レビューメディア「ジグソー」

例の、じゃないほうの『赤くて黒いやつ』(変態版)


AMD 990FX ChipSet 搭載の、ASRock製ゲーミングマザーです。

プロゲーマーとして世界一有名と言われる、Johnathan "Fatal1ty" Wendel氏とASRockが共同で立ち上げたFatal1tyブランド製品で、初めてのAMD対応製品。

巷では『PhenomII-1100TのOCに最適』という理由で、なかなかの高評価を得た製品ですが、

ウチは、敢えて、

『FX-8150で、定格運用目的』で買いました。


ほぼ同等性能でインターフェースが多くて5000円も安い、ASRock 990FX-Extreme4

の存在を考えると、無駄遣いの極致と言えますが、Fatal1ty氏曰く

『Fatal1tyブランドの製品は、安定性を最重要視した。とのこと。


ほら、定格運用での購入でもこっちが正解なんだよ!(絶対違)

さて、馬鹿全開思考な意見は放置。


以下、本製品の特徴です。

・V12+2と段数の多いデジタルPWM回路の搭載により、OC耐性が高い。

・ポーリングレートを手動調整出来る、USBマウス専用コネクタを装備。

・1G対応LANをDualで搭載し、チーミングによるロードバランシングに対応。

・PCI-Exの帯域が大きい。
 x1.x1.x16.x16.x8 をPCI-Exに振っても、全てのオンボード機能が利用出来る。

・7.1Ch-HD Sound対応。S/PDIF&コアキシャル出力を標準装備する。

・eSATA3を外部2ポート装備。

・USB3.0を外部2、内部4ポート装備。

・IEEE1394を外部1、内部1ポート装備。

・P/S2ポートをキーボード・マウス双方装備。


うん、ウチの環境で使う機能、半分もないね(ォィ

ちなみに、初回電源ONの時点で、eSATA3、IEEE1394、内蔵Soundは、UEFI上で殺しました。
地味にシリアルとか赤外線も積んでますが、そちらも殺してます。


動作安定性についてはOCCTで2時間イジメ倒しましたが、全く問題無し。

ベンチマークは微妙(CPU側で掲載します)ですが、体感的に2600K+Z68と比べて劣る感じはありません。
特に、体感動作やレスポンスは明らかにPhenomIIx6より向上しています。


Z68のレビューで突いた重箱の隅も、990FXの太いPCI-Ex帯域ならへっちゃらです。

ちょっと奇妙なのは、SATA3.0周りの仕様です。

SATA5と6のポートは、デフォルトでIDE Combinationモードで動作します。

光学ドライブ接続専用という事らしいですが、ここに間違ってSSDやHDDを繋ぐと『問答無用でSATA2で動作する』ため、SATA3のSSDやHDDは動作速度が大きく落ち込みます。

IDE CombinationモードをOFFにする場合は、AHCI/RAID-BIOSを有効化する必要があり、UEFIの高速起動が損なわれるため、ちょっと残念な仕様です。


なお、光学ドライブを繋ぐ場合は動作が安定します。

SATA3接続時、高倍速でのCD-Rライティングが悉く失敗していた我が家のBDドライブですが、IDE Combinationモード接続だと、全く問題無く40倍速で書き込み出来るようになりました。

要するに、安定性優先という設計思想の一つなのでしょうが、微妙に変ですね。

専用のアプリケーションは、以下の四本です。

・X-FastLAN
 LAN利用帯域をアプリ別に指定出来るソフト。
 ネットゲームなどで大きく指定しておけば、メッセンジャーやスカイプなどによる割り込みが
 起きても、ラグ発生を抑えこめるらしい。
 ネトゲやんないので、検証出来ませんでした。

・X-FastUSB
 USB3.0高速化ソフトウェア。実測で最大25%ほどファイル転送が高速化される。
 ・・・らしいのだが、CDMでの検証結果は誤差レベル。
X-FAST USB OFF
X-FAST USB OFF

X-FAST USB ON
X-FAST USB ON

 実測では速くなるようなので、無意味では無さそうだが。
 



・THX TruStudio
 HDーSound補正機能。CreativeのX-Fiの補正機能の一部だけが抜き出されたもの。
 今回、サウンドカードを追加した関係で有効化出来ず未検証。

・F-Stream Tuning
 OS起動状態でのオーバークロック、ファンコントローラの設定等を行うツール。
ステータス表示。一覧で見易い。
ステータス表示。一覧で見易い。

ファンコン画面。単純明快。
ファンコン画面。単純明快。

オーバークロック設定。やはり単純明快。
オーバークロック設定。やはり単純明快。

本製品の目玉の一つ。マウスのポーリング設定。
本製品の目玉の一つ。マウスのポーリング設定。

これは、ゲーマー向け製品ならではの追加機能ですね。

本機能最大の特徴は、『マウス側の性能は関係なく、ポーリングレートを500Hzまで引き上げられる』という点で、マウス次第では最大1000Hzまで上がります。

ポーリングレートが高いほど、高速な入力とその反映が期待出来ますが、高いポーリングレートを持つマウスは高額な上、自分の手に合わない場合があったりします。

この機能を使った場合、そういった高いマウスでなくても、センサーの性能次第で高いポーリングレートを手軽に得られます。

ちなみに、Fatal1ty氏はMicrosoft Wheelmouse Opticalという、125Hz固定式のマウスを改造ドライバで高ポーリングレートに設定して利用しているそうですが、本製品の機能を使えば、こうした改造ドライバの入手や組み込みといった、それなりの知識や手間が要らない訳です。

普段使いのマウスでも、きちんと高ポーリングレートで使えるようになるので、マウスの細かい操作がしやすくなるといった効果もあります。

旧製品におけるIESと同じもの。使用電力を低減する。
旧製品におけるIESと同じもの。使用電力を低減する。


機能的には最低限という感じですが、単純明快で使い易いです。
極端に複雑化されるより、私のように余り弄らない人にはこちらのほうが向いてます。


このマザーボードの目玉機能の一つは、DualLAN搭載によるチーミングが組めるという点です。

Z68のFatal1tyシリーズマザーでは、RealtekチップによるDual搭載で「意味ねえ」とか散々な言われようでしたが、こちらの製品ではBroadcomチップに変更されています。

でも、ASRock的には未だRealtekチップ搭載という認識だったようです。
マニュアルの説明がRealtek用。
マニュアルの説明がRealtek用。

無論、Broadcom用のアプリについての説明は皆無です。(HAHAHAHA!

さほど面倒な作業ではありませんが、ネット上で説明しているサイトが見つかりませんでしたので、一応の手順説明を掲載しておきます。

アプリケーションのバージョンは、ASRockのウェブサイトに掲載された最新版を利用しています。
DL先はこちら。(Broadcom Teaming ドライバ バージョン:14.8.10.5)

必ず管理者として実行すること。でないと、以下の操作は一切できない。
必ず管理者として実行すること。でないと、以下の操作は一切できない。















これにて、チーミング設定終了。

さて、その効果の程はどんなもんでしょうか。

同一ハブ上のPC間で、2000MB転送テスト。一定の効果は出てますね。

某所によるインターネット速度計測。こちらも効果あり。

付属アプリのX-FastLANを併用することで、ネットゲームなどにおいても一定の効果が期待出来そうです。

まあ、私ネトゲやんない人ですけど(ぉぃ

さて、一応のまとめです。

実は既に使用開始から一週間ほど経ちますが、非常に安定しています。

コンセプトデザイナー自身が「動作安定性を重視した」と言うだけあって、アプリケーションの妙なフリーズ等も無く、異常なまでの安定性を見せています。

ファンコンも単純ながらきちんと制御され、特殊な設定はUEFI上にも一切無し。
SATA周りの仕様を除けば。非常に素直な動作をするマザーです。

特徴的な装備も、あくまで「実用本位の機能追加」であり、OCや速度追求のための板という感じはありません。

こんなのASRockらしくない、といえば確かにそうなのですが、個人的には好感触です。



・・・あ、一個だけヘンなとこがあった。

何で、内部USB3.0が二つもあんのコレ?(汗)

やっぱり、変態は変態だったかー・・・
下小川氏提供。
下小川氏提供。
  • 購入金額

    15,000円

  • 購入日

    2012年01月頃

  • 購入場所

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