こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。世の中には「musician's musisian」と呼ばれるような玄人受けするミュージシャンがいます。そんな玄人筋の音楽を広くご紹介していきます(あれ?昔同じこと書いたな⇒「musician's musisian」日本版)。
Gino Vannelli(ジノ・ヴァレリ)。アルバム"Brother to Brother"とそこからのヒットチューン「I Just Wanna Stop」が代表作。ヘヴィなリズム展開と流麗なコード展開の名曲「Appaloosa」でスタートするあのアルバムはそれはそれでスゴイ好きなのですが、いつも通りナナメからアプローチする筆者としては次作のコレ!"Nightwalker"、なんといってもVinnie ColaiutaとNeil Stubenhausの超絶リズム隊がすばらしい(このアルバムも相当売れたのでマイナーなわけではありませんが)。
Gino Vannelliのソングライティングの能力と力のあるボーカル、実兄Joe Vannelliのキーボード、実弟Ross Vannellのアレンジもさえているし、Mike MillerのギターもMichael Fisherのパーカッションもキレまくっているのだが、なんと言ってもリズム隊のふたり。特にVince。ドラマーがフェイバリットアルバムにあげることが多いと聞くこのアルバムのプレイは鳥肌ものです。あ゛、ホントに立ってきた(いま聴きながら紹介文書いてます)。
「Nightwalker」出だしの雑踏のようなノイズから重い16ビートではじまり、Ginoのボーカルが朗々とたたみかける。短調に行くかと思わせ長調に戻りの1コーラス、もう一度短調に行ってサビに突入。Vinceのバスドラムとスネアドラムのコンビネーションはものすごく、「一小節のすべての音符をバスドラとスネアで埋めてやる~(?)」という気迫が感じられる。先にご紹介した角松敏生の「彷徨~STRAY AT NIGHT~」はこの曲をリスペクトしていることが判る。
続く「Seek and You Will Find」は今度は間の美で少しおとなしめ...と思ったら次の小節頭までやり足りないフィルインが残り、緊張感があるリズム構成。これも改めて聴くと角松敏生の「ALL IS VANITY」に近いなぁ...あっちはあっちでBuzzy Feitenのちょ~泣きのギターソロは傑出してますが..
超絶リズム系としてはあとはなんと言っても「Santa Rosa」!!!!!!!以前プログレ色が強かった頃の名残か変拍子も挟んだりしていますが、基本はロック!!ここでのVinceのプレイは演っている状況が目に浮かびません(^^ゞ(←どの音がどの手/足で演奏されているのかさっぱりわかんない)。ギターとベースのリズムドンピシャの光速ユニゾン(←誤変換あえて直さず)もすばらしい!!
もちろん出世作「I Just Wanna Stop」と肩を並べる名曲「Living inside myself」や、美しいストリングスが染みる「Put the Weight on My Shoulders」といったGinoのうまさが際立つバラードにも泣かされること請け合い。
まさに「ザ・AOR」です。
あ、あとAmazonの試聴ファイル短すぎ!1曲目、2曲目、5曲目はほとんど導入部分の最初で切れてるし、特に1曲目!!コレ聴いた人は静かな曲と勘違いするやんか~!!ぜひ!CDでもyoutubeでもなんでもいいので通しで聴くことをオススメします!AOR、フュージョン、プログレ、ドラム、ベースのいずれかにでも興味があれば絶対悔いなし!
【収録曲】
1. Nightwalker
2. Seek and You Will Find
3. Put the Weight on My Shoulders
4. I Believe
5. Santa Rosa
6. Living Inside Myself
7. Stay With Me
8. Sally (She Says the Sweetest Things)
Gino Vannelli website
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購入金額
2,000円
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購入日
1990年頃
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購入場所
N-DRさん
2011/06/04
cybercatさん
2011/06/04
>サンプルDLして聞きましたけど、いいですね♪
気に入っていただけて...
ぢゃこれは?
N-DRさん
2011/06/04
cybercatさん
2011/06/04
あ..やっぱそうおもいます?
このVinceおじさんはねぇ...
このドラムのおっさんのことはまた書きますw