1991年にビクター音楽産業から発売されたファミコン用のアクションRPG(移植作)。
『イースⅢ』は、元々は1989年に日本ファルコムが開発したPCゲームであり、本作はそのファミコン版です。任天堂のゲーム機ではスーパーファミコン版も発売されましたが、発売元が違いますので注意してください。また、ファミコン版はスーパーファミコン版から約3か月遅れてのリリースでした。
会話場面
ところで、『イースⅢ』の移植作には、オリジナルであるPC-8801系とアクション性を強化したX68000系の2つがあることをご存知でしょうか? ファミコン版はスーパーファミコン版と同じくX68000系の流れを汲むと言われますので、ここでは簡単に両者を比較してみます。
ファミコン版では、PC版の特徴であった多重スクロールが再現されていませんが、ファミコンの性能を考えれば納得せざるを得ません。スーパーファミコンのように多重スクロールがハードの機能に備わっておらず、技術的に難しい部分だったと思います。また、ビジュアル的な演出もその出来はともかく、ファミコン版では少なくなっています(ROM容量で比べても、ファミコン版が3Mビット、スーパーファミコン版が8Mビットと開きがあります)。
オープニング(左から右へと展開してタイトルへ)
ゲームバランスの点では、ファミコン版はスーパーファミコン版よりも評価できます。スーパーファミコン版のように不自然な当たり判定は見られず、全体を通してレベル上げ(力押し)による攻略が可能です。アクションが苦手な方でも途中で投げ出すことはないと思います(スーパーファミコン版では終盤で諦めた私でさえ、ファミコン版はクリアすることができました)。
■ シリーズ作品(FC版限定)
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購入金額
7,500円
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購入日
1991年09月27日
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購入場所
Schrödingers Katzeさん
2014/02/09
特にガルバラン…。
ファミコン版は、ドラゴンの挙動がオイ!って感じの動きになってるものの、概ね割り切った実装になってます。
多重スクロールは「やる気が無い」が正しいでしょうね。
たとえば、PCエンジンだって、BGプレーン1枚しかありません。
動きの少ない場所なら頑張れないことも無いとは思いますが、「そんなことより本編を」という判断だったのだと思います。
オープニングは、背景を横スクロールさせながら文字のスクロールは、ちょっと無理っぽいので、変更は仕方ないですね。
横方向の並べられる数から、文字をスプライトというわけにもいきませんし。
88のハードウェアに合わせた設計のゲームの割には頑張ってると思います。
千里一歩さん
2014/02/10
家庭用ゲーム機では、SFC版、FC版、MD版とプレイしましたが、恐らくFC版が全体的に易しめだったと思います(ガルバラン戦も含めて)。SFC版は当たり判定がアレなので、ガルバラン戦以前の問題ですね。MD版は評判も高いですが、ガルバラン戦だけが厳しかったように感じます。
FC版のオープニングは、ビクター音楽産業がシリーズ3作の移植を担当していますから、これはありの演出だったと考えます。多重スクロールの件は、仰るとおり、FC版では無理して実現する理由も見当たりませんね。ハードとして末期だったFCで技術力をアピールしても、メリットは少なかったと思いますし……。