GeForce製品初のDX11対応製品は、熱との戦いでした。
今回入手したGTX470と、ライバルのHD5850では、65W。
上位クラスのGTX480とHD5870の差は62W。
性能的には消費電力に見合う差は見られず、かなり「熱い」と、自分の周りでは揶揄されていました。
発売された当時、私は自作を初めて数か月の頃でしたが、よく覚えています。
秋葉原をぶらぶら歩いていると、つい先日まで空箱だった「ジャンクハイエンドビデオカード2000円」の箱の中に、たった一つだけこれが入っていました。
「懐かしいなぁ」と思いつつも、あの頃さんざん言っていた熱はどれくらいのものなのか。
興味がわいて買ってみました。
未チェックで、もちろんジャンクの製品なので、動くかどうかなんてその場ではわからないのですが。
とりあえず、持って帰って、現状箱に入っているPCの中で最上位の、AMDクアッドコアマシンの中に突っ込んでみることに。
性能的にはGTX560Tiに少し劣る程度。グラフィックスコアも7.8です。
計測中に変な動作や、画面が切れたりなどはせず、問題はありませんでした。
DX9、FF14ベンチは完走。これはLOWの結果ですが、HIGHも似たスコアが出て、びっくりしました。
ただ、LOWの時にのみ、ベンチマークの画面内にちらつきというか、色のノイズみたいなものが出ました。しかしそれも序盤だけで、なぜか後半には一切現れません。
訳が分かりませんが、とりあえず、使えないわけではなさそうです。
ノイズよりも気になる温度のほうですが、LOWでも最高温度は76℃となり、かなり高いです。
頑張って分解して、シルバーグリスを塗りました。量が少なめな気がしますが、切らしてしまったので、買いにいかなければなりません。
DX11、Lost Planet2ベンチマークもFULLHDで完走しました。しかし、肝心の温度が最大94℃となり、落ちはしないものの、正直使うには心配な温度です。実際、ファンは3600rpmで回り、掃除機みたいな音を立てていましたし。
仕方がないので、このGTX470のBIOSを書き換えて、低電圧仕様にしてみました。
そうすれば、消費電力も小さくなり、温度も低く保てるのでは、との願いをこめました。
もっとも、新品だったらやっていませんが。
さて、それではもう1度FF14ベンチを回してみると…温度はほとんど変わりません。
ただ、80℃を超えるとなっていたあの掃除機のような音は、回転数が下がり、比較前と比べると、騒音は明らかに小さいです。
つまりは、ファンの回転数&電圧を下げることで、消費電力、発熱は抑えているものの、温度自体はそこまで変わらない、ということを指しているのだと思います。
というよりも、シルバーグリスを切らしてしまって、巨大なヒートシンクに十分な量に足りていなかったのかもしれません。今度、買い足して塗ることにします。
コアをヒートシンクで覆ったせいか、塗る範囲が広いですから。
だいたい3~4cmくらいでしょうか。
性能的には、GTX560Tiの少し下あたりのものだと思います。しかし、消費電力は「本来ならば」こちらの方がもちろん大きいはずですが、省電力化を施したことで、少しは扱いやすくなっているように思います。
BIOSを作ってくださった方に感謝です。
しかし、聞いた話の通り、相当な爆熱ぶりを見せてくれたGTX470ではありますが、個人的には性能も十分すぎるくらいですので、まだまだ眠るのは早いと、しばらく活躍してもらうことにします。
さて、ある程度決まっていたBIOSの操作でしたが、使用したBIOSではドライバの応答停止が非常に面倒なので、自分でBIOSをいじってみることにしました。
詳しいことは私にもよくわからないので、とりあえずはバックアップしておいた元のBIOSからクロック変更と動作電圧低下を施し、とにかく消費電力の軽減を目的とします。
温度はこの際は無視です。どうせ同じ温度まで上がるでしょう。
詳しい作業に関してはここには書きませんが(詳しく書いてあるサイトがあります)、書き換え前がアイドル時58℃であったものが55℃まで下がっていますので、一定の効果はありそうです。
ファンの回転数は変えていないため、相変わらずうるさいですが、1920×1080での音も、少し下がっているように感じます。
これで、少しでも扱いやすくなればいいですが、今は珍しく涼しい気温の中でやっているので、高い気温での動作もやってみないことにはわかりません。
今度はケース内の電源の向きを下向きから上向きにしてみました。
すると、FF14Low時で最高84℃だった温度が、82度まで下がりました。
ビデオカードのファンと電源のファンが、空気を取り合っていたのか、それとも、電源が発した熱がを吸い取って余計にあったまっていたのかは不明ですが、少なくとも、温度が下がったのは事実です。
まだまだ温度を下げる手段を考えて、試してみる価値はありそうです。
今度はFSO2のベンチマークを回してみました。
余裕でした。
しかし、どちらも温度の最高が93℃になってしまい、掃除機が復活してしまいました。
では、ここで買ってきたZALMANのグリスを塗って、再挑戦してみたいと思います。
室温は同じで、昨日の環境も、今日の環境も22℃です。
(最高温度 AS-05 グリス少な目の時→ZALMANのグリス)
アイドル 55℃→38℃
FF14ベンチ 82℃→74℃(LOW)
84℃→77℃(HIGH)
FSO2ベンチ 93℃→77℃(LOW)
93℃→84℃(HIGH)
塗る前までは掃除機の音を出していたものが、どのベンチマークでも10℃前後も落ちているため、ファンの音も静かになりました。
しかも、
今までは使っていたケースの前面のファンの回転数を上げてこの結果でしたが、
塗った後の結果は、回転数が低いままでのテストの結果です。
これだよ、これが私の求めていたものだ!
温度も下がったということで、これでこのビデオカードのカスタマイズを終了にすることにします。
このビデオカードのグリスが馴染んできて、どれくらいまで行くかが非常に楽しみです。
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購入金額
2,000円
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購入日
2012年07月20日
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購入場所
ドスパラ
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