レビューメディア「ジグソー」

HDDの温度管理に最適


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このソフトは、HDDのS.M.A.R.T.情報を元に、HDDの温度変化をグラフ化するソフト(フリーウェア)です。S.M.A.R.T.情報の詳細も見ることができますが、それについては先に紹介した「Crystal Disk Info」を使った方が便利です。

このソフトの優れている点は、一定時間(1分~1時間)おきにHDDの温度をグラフ上にプロットしていくため、温度の生の値(現在値)を見るだけではわかりにくい温度変化の推移を一目で把握することができる点です。なお、デフォルトでは温度測定の間隔が10分に設定されています。

HDDの温度というのは、PCケース内部のエアフローやHDDの使用頻度、CPU・GPUの負荷、外気温(室温)などの要因によって非常に敏感に変化します。上の写真ではグラフが大きく上下していますが、12時から13時までに温度が大きく上昇しているのは、室温の変化による物です。

室温18℃でちょっと寒かったので、12時から暖房を点けており、23℃位まで上がった室温に同期して、HDDの温度も上がっています。13時にヒーターを消した後は徐々に室温が下がり、HDDの温度も元の値へと戻っていきます。また、15時50分頃に少しだけ温度が下がっているのは、私が食事で部屋を離れているときの時間と一致します。狭い部屋だと、人がいなくなると室温も若干下がるんですね。

注:HDDの省電力機能は使用していませんので、回転は止まっていません。

このように、パソコンを離れているときでも、温度変化の傾向によってパソコンがどのような環境の変化に晒されていたのか、また、番組録画やデフラグなど、自動で行なっているタスクが正常に動作していたかも把握することができます。

また、HDDの個体によって温度が微妙に異なるのは、仕様の違いも影響しますが、十分に冷却ファンの風が当たっているかどうかも大きく関わってきます。すなわち、ケース内のエアフローが適切であるかどうかも、このグラフで一目瞭然なのです。試しに、ケースファンを全て止めた状態で放置すると、直ちにグラフが右肩上がりになり、30分ほどで全てのHDDの温度が50℃以上まで上昇するのを確認しています(ケースはZALMANのGS1000です)。

特に夏場はHDDの温度も過熱気味になりやすいので、このグラフを見ながら、冷却を強化すべきかどうかの判断や、あるいはファンコントローラーによって冷却ファンの操作を行うための指標としても利用することができます。

至って単純なソフトですが、思った以上に便利です。

HDDの健康状態は「Crystal Disk Info」で把握し、温度管理はこのソフトで行なうように使い分けています。ただし、起動してもタスクトレイには常駐せず、タスクバーに表示されたままになるので、誤って終了しないように注意が必要です。
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