これで収まらなかったら諦めろ!ってくらい薄型のCPUクーラー。
薄型のCPUクーラーは、1スロットのVGAクーラーのようなヒートシンクにファンを埋め込んだもの(冷却力を確保するにはそれなりの回転数が必要)と、ギリギリまで薄くしたヒートパイプ型トップフロー(とはいえそれなりの厚さになる)があるが、こちらはその中間と言った特殊レイアウト。
3本のヒートパイプでCPUから上部のヒートシンクに熱を移す構造は普通だが、そのCPUとヒートシンクの間に薄型のファンを埋め込むという他に見ない配置。これによりヒートパイプ式としては破格の薄さ…全高40mmを実現している。
Intelの薄型リテールと比べても低い。実際は空気流入のために上部にスペースを必要とするが、現在入手できるCPUクーラーの中でも屈指の薄さだろう。
ファンが内側なので上面はフラットなヒートシンクのみという独特なシルエット。よくみると同社の手裏剣と構造やサイズが近い。
しかしマウント方法は薄型なだけあって、純正ファンと同等の取り付け方法だった手裏剣に対し、専用背面からのネジ止めになる。
軽量なのでバックプレートはなく単なるネジ止めだ。AMD環境でも90度の回転が可能。
一見正方形のクーラーなので回転の意味は無いかと思いきや、この薄さにギリギリのサイズまでヒートシンク・ヒートパイプを拡張しているので、特に小槌と組み合わされる事が多いであろうITX等の小型マザーではメモリとの間隔がシビアになる。この場合クーラーの向きは干渉が無いように選び、さらにネジ止めの遊びで軽くメモリから離すようにするなどの工夫がいる。
今回はASRockのFM2A88X-ITX+に使用したが、遊びでギリギリメモリから離して丁度だった。但しメモリはヒートシンク無しのもの専用になる。そもそもFM2A88X-ITX+、CPU背面側にチップがあるのでバックパネル付きCPUクーラーに干渉の恐れがあり、当然表側も特殊配置なので他のITXマザーで大丈夫だったクーラーが取り付けられないという場合もある手強いマザーなので、こうしてメモリに制限が出ても取り付けられる薄型クーラーというだけでも貴重な存在なのだ。
またScytheらしく値段が手ごろなのでもし干渉等があってもお財布のダメージが少ないというのもありがたい。もちろん普通にスペースに余裕のあるケースで使ってもいい。内部が広くなる。
取り付けてしまえば圧倒的な薄さに加え、薄型としては冷却力・静音性のバランスのいいクーラーだ。確かに通常サイズのクーラーに比べたら性能は落ちるが、強力な内蔵グラフィックを持ちTDP95WとなるA10-7850Kですら、電圧設定と周囲のエアフロー次第で実用を狙える。今回はかなりスペースがシビアな筺体(いずれ紹介予定)にぶち込んだので省電力プロファイルや電圧設定が必要になったが、室温30度でアイドル50度、FF14ベンチで最大70度程度に収まる。但し65度以上はケースファンが爆音化で強制排気 小槌自体も回転数があがるがそちらにかき消される。
エアフローに余裕のある一般的なケースならもう少し温度は下がるだろう。
またファン回転数が上がっても冷却力のアップは控えめな傾向があるので、エンコード等長時間の高負荷については周囲の冷却に気を使う。
逆にこのクーラーでしか収まらないような筺体で、このクーラーで冷やしきれない構成なら根本的に無理がある。構成自体の変更を視野に入れたほうがいいだろう。
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購入金額
2,682円
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購入日
2014年07月19日
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購入場所
BUYMORE
カーリーさん
2014/08/27
ホントこっちにすればよかったと思っている
下小川さん
2014/08/27
今回は冷却力に加えてマザーボードが干渉しやすいヤツだったのでさらに選択肢が狭まって最終的に指名買い状態になったのですが、Vossさんから筺体と一緒にやってきたAkasaの薄型はホント薄いしかメリットの無いクーラーでしたし。
manya嫁さん
2014/08/28
下小川さん
2014/09/07
ちぃさん
2014/10/05
下小川さん
2014/10/05