機内放送、いい席さえ確保できれば何かしらの作業ができる新幹線と比べ、航空機は携帯電話の禁止、離着陸時はPC禁止、国内移動だとさして長くない水平移動時に飲み物の配布などあり、移動中に「何かをする」ことはほとんどできない。勢い暇つぶしに聴くことになるのが機内放送。そのときこの曲「saturday」に出逢った。DJはCHRIS PEPPLERだったような気がするのでJALか?もうはまり。沖山優司のドライブ感抜群のベース、渡辺貴浩のCOOLなオルガン、堀秀彰のJAZZYなエレピなどバックも良かったが、その曲を貫く、けだるげな、でも楽しげで、オシャレでという異国的なカラーにやられた。“paris match”。三人組(当時)の音楽ユニット。作曲と編曲の杉山洋介と詞を手がける古沢大が曲を作り上げそこにミズノマリのボーカルが乗っかる。いわゆる上手い、ではないのだろう。腹から声を出しているわけではない感じ。音域も広くはない。でもこの曲調にはこの声だ。彼女のこのけだるげな、アンニュイな声があるから、この曲ができたのだろうという感じ。その「saturday」。打ち込みだがかなり生っぽいドラムの音で始まる。こもった音色の沖山のチョッパーベースに渡辺貴浩のパーカッシヴなオルガンが加わる。ギターのリフとユニゾンしたスキャット。そこに楽しげにミズノの声が絡む。いや踊る。途中の堀秀彰のエレピソロと佐々木史郎のペットソロが小粋だ。
つづく「deep inside」はリズムパターンが面白い。スネアが時々4拍目裏に鳴る印象的なもの。堀秀彰のエレピソロはかなりAORでかつ、JAZZYだ。小池修のフルートのオブリがヨーロッパ風の粋な感じがする。軽くファルセットで歌うミズノがオシャレ。
「asagao」は松原正樹のパーカッシヴで指弾きだと判るスラップぎみの奏法のギターがリズミカル。ハーモニカソロもいい味出している。その上で相変わらずミズノはささやくように、ちょっとけだるげに歌う。
AOR、フュージョン、ボサノバ、ジャズ...いろんなものが渾然と混ざっているんだけど、彼らのカラーが確固としてある。それは汗、熱気と言うカラーではないんだな。熱を感じない、心にスッと入ってくる風のような曲達です。
【収録曲】
1. saturday
2. deep inside
3. there’s nothing like this~featuring TOKU~
4. cream
5. the day i called it a night
6. cerulean blue
7. everywhere
8. asagao
9. lounge of rapture
10. soft parade on sunset (type203 Mix)
11. into the beautiful flame
「saturday」
paris match Official website
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購入金額
3,000円
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購入日
2002年頃
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購入場所
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