今年25周年となるこのバイク、YAMAHAのサイトにはそれを記念するページが立ち上げられ、歴代デザインが驚きの数になっていることを確認できます。
私がこのバイクに出会ったのは大学に入学した年ですので、15年以上前になります。
この年頃の男子であれば、バイクに興味を示す人も多いはず。私も例外ではなく、普通高出身でそれほどバイクに詳しくないにも関わらず乗りたいという欲望は抑えられませんでした。
免許も持っていない私がフラッと足を踏み入れたバイク店の店頭に飾られていたのが、このバイクだったでした。
元々、岩手県遠野(だったと思います)で開催されるエンデューロの大会にテレビ越しに惚れ込んでいたため、バイクならオフロードと決めていました。
親に隠れて姉にお金を借り、免許を採り、手に入れました。後々、税金の請求書が実家に届き、親に大目玉を喰らったのは言うまでもありません。
では、どんなバイクかというと、オンロードとオフロードの中間より少しオフロードな感じといったところでしょうか?
シティローダ等とも呼ばれる、市街地も走れるオフロードバイクです。
オンロードなバイクに比べるとスピードはでませんが、軽い車体は機動性が高く、町中ではむしろ小回りが利くと言うことでバイク便や白バイ等にも採用されると聞きます。
セローは先のモデルチェンジで250ccとなったため車検が必要になりましたが、購入当時のモデルは225ccだったため車検も不要でした。
96年に発表された限定色は、美しくミステリアスとも感じられるワインレッド色、通常モデルではデカデカと描かれるカモシカも控えめになっています。
オフロードですので、若干シート高はあるのですが、柔らかいサスペンションであるため、シートに座ると思い切り沈むため、身長168cmで短足気味の父でも十分足が届きました。逆に沈んだ状態では、178cmの私が乗っていると小型に見えるようです。
単気筒のエンジンは、イグゾーストというような高貴なものではないものの、とても小気味よい音を刻み、回せばバリバリッと力強い音も張り上げてくれます。
ヘルメット・ゴーグル・グラブを同系色に合わせ、オフロードを走ることが少なかったため足まわりもセミオンロードな仕様に変更しました。
完全にこのバイクが私の中心にありました。
購入から5年、生活スタイルの変化からこのバイクは実家の蔵に眠ることになりました。
そして、それからさらに8年程過ぎ、ほとんどメンテナンスされずに埃まみれにしたままにするのも心が痛んだため、手放すことを決めました。
テレビでCMしているバイク買い取りの大手に買い取ってもらいましたが付いた値段は3万円、その直前に機種変更した当時の携帯電話よりも安い価格でした。
キャリアに積まれた愛車はしっかりとカバーを掛けていたためピカピカで、私の眼から見ればまだ新品同様でした。
しかし、タンク内には錆が走り、長期同じ場所に置かれていたタイヤは掃き直す必要があり、ブレーキ・クラッチのワイヤーは交換しなければ安全ではないことを知っていました。
お金や時間、その他いろいろな余裕があれば、メンテナンスして共に走りたいと思っていました。しかし、そうもいかず愛車を乗せたトラックを見送りました。
青春の1ページと書いてしまうと、自分の感じた物に比べ、なんだか薄っぺらな表現になってしまいます。
一緒に走り回ったのはわずか数年という短い期間でしたが、乗り物というだけではない、説明しがたい何かがあります。バイクはそういう乗り物だと私は思います。
願わくは、買い取り業者が中古として店頭に並べてくれていて、次のオーナーと共に現在も走っていて欲しいと思います。
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購入金額
500,000円
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購入日
1996年頃
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購入場所
YSP
mickeyさん
2012/02/28
自分の周りでも林道用になど
乗っているかたが多かったです。
自分も乗らせてもらった事が
ありますが扱いやすかった
印象がありやます。
蒼-aoi-さん
2012/02/28
オフロードよりは重いですが、成人男性であれば持ち上げることもできます。
当初、父親が田畑を見回りするのに使うと言っていたのですが、近所の若い農家に先を越され、はずかしいからと諦めてしまいました。
あそこで使ってくれていれば、まだ身近にあったのに...と他力本願な後悔があります。
R-O-G-Eさん
2012/03/04
友人が先日2010年のセロー250の
新車を購入して乗り回しているそうです。
乗り方によっては色んな
シーンで楽しめる良いバイクですね。
蒼-aoi-さん
2012/03/04
デザインもよし、乗り心地もよし、走りもよしと、私にとっては完璧でした。
最近のデザインは丸ライトになりましたが、個人的には自分の購入した角型ライトが気に入っています(完全に思い入れの問題です)。
路上に落ちたゴム片を踏んですっ転んだことや、スタンドから飛び出してきた車に接触して吹っ飛んだことも今となっては懐かしい思い出です。
yookano794さん
2012/11/13
セローかディグリーか随分迷って、ディグリーにしたことを思い出しました。
100cc前後でいいので、またオフ車には乗りたいです。
蒼-aoi-さん
2012/11/13
今でもこやつに跨って疾走している夢を見ます。
実際にはほとんど走ったことのない悪路を走る夢を見ては、もっと一緒に旅をしたかったなぁなんて懐かしむことがあります。
排ガス規制とかバイク離れとかで、廃盤やら淘汰されていくモデルが多数あり、ちょっと寂しい今日この頃のバイク市場ですね。