新しく買った方を使ってみると、どう考えても元からあった方とは画質が違うのです。黒の締まりも発色も、新しく買った方が数段上です。そして電源を切った状態で見比べてみると、そもそもブラウン管の色が違います。電源を入れていないブラウン管は当然グレーなのですが、元からあった方はかなり明るい灰色で、買い足した方はダークグレーといって良いほど濃い色なのです。どちらも同じPC-KM154なのは間違いないのですが、使われているブラウン管は明らかに違います。
元からあった方は決して褒められた画質ではなかったのですが、後から買い足した方は当時の15インチCRTとしてはまずまず良好といえる水準の画質を持っていました。
下位の製品ではきちんと精度を保って表示できる解像度の上限はXGA程度だったのですが、この製品はさすがに「Pro」を名乗っていただけのことはあり、SXGAでも何とか使えるだけの精度は保たれていたという点は評価するべきでしょう。また、「消磁」ボタンを装備していたことから長期使用に伴う色むらなどもある程度防ぐことが出来たため、長期使用には適していた製品です。
後から買った方でも既に購入からは15年以上経過しているのですが、今でもMS-DOSゲーム用のPC-9821Ap2/M2に接続されていて、表示も正常に出来ています。この辺りは上位機種らしい耐久性といえます。
ちなみにより高解像度が必要となって買い換えたのは、このシリーズの17インチモデルとなる、Multisync 17 Pro(PC-KM174)でした。PC-KM174は結局液晶モニター(HYUNDAI W241DG)に買い換えるまで、長期間にわたってトラブルもなく動き続けました。決して画質が良いわけではなく、大柄で重量もあり消費電力や発熱も大きい製品ではありましたが、長期間にわたって安定して動くというのはこのシリーズ共通の特徴だったと実感させられます。
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購入金額
19,800円
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購入日
不明
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購入場所
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