらその作業量は雲泥の差だ。
切り口は予想していたよりも綺麗。材質にもよるだろうが、耐水サンドペーパーをかければ素手でなぞっても怪我をする事は無いレベルにまで滑らかになる。もちろんさらに形を整えるのだったら金属やすり各種がほしい所だが。
このように虫食いの如く刃の幅の穴ができてくので、切り落とす側の利用は考えないこと。しかし切った穴の幅がニブラー刃の奥行きにもなっているので、穴の中で90度ターンも可能、開始地点さえ作ってしまえば、後はドリルで穴をあけなくとも四角のくり抜きなら十分できる。
お手本だと曲面のカットも行っているが、これは力加減が難しそうだ。
破片がバラバラと落ちていくので作業する場所はドリル等の使用時よりも広く敷物を敷いておくといい。そして作業中はもちろん疲れる。このニブラーに限った話ではないが、疲れると注意力が落ちて思わぬ怪我をする事もあるので、焦らずゆっくりやろう。
とはいえこのニブラー+軍手+穴を空けられるピンバイスやドリル+仕上げ用のヤスリさえあればとりあえず金属の切断ができるというのはなかなかコスパがいい。
またちょっとした突起を削り取る時も、うまく切断部の位置を重ねる事でザクっと切り落とせる。
本格的に使うのだったらもちろん上位品を使ったほうがいいのだろうが、2000円でこれだけ切れるのなら満足だ。とりあえず軍手(と一応目を守る何か)さえあれば私は怪我も無かった。
何気に近所のホームセンターで替刃の扱いもあったし、たまに趣味で使う範疇なら、その幅を広げてくれるアイテムとしてなかなかアリかもしれない。
さて、ココまで書いた事を台無しにするような発言だが、金属部を加工する必要性に迫られるようなケースだったら買い換えた方がいいに決まっている。しかし今回のデクはこのVAIO J15。
実はマザーボードを↓へ変更する際にあわせて電源搭載位置の改造を行ったのだ。
さっきからチラチラ写っているこの金属板はVAIOの電源マウント部分という訳。
現在電源は拡張カード部分をぶっつぶしてSFX電源を下に粘着ゲルで固定するというひどいやっつけ。SFX電源の選択肢は狭い。現在使用しているものはファン音がATXより大きく、一方変換効率も低い。更にケーブルが無理やりな取り回しな上に拡張カードスロットが使用不可能とデメリットだらけ。
じゃあ元々どんなカタチで電源がついていたのかというと…
先ほどの金属板に筒状のレールがくっついており、そこにすっぽり収まるカタチで150WのSFX-D電源が装着される。当然容量不足な上にSFX-D電源は更に入手性が悪く、上記のようなやっつけ状態で使われていた訳だ。
しかしこの金属板、ほぼATX電源サイズなのだ。このケース自体元々ATX電源の搭載も検討されていた可能性がある。なので筒状のパーツをもぎ取って、開口部をニブラーで広げ、ネジ穴をATX用に開けるという最小限の破壊でATX化が狙える。実際同様のATX電源化改造をしていらっしゃる人のサイトもあったので、それを模倣という形になる。
1箇所裏面の折り返しとニブラーが干渉して形状を変えた以外はすんなり作業完了。1時間もかかっていない。ネジ穴が1箇所足りないが、どうせ軽量な小容量電源しか搭載予定がないし、金属板の折り返しである程度電源が固定されるので3つでいいだろという手抜き。
これでATX電源搭載の土台は出来上がった訳だが…
先の内部写真を照らし合わせてもらえれば判り易いかもしれないが、どう考えても今まで搭載していたサイドフロークーラーは搭載不可能。何せCPUソケットの真上に電源が思いっきり覆いかぶさるのだ。この内部スペースではPhenomIIどころかAthlon64(Orleans)のリテールクーラーでさえ電源と干渉してしまう。
元々は一回り小さいSFX-D電源と、発熱の小さいDuron800MHzによってフォローされていた配置なのだが、低TDP版とはいえ今はPhenomII X3。更にチップセット自体の発熱もバカにできない。
あわせてクーラーも薄型(?)に換装することになった。
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購入金額
1,900円
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購入日
2012年05月頃
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購入場所
hideさん
2012/06/07
金属加工工具です、思わずコメ書いちゃいました
そうですね、電源の加工は私もいつも困ってカットを行います、何で共通化
出来ないんでしょうかね、私はこの頃は金属あきらめて合板を
加工して作ってます
1から作っちゃうんで一品物になっちゃいますが(^^;)
harmankardonさん
2012/06/07
さすが,下小川さんです.
私なら,楽して,PCケースを買ってしまいます.
下小川さん
2012/06/07
一品モノすごいですね~私はなかなかそこまでできませぬ。元々雑な性分なものでw
自作PC用なら基本的にATX規格ですけど、メーカー製PCや古い小型ケースだとSFX…へたすると専用サイズなんですよね。SFXでも一部の形状ならある程度選択肢あるんですけど。
なんかもうここまでくると意地って感じでしょうか。ただ言うほど大掛かりな改造ではない事に加えて、J15のATX電源化がすでにお手本となる先例があったのが大きいですね。
このケースのサイズが小さくてお気に入りなんで、がんばってみました。
我輩!テトであーる♪さん
2012/06/07
さすがだ♫♫
次は溶接デスね!!!
下小川さん
2012/06/08
雑な人間なんでたぶん失敗する!
まあできる範囲で何か面白いことしてみます。とりあえずこれの後編やらんと。
CLWさん
2012/06/10
2mm以下のアルミ板なら楽勝ですよね。
先穴さえ開けてしまえば、後は仮書いた線をトレースするだけですからね。(*^_^*)
下小川さん
2012/06/10
幸い今回は元々金属に穴を開けられる小型ドリルを持っていたので、このニブラー購入だけで改造ができました。
個人使用なのであまり出番は無さそうですが、サビ無いようにしっかり保管しておきますw
Manyaさん
2012/06/10
一本あると便利ですね。
四角い穴を手軽に開けられるので重宝します♪
下小川さん
2012/06/10
ふっけんさん
2012/06/10
昔の中途半端な規格外ケースを弄るには必須でしたね(^^;
I/Oパネルの加工にも使えます。
下小川さん
2012/06/11
私もまず練習にしたのはd330STのI/Oパネル部を切り取って汎用パネルに入れ替えられる改造でしたw
CR-Xさん
2013/01/10
1mm以上の鉄板切は軽く死ねますねw
下小川さん
2013/01/10
切る量にもよりますが多用するには厳しいですねw