以前AntecMAPのレビュワー募集で頂いた物で現在もPhenom II X6 1090T Black Edition用ケースとして稼動しています。
<パーツ一覧>
・CPU:Phenom II X6 1090T Black Edition @3.8GHz(1.375V)
・CPUクーラー:TRue Black 120 REV.C
・マザーボード:ASUS M4A78T-E (AM3,AMD790GX,BIOS 3303)
・VGA:XFX HD-587A-ZNF9 (RADEON HD 5870 1GB)
・メモリ:Patriot PSD34G1600KH 4GB(2GBx2)
・HDD1:日立GST HDT725025VLA380 (250GB,S-ATA2,7200rpm,8MB)
・HDD2:日立 HTS541616J9SA00 (2.5インチ,160GB,S-ATA,5,400回転/8MB)
・光学ドライブ:TSST TS-H653A
・カードリーダー:Owltech FA506/BOX (ブラック)
・電源:Amacrox AX1000-GLN (1000W)
・OS:Windows Vista Home Premium SP2
●DF-30について
ダークフリートシリーズ DF-30は冷却性能と実用的なギミックを搭載するゲーミングPCケースです。内部構造的にはAntecの人気ケース「THREE HUNDRED」をベースに改良された製品と思います。
DF-30はDF-35と同じ筐体を使用したエントリーモデルに当たる新製品です。DF-35との違いはイフリートスワップベイが省略されていて、搭載しているフロントとリアファンをブルーLED搭載タイプに変更したモデルとなっています。基本的な機能とデザインはDF-35と同じです。
●搭載するファンについて
フロントファンはブルーLED内臓アナログボリューム付の12cmファンが2個搭載されています。NINE HUNDRED TWO搭載タイプと同じかと思いましたが若干静音使用に変更されているようです。アナログボリュームにより最小で1000rpm(33.3CFM,19.45dBA)、最大で2000rpm(66.6CFM,34.50dBA)まで無段階調整可能となっています。
リアファンは12cmのブルーLED内臓2段階スピード調節機能付ファンが搭載されています。
Lowモードは900rpm(30.1CFM,16.9dBA)、Hiモードで1500rpm(51.2CFM,27.9dBA)です。Lowモードでも十分ですが机に下にPCを設置する場合はHiモードでも許せるレベルの音量かと思います。
トップファンは14cmの2段階のスピード調節機能付ファンが搭載されています。Lowモードは800rpm(33.6CFM,21.8dBA)、Hiモードで1200rpm(58.9CFM,26dBA)と14cmタイプのためHiモードでも比較的動作音は静かです。こちらはLEDは内臓されていません。
各ファンは通常では最小(又はLowモード)で十分な風量を得られます。ファンノイズも気になりません。
最大にすると流石に凄いファンノイズですが空冷限界ベンチマーク時や動画の長時間エンコードなどを行うときにケース内エアフローを向上させるのに役に立つと思います。
Antecの製品全般に言えることですが、搭載されているファンはペリフェラル4pinとなっているのでマザーボード上の3pin又はPWMのファンコネクタへ直接挿すことは出来ません。
●PCIスロット数について
PCIスロットはスタンダードな7個となっています。X58系のPCIスロットを8個分使用するSLI/CF-Xには対応していません。NINE HUNDRED TWOは対応していたので少し残念です。
●ケース内スペースについて
今回はE-ATX対応のTEMPESTで運用していたAM3環境をDF-30へ移植してみました。DF-30のケース内部は決して広くはありませんが一般的なATXケースからしてみれば十分なボードスペースが確保されていることが分かりました。
フロント側は余裕がありますのでATXより若干大きいAsus Rampage II Extremeやボードサイズの長いRADEON HD 5870も問題なく設置可能です。注意点としてRADEON HD 5870などの長いタイプのGPUを使用する場合、3.5インチシャドウベイに設置したHDDと干渉する恐れが有りますのでHDDの設置可能な台数は少なくなると思いますのでRAIDなどで複数台HDDを搭載する場合には注意が必要です。
天板付近は14cmファンが設置されている関係でかなり狭くなっています。頻繁にCPUやCPUクーラーを付け替えるなら上位のDF-85のほうが作業性が高いと思いますので良いかもしれません。
●サイドパネルについて
サイドパネルにはGPU冷却用に12cmファンを搭載可能です。今回はサイズのブルーLED搭載ファンを取り付けてみました。ファンの取り付け位置が工夫されているので大型のサイドフロータイプ・CPUクーラーを使用した場合でも干渉することは有りません。
NINE HUNDRED TWOでは大型のCPUクーラーを使用するとサイドパネルにファンに干渉してしまうので取り付けることが出来ませんでしたので、とても良い改良ポイントと思います。
●ケース内冷却性能について
Phenom II X6 1090T Black Editionをオーバークロックで3.8GHz(1.375V)動作されていますが問題なく動作しています。GPUのRADEON HD 5870も同様に問題ありませんでした。十分な冷却性能を有していると思います。(具体的な温度については後日追記したいと思います。)
●鋼性について
ケースの鋼性についてはパーツを組み込みサイドパネルを取り外した状態でも確りしているので問題ありません。
ネジ穴の位置なども概ね正確で無理なくパーツ類を設置可能となっています。少し残念なのはアクリル窓が搭載されている側のサイドパネルの噛み合せが若干甘い感じがします。この部分の作りに関してはNINE HUNDRED TWOのほうが質感としては上となっています。(補足:登場時の価格が7,000円くらい違うので当然かもしれません)
●質感について
好みは分かれると思いますがフロント回りの凝ったデザイン、実用的な各種ギミック、ファンコントローラー付ファンを採用、ケース内部もブラック塗装と価格以上の質感はあると思います。
●感想
ダークフリートシリーズはスパルタンなデザインに新しいギミックをいくつも組み込んだ新製品と言うことで、発売前から気になる存在でした。今回、国内での発売前にDF-30をお借りして実際に試す機会を与えられたことに感謝しています。
最近のPCケースは大型化に進んでいる傾向があります。これはサイズの大きいGPUやXL-ATXの登場に影響される部分も多いのかなと個人的に思っています。そんなPCケース事情の中でもDF-30はコンパクトにまとめられた筐体に強力なエアフローと実用的なギミックが詰め込まれた日本人好みのPCケースに仕上がっています。
ダークフリートシリーズの最大の注目ポイントとなるフリートリリースドアに関してはかなり良いです。フリートスワップベイが省略されているので若干生かしきれていない感があるのは残念ではありますがファンと防塵フィルターを何時でも清掃可能という点だけでも評価に値します。
DF-30の実売価格16,000円前後となっています。DF-35との価格差は約1,000円です。DF-30とDF-35どちらを購入するか悩ましいところですね。両製品共にこの価格帯でこれだけの機能が詰め込まれているのには驚きです。ケース内部も塗装されているので高級感もありますので価格以上の満足感が得られると思います。
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購入金額
0円
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購入日
2010年06月頃
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購入場所
operaさん
2010/11/19
参考にさせて頂きます♪
(^^)v
ネイエフさん
2010/11/19
しっかり冷却してくれるのはすばらしいと思います
しかし見た目は結構珍しいケースですね
IN-WINといいこういう見た目変わったケースが増えてきた気がします
Sheltieさん
2010/11/19
大型化が進むATXサイズの中では比較的小型の部類に属するケースですがRADEON HD 5870も収まるなどポイントを抑えた良い製品ですのでお勧めです!
Sheltieさん
2010/11/19
機能てんこ盛り、しかしコストを抑えつつも質感は維持している辺りantecらしい良い製品と言えると思います。
デザインについてはフロントマスクにこだわりがありますよね。IN-winのこの手のデザインのケースも個人的に好きなので後続製品が楽しみだったりします。