本日は秋葉原で「ポタフェス2017」が開催されました。
私がポタフェスに行くようになったのは2年前からですが、各社の新製品や主力製品、時には開発中のサンプル品の試聴が出来るほか、主催のeイヤホンが設置する物販での特売も名物となっています。
過去2回も特売品でいくつか見るべきものがあり、今回も取り敢えずは物販に期待して朝から秋葉原に行っていました。ちなみに昨年買ったのがこちらですね。
ところが、今年は過去よりも随分早く入場できたものの、入場前に渡された販売品リストを見て困ってしまいました。率直に言ってあまり安く無いのです。一部安いものはありましたが、品物として魅力に欠けるといいますか…。
そんな中で型番を見て目を疑ったものがありました。その一つがこのSENNHEISER MX880です。
現在ではほぼ絶滅してしまったと言って良い、高音質型のオープンエア型インナーイヤーフォンです。かつて、この下の方に存在していたMX760というモデルは愛用していました。
これは外出用にメインで使っていたのですが、内部で断線してしまって音が途切れるようになり、仕方なく使用を取りやめたモデルです。その上位ということもあり、音質の方にもある程度期待しての購入です。
オープンエアにはオープンエアの良さがある
昔から私のレビューをご覧いただいている方はご存じかも知れませんが、実は私は元々現在主流のカナル型イヤフォンに否定的でした。
私の考えではイヤフォンは外出時に使う(家であればヘッドフォンやスピーカーで良い)ものなので、音質の良さも必要ではあるが、遮音性が必要以上に高くてはならないというものがあったのです。外出時に外の音をシャットアウトしてしまうのは危険ですので。
ただ、現在はイヤフォンは音質重視=カナル型という流れになってしまい、音質を優先するのであればカナル型を使わざるを得なくなってしまいました。そこで私もある時期からは積極的にカナル型も使うようになり、JH AUDIO Michelleのように愛用する品も出来てきたのです。
そんなご時世にまさか新品でオープンエアの音質重視モデルに出会えるとは思わず、もはや条件反射で買ってきてしまいました。
今日買ったばかりでエージングはまだ済んでいませんが、ファーストインプレッションとして書いておこうと思います。試聴にはこちらを使いました。
まず、スポンジ製のイヤーパッドを付けずに聴いてみたのですが、耳への収まりが悪く、低域方向がスカスカになってしまいましたので、すぐにイヤーパッドを装着しての試聴としました。以下はその状態での音質評価です。
まず特筆するべきはオープンエア型インナーイヤーフォンでありがちな、音場の密度の薄さは感じられないということです。「Englishman In New York / Sting」の空間も十分形になっていますし、「Night And Day / Diana Krall」を聴くと、思わず驚くほどきちんと深い低音が出てきます。
スポンジを挟む関係上、どうしても高域方向の解像度は落ちますが、音楽の魅力を損なうほどでもなく、十分に魅力のある音となります。以前愛用していたMX760と比べても、ほぼ全ての面において明確にこちらが上です。その以前にオーバーホールに出したほど愛用していたaudio-technica ATH-CM7Tiと比べても高域の質感や繊細さでは一歩譲るものの、音場の密度や低域方向の質感で明確にMX880が上回っているといえるでしょう。
カナル型にしなくてもこれだけの音が出せるのであれば、オープンエアの製品も選択肢として残しておいて欲しかったというのが本音です。同社製のカナル型現行製品であるIE60と比べても、音質面での好みは間違いなくMX880の方です。
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購入金額
2,000円
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購入日
2017年07月15日
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購入場所
ポタフェス 2017 eイヤホン
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