10年前に発売されたオーテクのオープン型ハイエンドヘッドフォンです.
L側から音が出ないというJUNK品を見つけてしまいましたので,突撃しました.もう,ヘッドフォンはおなか一杯なのですが,ATH-AD2000なら,別腹です.
音質は,メリハリの効いたオーテクらしい音ではなく,とてもフラットな特性が素直に出ています.そして,明らかにリスニングに特化した音質チューニングです.そして,オープン型なのに近いです.密閉型を聴いている感じがします.同じオープン型のQ701と全く異なります.
HD650と比較すると,低域はHD650が出ています.高域はATH-AD2000の方が綺麗に延びます.このため,中域は,ATH-AD2000の方が素直に感じます.
ATH-AD2000のほうが聴きやすいですが,HD650の音のほうが個人的には好みです.HD650は,艶と暖かみが感じられます.
軽くて,インピーダンスも40Ωしかありませんから,非常に扱いやすいです.
難を言えば,いい意味で特徴がないので,はまるジャンルがありません.そして,ケーブルが癖が付きやすく,高級感がありません.それに,イヤーパッドが薄いので,耳障りがよくありません.
4万円以上のヘッドフォンとしてみると,1台目としてオススメできるモデルです(すでに,ATH-AD2000Xにモデルチェンジしていますが).リファレンスヘッドフォンとして,使いやすいと思います.とてもフラットな特性で,どんなジャンルも聴きやすいところが,一番の魅力です.
店頭で短時間のリスニングでは,ATH-AD2000の本当の実力は分かり難いかもしれません.短時間のリスニングでは,特徴のあるヘッドフォンを選びがちです.
これ以降は,修理記録です.
まず,断線なのか,ドライバー故障なのか調べるために,ドライバーを取り出しました.
テスターであたってみると,L側はHotもColdも両方とも断線.ドライバーは40Ω出ているので,正常らしい.
そうすると,断線している箇所を探すことになります.
一番怪しいのが,Y分離部です.よく見ると,接着剤で補修したような形跡がありました.
修理方法としては,Y部を分解するか,すべてリケーブルしてしまうか...
ATH-AD2000のケーブルは,それなりのケーブルが使用されているようでしたので,Y部を分解して,ハンダ付けし直すことにしました.オリジナルの音も気になりましたし.
Y部は,完全にモールドされているため,再利用することが出来ません.
黒い樹脂を切り取ると,中に赤のモールド.これは,ニッパーで完全に壊します.
予想通り,L側は両極とも断線していました.この状態で,瞬間接着剤のようなもので,固めた感じです.
Y部で,3線-4線変換していると思いましたが,プラグ部から4線でした,Y部は,4芯から2芯へ,小型基板で分離しているだけでした.
ここまで来れば,一旦,R側も外して,熱収縮チューブを通してから,ハンダし直しました.
オリジナルと比べ,見た目はよくありませんが,完全復活しました.
自宅で聴く分には,これで十分です.
そのうち,mogami#2944にでも,リケーブルしてみます.
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購入金額
0円
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購入日
2015年06月21日
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購入場所
UDさん
2015/06/22
先日ATH-A900のイヤパッドを取り寄せて交換しました。
最初は全然うまくいかず、結構な時間がかかりました。
はめる前に伸ばしてあげないといけないとはw
harmankardonさん
2015/06/22
このシリーズのイヤーパッドは,厚さが均一ではないため,難しいですね.しかも,新品なら,きついと思います.
モールド部分は,再生不可で,壊すつもりじゃないと,分解できないですが,大丈夫でした.
mr_osaminさん
2015/06/24
自作経験があるとちょっとした修理ならお手の物ですね。
北のラブリエさん
2015/06/24
これは私もほしい・・・w
harmankardonさん
2015/06/24
mr_osaminさんにしてみれば,修理の内に入らないですね.
harmankardonさん
2015/06/24
はい,ATH-AD2000は,別腹OKです.
オーテクらしくなくて,リスニング用にはいい感じです.