PC-9800シリーズでは内蔵のIDEの転送速度が遅く、しかもPIO転送でCPU負荷などにより瞬間的に速度が低下することも多いため、SCSIでの接続が必須となっていたわけです。PX-40TSiなどのように読み出しの安定したドライブが求められたのも、このバッファーアンダーランを回避するためという意味合いが大きかったのです。
そのバッファーアンダーランを解消するための画期的な手法として開発されたのが、本機に初搭載された「BURN-Proof」でした。「BURN-Proof」は三洋電機が開発した技術で、他社からも「Safe-Burn」や「Just Link」など同種の技術が相次いで発表されました。このCDRW-SB124BGも中身は三洋電機製のドライブで、三洋での型番はCRD-BP2(厳密にはアイ・オー・データ機器向けOEMを表すCRD-BP2IO)となっていました。
BURN-Proofは、簡単に言えばバッファーアンダーランを起こしそうな状態に陥った際に、書き込みを一時停止してバッファーレベルが回復するのを待ち、一時停止した位置からそのまま書き込みを再開出来るという仕組みです。
本機は世界初バッファーアンダーラン回避機構搭載という部分を前面に押し出していますが、それ以外にもCD-R12倍速書き込みという意味でも当時としては最先端のものでした。また、この製品はSCSI接続のドライブでしたが、BURN-Proofにより要求される転送速度のシビアさが大きく緩和されたことから、ATAPIの高速書き込み対応CD-Rドライブが急速に普及するきっかけとなった製品ともいえます。
これ以前のCD-Rとは使い勝手の次元を変えてしまったともいえる、革命的な製品だったといえるでしょう。
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購入金額
3,980円
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購入日
不明
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購入場所
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