http://gattina.net/
そこの企画で、オイルのモニターをさせてもらう機会を得ました。
それがこの「FUCHS PLANT MOT 5W-40」というオイル。
http://www.afterparts.co.jp/fuchs/fuchs_PLANTO.html
『植物油ベースによりすばやく生分解し地球環境を守る。』というのが主な特徴。
鉱物油ベース(ミネラルベース)や化学合成オイルというのは良く聞くが、植物油ベースというのはそうそう聞かない。(サラダ油じゃないんだから・・・ (ーー;))
もっとも、昔から「ひまし油」は2stオイルなんかに使われてとても潤滑性能は良かったし、今では広島高潤がHIROKOというブランドで化学合成ひまし油ベースのオイル(結構いい値段してる)を作っているくらいなので、生分解率の高いオイルは今後脚光を浴びていくかもしれない。
特徴としては、
■生分解率が80%以上(CEC-L-33-A-94テスト結果)である事。
■低蒸発性一蒸発率は3%以下。(ノアックテスト値)
■オイルの消費を20%低減。
■燃焼消費を最大4.5%低減。
■二酸化炭素の発生は殆どない。
■不純物の発生を抑えながら、オイルの循環性が30%アップ。
といったところ。
私の所有するS2000は当たりの個体の為か、それほどオイル消費は酷くないのだが、一般的にS2000という車両、オイル消費が激しいので有名。
このオイルでどれほどオイル消費が抑えられるか?が主な焦点だった。
以下インプレです。
交換直後から、エンジンが軽い!
トルクが生きてる。
Highカムまで一気に加速してみる。
バルタイが切り替わった後は一瞬で吹け切るのであまり差は感じ取れないが、
その手前のレスポンスがとても気持ちいい。(中間加速をいくつかの速度域、回転域で試してみた結果)
レスポンスというより、回転感がいいのだろうか?
この「FUCHS PLANT MOT 5W-40」は軽いのに滑らか。
ちょっと新たな評価軸を見つけた感じ。
上手い例えが見つからないのだが、まるで柔軟仕上げ材で仕上げられてる感じ。
まろやかな回転感が得られる。
まろやかなのにネットリしてないから、レスポンスはいい。
ステアリングを通じて伝わってくるエンジンのフリクションが上質に感じる。
改めて、オイルでエンジンて変わるのね、と思わされた。
とても面白い。(^^)
さあ、このまろやかさ、賞味期限はどこまで続くのか。
とりあえず3週間,800kmの時点。
オイル消費の件。
ディップスティック上のL~Hまでの網目の菱形一つが200ccに相当し(菱形は5つある)、リニアに1L分推し量れる事が前回判明していたので、それで推定してみることとする。
結果、約200ccの消費ということに。
「え?まだ800kmしか走ってないのに?」
というのが正直な感想。(謳い文句ほどではなさそう?)
フィーリングの変化は正直、全くない。
耳が慣れてきたせいか、なんとなくアイドリング中のメカニカルノイズは静かな気がするくらい。
Hondaのウルトラゴールド(日石とHondaが共同開発した100%化学合成の最高級グレードオイル)だと、アイドルUP中(水温がある程度上がってくるまでの制御)は多少ガサついた音を感じていたが、それが一切ない。よほどオイルの初期の回りが早いのだろう。
エンジンの軽さは相変わらず。
回転の滑らかさも相変わらず。
とりあえず4週間で,971kmになった。
オイル消費の件。
ディップスティックでの推定では、前回とほぼ変化なし。
フィーリングの変化は前回に引き続き全くなし。
約6週間, 1541km時点。
オイル消費の件。
ディップスティックによる推定では、200cc強(240cc程度?)。
800km~1000kmでほぼ変わらず200cc程度の消費だったから、そこからリニアに減っていくと仮定すると
300cc近く減っていてもいいのだが、そこまでは行っていない。
オイル消費についてエンジン設計屋としてのエンジニアの見識は、
「古いエンジンと最新のエンジンとでは単にオイル消費といっても要因(形態・モード)が異なる部分があるが、どちらにも通じて言えるのは、確かに交換直後から考えると最初のうちは消費速度が早い傾向はある。それは、(通常のウェットサンプの場合)クランクで攪拌する量がどうしても初期の方が多いから。」
というもの。
フィーリングの変化は正直やはり変化なし。
暖機中の嫌な時間も短い気がするし、気持ちよく回ってくれている。
約8週間, 2002.5km時点。
オイル消費の件。
ディップスティックによる推定では、約300ccチョイというもの。
800km~1000kmでの消費からリニアに推定した消費量だと400ccなので、やはりそこまではいっていない。
オイル劣化について。
色は、若干、「それなり」な飴色になってきた。
まだ「汚れている」というほどのものではないが、それなりの劣化は始まってるのかな?という感じ。
フィーリングの変化について。
暖機終了し、水温計も中央を指す頃には、以前同様滑らかな回転を維持してくれている。
軽やかに回るエンジンは元々持っているポテンシャルを引き出す事が可能らしく、低Neからトルクは充分で、とてもフレキシブル。
そこから一気に回転を上げて行っても、独特の金属音(これはEXマニとマフラーを替えている為)と共に弾けるが如く一気呵成に吹け上がっていく。
これも、回転上昇を軽々と許容するトリートメント効果のおかげなのかなぁ、などと感じるところ。
MOTUL 300Vの場合、S2000ほどの超高回転エンジンでは、通常使用回転領域では、その旨みがほとんど感じられない。
アイドル時のメカニカルノイズは極普通。低Neでの低フリクション感やトリートメント感(円やかな回転感と角が取れて伝わってくるエンジン振動の感覚)も感じられない。
ただ、中速域(S2000の場合4000rpm以上)から始まる(まだV-TECHはHighカムに切り替わってない)TH開度に対する恐ろしく軽い弾けるような天井知らずのレスポンスは他には無いもの。
エンジンを労わりたいとか、低中速域でのフレキシビリティとか、常用域での円やかな回転感というのは、あまり狙っていない節があり、どちらかというと、「ウリャーッ!!」という体育会系の感あり。
ただ、スポーツカーをゆっくり(ゆったり)流すことに粋を感じ、格好いいという美感をある時から持つようになった自分としては、この「FUCHS PLANT MOT 5W-40」というオイルの持つ「円やかな回転感」というのは、なかなか捨てがたい性格。
価格さえもう少しリーズナブルならば・・・というところ。
約3ヶ月, 3018.5km時点。
オイル消費の件。
450cc程度。
800km~1000kmでの消費からリニアに推定した消費量だと500ccなので、ほぼ予想通りかやや下回ってる程度。
オイルの汚れは、ようやく「やはりこの位はね」という色になってきた。
フィーリングの変化について。
暖機終了し、水温計も中央を指す頃には、以前同様滑らかな回転を維持してくれており、基本性能は維持していると考えられる。
冷静に判断して、このオイル、正直MOTUL300V程の「判りやすい」弾け方は無いので、そこだけに期待するオイルではないと思う。
むしろ、円やかな回転感を楽しみ、低フリクション故のフレキシブルさ(微小TH開度に対するツキの良さ)と
そのままリニアに高回転まで延びていく感覚(「弾ける」というよりも「ウルトラスムーズな」感覚)を楽しむ。
且、「守られている」感の高い(なにしろ円やかなので・・・)、大人なオイルな感じが強い。
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購入金額
0円
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購入日
2008年11月頃
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購入場所
ガッティーナ
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