以前13ポートUSBハブなんていうAinexのスペシャルなベイアクセサリを登録したが…

それに匹敵するほどに使い切るのが難しそうなファンコントローラがコレ。

 
メーカーはアクセサリやCPUクーラーに定評のあるScythe。

Scytheといえば超巨大CPUクーラーをはじめとした「本気で作っているのはわかるがそれを必要とするユーザーは何人いるんだ」というアイテムをたまに（頻繁に？）リリースするのだが、一見シンプルなこのファンコントローラも間違いなくその部類だろう。

※今回撮影時に勘違いしていたので一部の写真でファンコンの天地が逆になっています。

 
アルミ製のフロントパネルは安さを感じずスッキリとした作り。同社製ファンコントローラの定番ともいえるツマミ型のマニュアルコントロール部は、ファンのOFF機能も備えている。
 中途半端なオート機能と比べるとこのマニュアルタイプ…更にファン停止機能付きというのは扱いやすく、同系統の操作部を持つ3.5インチベイ用モデルは2種常用しているくらいだ。マニュアルファンコンとしての基本性能は問題ないだろう。

 しかしコイツはVFDなど女々しいものは持たず、5インチベイサイズ全体をファンコンツマミに割り振っている。一応通電LEDが1個づつに割り振られているが光り方は控えめで、光物が苦手な人にもOK。

確かにファン制御数が多いのは便利かもしれないが、誰が12chも欲しいと言ったんだ。

 背面の3pinも最早気味の悪いレベルに並んでいる。当然ch分の3pinファン延長ケーブルが付属する。

更に小4pinを流用した電源コネクタ（大4pinへの変換ケーブル付き）が出てくるので実に13本のケーブルが這い出す事になる。

ちなみに背面のパーツは基盤から直出しなので破損に注意。

 実際問題PCに12個も3pin接続ファンを搭載する事があるのだろうか？

例えばAntecP183の場合、フロントとリアに2個づつ、更にケース内部に1個で合計5個。一応これでも我が家で一番ケースファン搭載数が多いケースだ。これでも7個足りない。
あくまで想定として話を勧めれば、ブラケットファン、5インチベイファン、メモリクーラー（X79環境なら2個）、CPUクーラーをデュアルファンにして更にこのファンコンに繋いでも…11個。そもそもCPUファンをこの手の回転数固定ファンコンに接続する事は考えにくい。


ならば家に無いケースで妄想してみよう。適当にファンが多そうなケースを検索すると…

CORSAIR Vengeance Series C70

 ありましたよ、なんと最大11基のファンを搭載可能とある。これなら後は適当にメモリクーラーの1個でも繋いで、CPUクーラーは普通にマザー側から制御すればいい。

なるほど、12chというのはあながち非常識な数ではなかったということか。
…まあ我が家は先述の通りP183の5個が最大なんですけどね！

 せっかく12chあるのなら12個ぶん回してみたい。しかもコレはジャンク品の399円（！）で動作保障等一切なし。どうでもいいけど1ch当たり33円ちょいという恐ろしい低価格だ。
動作確認がてらがんばって繋いでみよう。

（クリックで拡大写真↓）

 ケーブル量きめええええ！

 最早スパゲティモンスター…いや、細いケーブルが大量に生える姿はむしろソウメンモンスター。色がついたケーブルはあたりって全部色つきじゃん。

そして撮影ボックス内にぶち込まれた12個のファンはボックス内を異常なエアフロー状態にして撮影している私がすげえ寒い（12月）。
この状態での消費電力は25W-6W(電源ユニット自体の消費電力）なので、ファンだけで19W。比較的低回転なファンが揃っているのにご覧の有様である。

何より怖いのは今からこの絡み合った12個のファンを片付けなければいけないという事。むしろその事実の方がファンの風より寒くなる。