レビューメディア「ジグソー」

安価なLinuxBoxとして!

我が家では、CG-NSC2100GTとプレミアムレビューで提供して頂いたRecBoxの2台のNASが常時稼働しています。
これら2台で十分間に合っているにも関わらず、新しい(といっても型落ち中古)NASを入手しました。

なぜ入手する気になったかというと、私は個人的にソース管理にCVSを使用しています。
ソース管理は他にもgitやSV等、多数ありますが、諸事情により情報の多いため、枯れたCVSを愛用しています。
これまではソース管理といっても一人で運用していたため、自ホストにサーバを立上げ、自ホストからクライアントでアクセスするという形にしており、好きな時に再起動・電源断することができました。
ところが、知人から「使ってみたい」という話があり、そうなると容易にサーバを落とすわけにはいかなくなります。
それなりに高性能マシンであるため、常時電源投入しておくには抵抗がありますし、セキュリティ面の不安も増加させてしまいます。
そこでいろいろ調べてみると、Linuxが稼働するNASをLinuxBox化して、各種サーバを動かしている方がいました。
NASであれば、PC程電力を消費しないでしょうし、作業を行うメインPCと切り分けができます。

①入手
上記の思惑が募り募って、私の手を動かしました。
最新のNASでもできるのでしょうが、「HDDはどこかから入手しよう」という考えと途中で諦めた時の「挫折保証価格」の点から、Yahoo!オークションを利用することにしました。
その段階では、半分程度の本気だったのですが、試しに+100円で入札したところ思いもよらず落札できてしまいました。


落札した品は「LS-WTGLシリーズ」のケースのみです。背面の型番を見ると1.0Gモデルだったと思われます。


状態は決して良くはありませんが、落札価格からみれば納得の範囲です。


HDDを2台搭載することが可能で、RAID0/RAID1での運用が可能です。
ただし、それが逆に、HDDを取り外してPCにつないで中身を見るというのが困難というデメリットでもあります。

LS-WTGLシリーズには筐体バージョンが2種類(正確には3種類でしょうか?)ありますが、私が手にしたのは一番古いVer.1です。
Ver.1とそれ以外の違いは、USBポートが2個あるかどうかですが、ファームも個別に準備されているため、基板にはそれ以外にも変更があるものと思われます。

②動作確認
本品が到着し、とりあえず動作確認をしようと思ったところ、問題が起こりました。
品の問題ではなく、空きのHDDがなかったのです。
とりあえず、200GのHDDの中身を引越し、それを使うことにしました。


HDDの取り付けは、難しくはありません。
前足にあるネジ2本を外すとフロントパネルをガバッと持ち上げることができます。HDDを挿入する部分の上部にある固定具を外し、それにHDDを固定、本体に戻すといった感じです。
HDDが搭載されていない状態で入手したので、間違っているかもしれませんが、本体の基板があるほうがHDDの下面になるようにし、前面にSATAコネクタが来るように取り付けます。
他のNASは本体背面に基板があり、そこにあるSATAのコネクタに、接続するように取り付けますが、本品は前面に出ているSATAケーブルを使用します。
これは意外とメリットがあります。それは本体にHDDを接続した状態で、他のSATAケーブルを接続することができるのです。何かの障害の復旧の際、開けてすぐにPC等につなぐことができるわけです。


HDD1台を接続し、後述する復旧手順を実行してみましたが、復旧動作している様子がありません。
復旧作業自体がサポート外の動作のため、ログを確認する術もなく、何か起こっているのかわかりません。

2台接続しないと動作できないのかもしれません。
詳細は未確認ですが、インターネット上には、LinuxBox化した後に1台で運用しているという人もいますので、1台でも動作可能なのかもしれません。
仕方がないので、データでパンパンになっている400Gの中身を引越し、2台目としました。
「サイズ・メーカー違いの2台で大丈夫なのか?」という不安はありましたが、とりあえず接続してみました。
残念ながら状況は変わらず、上手く復旧してくれません。

③改造
動作確認も終わっていない状態でしたが、そうこうしている間に改造用の部品が届きました。
本品の基板にはUART(シリアルインタフェース)が準備されており、シリアルコンソールとして使用できるのです。


Ver.2以降はコネクタを取り付けた上に、コンデンサを外し、パターンをショートし、コンデンサを戻すという難易度の高い改造が必要です。
Ver.1では、コネクタを取り付け、レベル変換ICを中継してPCに接続できるという情報がありました。


私はこの形でコネクタを取り付けました。
実は、この向きで取り付けてしまうと、ケーブルを接続した状態では筐体に干渉し、ボードを収めることができません。
ケーブルを接続した状態で筐体に収めたい場合は、裏面に逆向きで取り付けるのが良いと思います。
私は「ネットワークからログインできるようになれば不要ですし、見た目も元々着いていたように統一感があって良いため、この向きで取り付けた!」と言い張ることにします。


実際に試すと、115200baud/8bit/Non-Parity/Stop1/No-Flowで、ログが出力されることが確認できました。
調査不足でVer.1を入手したわけですが、結果的に良かったと思います。


Orion1 CPU = Low
> Checking hardware info ...
=== Strap status : 0x00002030 ===
=== H/W boardId : 0x13 ===
=== boardId : 0x18 ===
=== micon_support: off ===
> OK.
=== BUFFALO LS-WTGL/R1 U-Boot. ===
** LOADER **
** BUFFALO BOARD: BUFFALO_BOARD_LS_WTGL/R1 LE (CFG_ENV_ADDR=fffff000)


U-Boot 1.1.1 (Jan 7 2008 - 21:04:08) Marvell version: 1.12.1 - TINY
Buffalo Version: 1.13-1.00

DRAM CS[0] base 0x00000000 size 64MB
DRAM Total size 64MB
[256kB@fffc0000] Flash: 256 kB
Addresses 20M - 0M are saved for the U-Boot usage.
Mem malloc Initialization (20M - 16M): Done

Soc: 88F5182 A2
CPU: ARM926 (Rev 0) running @ 400Mhz
Orion 1 streaming disabled
SysClock = 250Mhz , TClock = 166Mhz


USB 0: host mode
PCI 0: PCI Express Root Complex Interface
PCI 1: Conventional PCI, speed = 33000000
Net: egiga0 [PRIME]
Using 88E1118 phy
buffalo_change_power_status > Read 0x5c
buffalo_IsStopAtUbootStatus > MagicKey=0x5c
buffalo_change_power_status > Read 0x5c
buffalo_change_power_status > Read 0x5c
buffalo_change_power_status > Writing 0x5c

Please Press HDD power button to continue ...



④復旧
改造した結果、復旧の状況も掴めるようになりました。


復旧の手順を簡単に説明すると以下の流れになります。
0. TFTPDと対応ファームをダウンロード。
1. ファームを解凍し、initrd.img を zip で解凍。
2. TFTPDを起動し、ルートディレクトリに1.のフォルダを指定。
3. 本品にブランクのHDD2台を接続、電源投入(エラーで停止)。
4. リセットボタンを10秒程度(HDD速度による)押す。
5. uImage.bufferoとinitrd.bufferoがダウンロードされる(10分程度)。
6. 通常のアップデート手順(exe実行)でHDD構築。

復旧できなかった原因は、PCからのTFTPダウンロードがタイムアウトしていました。
どうやらTFTPDの設定が合わなかったようで、以下の設定にしたところ、無事にダウンロードが始まりました。
TFTPDの設定はこの内容で転送できました。


ダウンロードが完了すると、仮環境とし、PC上のアップデートユーティリティに反応できる状態になります。
そこで上記6.の通り、アップデートを実行することにより、HDDを構築することができます。

サイズ・メーカー違いの状態ではRAID0で構築されようです。RAID1に移行できるのかは不明です。

⑤アップグレード
実は、Ver.2以降の機体は、後発のLS-WHGLとほぼ同じ基板となっています。
LS-WHGLファームは、本品にはないDLNAサーバやWeb公開機能等が備わっています(詳細はメーカHPを参照して下さい)。
出荷段階のファーム違いにより、アップデートをロックしているという、少しアコギなことをやってくれているわけです。

Ver.2以降をLS-WHGL化できることは分かっていました。では、Ver.1ではどうか?
HDDに導入されたファーム次第でアップデートがロックされるため、上記手順の2.にLS-WHGLのファームで仮起動し、LS-WHGLのアップデートを実行する必要があります。
実際にやってみると起動はしました!

しかし、問題があります。
どうやら自動シャットダウン機能が動作するようで、一定時間放置すると電源が落ちてしまいます。
その状態になるとスイッチからも起動できなくなり、主電源を落とした上で再度電源投入しないといけなくなります。
LS-WHGLでは機能をOFFにするスイッチがあるようですが、本品のSWでは反応しないため、サービスを起動しないようにする必要がありそうです。
電源スイッチでも起動できない状態というのは痛いです。

⑥LinuxBox化
何はともあれ動作することは確認・復旧できたので、LinuxBox化しておきましょう。
シリアルコンソールは使えるのですが、rootのパスワードが分からないため、なにもできません。

そこでrootのパスワードをリセットする方法が必要になります。
詳細は割愛しますが、acp_commander.jar で検索すると、多数手順が出てきます。
これでrootのパスワードを解除し、sshdを設定、初期起動するように設定します。
シリアルコンソールからのrootログインは電源再起動でリセットされてしまいますが、sshを使えるようにしたことで、LinuxBoxのカスタマイズはそちらから行うことができるようになります。

ただし、通常稼働の状態でこれができるということは、セキュリティ的に問題があることは明白です。
この穴を塞ぐ方法も調べておく必要がありそうです。

⑦今後
現段階では、仮ハードディスク(とても遅い&不良あり)で稼働させているため、速度計測等はしていませんが、LinuxBoxとして使えることが分かりましたので安心しました。
昨今3000円台で買えるLinux/Androidボードに比べると、スペックは低いですが、ケース(筐体)込みのLinuxBoxと考えればお得ではないでしょうか?

まだ目的のCVSサーバ稼働まで到達していなかったり、電源周りやセキュリティ面に問題があったりしますが、じっくりと育てていきたいと思います。

  • 購入金額

    2,800円

  • 購入日

    2012年10月27日

  • 購入場所

    Yahoo!オークション

19人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (4)

  • mickeyさん

    2012/11/10

    BUFFALOのこの型のNASは、
    いろいろできますね(^^)
  • 蒼-aoi-さん

    2012/11/10

    mickeyさん>
    そうですね、ハック方法が確立してしまっている感じで、ハックさえしてしまえば、後は普通のLinuxBoxと変わらないわけですからね。
    私はそれほどLinuxに詳しいわけではないので、お遊び程度にいじっていきたいと思います。
    でも、そうなると重要なデータは入れられないですね(^-^;;
  • notokenさん

    2012/11/11

    水牛のNASはいろいろいじれるので有名ですね。

    Debian化やLinuxボックス、換装…
    手軽に面白いことができるのです
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