これもある意味TOTOのレアトラック。前回ご紹介した
よりもさらにレア。
モノは「DUNE/砂の惑星」のサウンドトラック。映画の方はSF界の巨匠フランク・ハーバートの長編小説「デューン」を映像化したもの。宇宙空間を（わかりやすい言葉で言い換えると）ワープするのに必要な「スパイス＝メランジ」（宇宙飛行士が服用する麻薬みたいなもの）を算出する唯一の星＝砂漠の惑星アラキスでのハルコネン家とアトレイデ家の二つの貴族家系の戦いを描いたもので、非常に奥が深い（これはいずれ本の蟲で(ｦ）。
原作の設定が非常に難解であり、恒星間旅行を光速に近い特殊なロケットとか冬眠旅行など物理的、機械的方法で解決するのではなく、宇宙飛行士が麻薬を服用し精神界をダイブすることで飛ぶ、と言ったようなやや観念的なものであったことと、アラキスでの戦いをする両家に加えて皇帝が中世の専制君主と有力貴族の権力争いのテイストを盛って書かれているため、SF映画サントラ的な幻想的かつダイナミックな中でも荘厳さをもった音楽が求められた。
この映画の音楽を手がけたのがロックグループTOTO。ちょうど
のあとオリジナルボーカリストが抜け、次のボーカリストと5枚目を作っていたあたり。本作はサントラと言うこともあり、ボーカリストは参加していない。1曲Brian Enoの手になる曲（9曲目「Prophecy Theme」）があるが他は全てDavid Paichを中心に、JeffとSteveのPorcaro兄弟を筆頭にいくつかの曲ではMike PorcaroとSteve Lukatherまで加わりTOTOメンバー総出で書かれたもの。
基本オーケストラ中心なのだが、エレキギターやドラムも入っている曲、TOTOに通じる曲もありTOTOマニアにはたまらない。
「Dune (Desert Theme)」ほとんどが2分前後の曲ばかりのこのサントラでは例外的に5分超の曲。曲調は「Africa」のようなバスドラ中心のリズムの上に荘厳なキーボードオーケストレーション、ピアノの緊張感があるアルペジオ、中盤はエレキギターが朗々と弾かれる、最後はまたピアノのアルペジオに戻り終わるスリリングなインスト曲。これは聴けばTOTOだっ！と判る音作り。5人総出の作曲。
「Take My Hand」は
の名曲「I Won't Hold You Back」にも通じるような美しいバラード。Lukatherのギターがリードするすてきな曲だ。映画ではエンドロールのバックに流れていた。CDに収録されたのはわずか2分半だがボーカル付きにしてオリジナルアルバムに入れても良いような美しいコード進行をもっている。
このアルバム（Amazon見るとまだ輸入盤はあるようだが）は国内のポリドール盤は長く廃盤で音源としてレアトラックだったが、「Dune (Desert Theme)」の方は先の
に含まれるボクシングテーマ曲「Moodido - The Match」とともにTOTOの集大成的ベストアルバム“IN THE BLINK OF AN EYE 1977-2011”に収められた。
．．．いや、cybercatが持つのは当然国内ポリドール盤なんですけどね。そ・れ・は・マニアだから！(ｦ
【収録曲】
1. Prologue
2. Main Title
3. Robot Fight
4. Leto's Theme
5. The Box
6. The Floating Fat Man (The Baron)
7. Trip To Arrakis
8. First Attack
9. Prophecy Theme [by Brian Eno]
10. Dune (Desert Theme)
11. Paul Meets Chani
12. Prelude (Take My Hand)
13. Paul Takes The Water Of Life
14. Big Battle
15. Paul Kills Feyd
16. Final Dream
17. Take My Hand
その「Take My Hand」（YouTubeに飛んで見て（聴いて）ください）
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購入金額
3,300円
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購入日
1986年頃
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購入場所
ワタイツさん
2011/11/18
「砂の惑星」の映画知ってます。
てことはサウンドトラックも知ってたりします。
cybercatさん
2011/11/18
＞埋め込みが無効になっちゃてます。
どうもYouTubeに貼った人がそう設定しているみたいで、無効になってしまうんですよ。「YouTubeで見る」をクリックすればYouTubeの該当ページに飛べます。
＞てことはサウンドトラックも知ってたりします。
おお、ご存じでしたかｗｗ