言わずとしれたSHURE製フラグシップイヤモニSE535LTDです.現在では.SE846がありますので,フラグシップでは無くなっていますが,発売時はフラグシップでした.
SE535には色々なバリエーションが発売されてきましたが,これは初代LTDモデル(多分)で,パッケージ変更したSE535LTD-A(中身は一緒)ではないと思います.オリジナルはSE535で,チューニングとケーブルとハウジングカラーが変更されています.
SHUREの上位モデルは,モニタリング用途なので,音を聞くために作られています.なので,非常に明瞭で,分離も良く,解像度は申し分ありません.SHURE掛けも一般化している現状では,フィッティングもいいので,店頭でのファーストインプレッションは,最強です.
当時のD型では得られない解像度と明瞭感.また,同時のBA型では得られない迫力とリアリティ.帯域バランスは当時から秀悦なものはたくさんありましたが,バランスと解像度と迫力とリアリティを完備したイヤホンモデルは皆無でした.
とは言っても,当時イヤホンで5万円前後というのは高い.今では中級モデルの価格帯ですが,当時のユニバーサルモデルとしては高価でした.
それでも,オリジナルのSE535を含め,他に得られない音質から,かなり売れたモデルです.
一般的に長時間音楽を聴くリスニング用として,このモデルを含めてSHUREは好きではありませんでした.非常にクリアでリアリティがあるのですが,美音ではないのです.
そんなこともあり,SHUREイヤホンには手を出さなかったのですが,今回,ケーブルも含め付属品は一切なしで本体とケースのみで,音質は問題なし品が安価に出品されていたので,確保してしまいました.付属ケーブルはリケーブルするのでそもそも不要になり,イヤーピースなどは手持ちがあるので特に困りません.今回は,Westone用に確保してあったSpinFitの細軸(M)を使いました.ケーブルは雷切(改)でバランス接続.
最近,イヤホンもD型かHybrid型を聴くことが多いのですが,たまにはSE535LTDのような音を聞いておかないと,耳が慣れてしまいます.W40だとちょっと不満(甘い)が出てしまうので,極端なSE535LTDが矯正には丁度いいです.
SE535LTDの音質は,高域が明瞭で延びていて,リアリティがあります.もちろん,低域も中域も明瞭で,一つひとつの音の分離がいいです.これだけの解像度と明瞭さを持ちながら,さ行が刺さらないのは奇跡的としか言えません.バランスもフラット(やや高域寄りには感じる)で,味付けがなく,まさにモニタリングイヤホンの王道です.特に,音楽を分析的に聴く様な用途にはぴったりなモデルです.
それに,DAP直挿しでも十分で,音質重視のスマホでも対応可能なので,使いやすいモデルと言うことも人気の理由かもしれません.
ちょうど5万円前後の価格帯の購入層,特に日本ではネームバリューもあり,短時間の試聴では好印象なSE535LTDのヘッドホンでは得られない分析的な音質が好まれるのでしょう.本当に長時間リスニング用イヤホンを選ぶなら,選択肢の多い現在では他の機種をおすすめします.
普段使いにはあまり適しませんが,時々聞くと,その良さがよく分かるモデルで,いろいろなイヤホンを使い分ける際の基準に最適です.
今まで,オーテクのATH-CK90ProMK2がその基準イヤホンの役割でしたが,これからはSE535LTDに世代交代します.
そんなわけで,耳の矯正用に基準イヤホンとしてSE535LTDを確保したというお話でした.
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購入金額
42,800円
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購入日
2021年頃
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購入場所
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