Vangelis(ヴァンゲリス)。ギリシャ人シンセサイザー奏者。非常にファットなパッド系の音色、深いリバーブと曲の速度に合わせたディレイで壁のような音世界を創る。聴いただけでアァと判る特徴的な音色と、教会音楽の影響を受けたような神々しいメロディラインは彼ならではのもので、映画音楽やドキュメンタリー等に採用が多い。
この「Chariots Of Fire (炎のランナー)」は彼の初期傑作に当たる映画音楽。民族や宗教的違いをオリンピックで昇華させていく二人の男の物語で、映画は映画で名作だが音楽も素晴らしい。
「Titles」は彼独特の計算された深いリバーブによる音像処理が特徴的で、4分音符、8分音符、16分音符に調整されたディレイがスネアの音に絡み、不思議なビート感を出している。ピアノの和音による旋律と、シンセ単音による対旋律が心地よい。
「Five Circles」はもちろんオリンピックのシンボル五輪マーク。Vangelis独特の暖かみのあるシンセの音で入り、ファンファーレのような晴れやかな展開に続く。心がなごみながら、でも高揚するような不思議な音楽。
「Chariots Of Fire」は20分を超える大曲、つか組曲か。嵐のような風のような効果音から徐々にピアノが入り、「音」が「音楽」に形作られていく。そして「あの」印象的なメロディが流れてくるのは、なんと曲が始まって3分48秒後!たぶん多くの人はこんなに長い曲だったのか!と思うハズ!!その後も行進曲風の速さと激しさを持つパートやロマンチックなピアノ独奏など曲調を変えながら、走ることでの魂の昇華を歌い上げる!!自分がこの作品に注目したのは「ブレードランナー」の音楽担当者の「前の作品」として。その前振り?がなければもう少し☆プラスだったかもしれないけれど、あの退廃とやるせなさを期待したのでチョイ☆低め。先入観??ww
【収録曲】
1. Titles (タイトルズ)
2. Five Circles (五輪)
3. Abraham's Theme (アブラハムのテーマ)
4. Eric's Theme (エリックのテーマ)
5. 100 Meters (100メートル)
6. Jerusalem (エルサレム)
7. Chariots Of Fire (炎のランナー)
「Chariots of Fire」(ショート)
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購入金額
3,300円
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購入日
1986年頃
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購入場所
mickeyさん
2012/06/09
パビリオンの大画面で自然の風景とともに
この曲(Chariots of Fire)が流れていました。
家族共々、引き込まれてこの曲が入ったCDを
購入した記憶があります。壮大でいい曲ですね。
cybercatさん
2012/06/09
>壮大でいい曲ですね。
この計算され構築された音世界と明らかに人工音なのに尖ったところがなく癒やされる音色、それにもともとのメロディの良さが加わり引き込まれる曲ですね(^^)v