こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。なんじゃこりゃ、という分類不能な盤が世の中にはありますが、そんな盤をご紹介していきます。
この盤はプレイヤー着目で入手したのですが、かなり分類不能。一般的にはフュージョン~ジャズの範疇なのだろうが、フリージャズ??ってほどソロや構成がぶっ飛んでるかも。
KANKAWA122。これはオルガン奏者寒川敏彦が活動する時に使う数多い名前の一つ。でも不思議な状態で本人のホームページにはこのアルバムは「KANKAWA122」名義として登録されているが、アルバムそのものにはその記載はなく「DRIVE BAND」というアーティストの“CONFUSION”というアルバムであるように見える。プレイヤークレジットのところにも「KANKAWA/organ」とあるだけ。
もともと彼は複数の名義を使い分けており(KANKAWA、BLUE SMITH、KANKAWA122、NUDE JAZZ..)、本人の中では区別があるのだろうが違いが良く判らない。この盤もKANKAWA122名義としてはファーストアルバムという事になっているが、ひょっとしたらDRIVE BANDとしてパーマネントバンドにしようと思ったがメンツが流動的なので、プロジェクト風に捉えなおして活動したのかもしれない。
それはともかく。この作品の時のメンツは、オルガン:KANKAWA(寒川敏彦)、アルトサックス:勝田一樹(DIMENSION)、ギター:是方博邦、ベース:清水興(NANIWA EXPRESS)、ドラムス:則竹裕之(ex.T-SQUARE)。いわゆるフュージョンシーンの名うてのプレイヤーを相手に御大KANKAWAがつっぱる、という構成。しかもこれ、ライブ盤。プレイは、熱い。
出だしの「2STEP JAM」。清水興の相変わらずダンサブルなベースで始まる。途中の勝田のサックスソロもイイ。続くのはギターのハーモニクス奏法を交えた効果音で彩られたKANKAWAのソロ。パーカッシヴ!6曲目の「V16」は出だしのギターリフはまるでハードロックっ!途中のベースソロで少し落ち着いたあとはまたしてもKANKAWAの怒濤のハードロックソロなんですけど。何歳やこのオヤジは。極めつけは「LAGOS STREET LIFE」で全長(?)18分超。ロゴスではないよなぁ~。パトスというかエゴというか.....そもそもこのアルバム、2分程度の小品が2曲あるだけであとは最低6分なんですけど。
みんな演り過ぎ??
ブルーノート・レーベルからいくつもの名演を残したJimmy Smithに直接師事したKING OF ORGANことKANKAWAの面目躍如、の熱い盤です。
【収録曲】
1. 2STEP JAM
2. ORGANIC SWAMP
3. LAGOS STREET LIFE
4. REBIRTH OF OBLIVION
5. PSYCHO REEDS
6. V16
7. POSITIVE PROOF
8. TEARS OF MERMAID
KING OF ORGAN, KANKAWA Official Web Site
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購入金額
3,059円
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購入日
2008年頃
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購入場所
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