レビューメディア「ジグソー」

ASUS RAMPAGE III EXTREME 3代目のランページ!

[ 更新履歴 ]
7/28 更新 新βBIOS9124について

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DSC02195.JPG
DSC02195.JPG


ClassifiedからASUS RAMPAGE III EXTREME(以下R3E)にマザーを変更しました。
これまで、X58のシステムでは、P6T、RAMPAGE II EXTREME RAMPAGE II GENEとEVGA Classified E760(以下E760)と使ってきました。今回は、E760との比較レビューをしてみたいと思います。

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※7/10レビューを全体的に書き直しました^^;

[ PC構成 ]
CPU:Core i7-980X Extreme Edition
CPU クーラー:MegaShadow ULTRA KAZE3000rpm&三洋電気 F-12PWM
M/B :ASUS RAMPAGE III EXTREME
メモリ:SMD-6G88NP-16F[HYPER]-T
ビデオカード:XFX GwForce 9800GT
SSD:Intel X25-M SSDSA2MH080G2R5
光学ドライブ:LG電子 BDドライブ CGW-H20
電源:Scythe ENERGIR 1000W
ケース:SilverStone RAVEN2
OS:Microsoft Windows 7 Pro 64bit

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[ 特徴 ]
・SATA6.0 に対応
SARA6.0対応のストレージシステムがあれば、最大6Gの転送速度をフルに活かしたシステムを 構築することができます。
起動用としても使えるので、Crucial RealSSDシリーズなどを搭載したい所です。

・USB3.0対応
USB3.0を使用できるのは、背面パネル部のコネクターの2本だけです。
USB コネクター部分の色が青くなっているのですぐにわかります。

・Bluetooth Module Accessory Card
ブルートゥースの制御用のカードが付属しています。
本製品では、ブルートゥースを使った外部オーバークロック機器をサポートしています。

普通のブルートゥースマウスなどをこのカードを使って同期させることも可能なようです。

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[ 所感 ]
・チップセット周りのヒートシンクのクリアランスについて
クリアランスは良好。

ただし、サイドフロー型のCPUクーラーはメモリーと干渉する場合がある
たいていのCPUクーラーは干渉なく取り付けできるのではないでしょうか。

ただし、サイドフロー式のクーラーにFANを取り付ける場合、メモリースロッ トのA2に覆いかぶさるようになるので、背の高いヒートシンクのついたメモリーは取り付けできません。

「Corsair Dominatorシリーズ」はこれに該当します。A2が使えなくなるとメモリの6枚刺しはできません。

・マザーボード上の内部USBコネクトについて
内部のUSBコネクトは今までのASUSのマザー、他社のマザーでも2つはついていると思います。

R3Eでは、この内部USBコ ネクトが1つしかないので、ケースの外部USBにつなげたら他のUSB内臓機器をつなげることができません。

僕の場合は、内臓SDカードリー ダーが使用できなくなってしまいました。

片方のUSBコネクターには外部からオーバークロックをサポートする機器「OC Station」が取り付けられるようになっています。

この「OC Station」用のコネクタをUSBと兼用できるような仕様にしてほしかったですね。

・VGA用の補助電源コネクターについて
VGA 用の補助電源コネクターがありえない所についています。

ちょうど一番上のPCI Expless x16カードの上、オーディオコネクター付近です。ケースに組み込んだ状態ではここに挿すことはできないので、バラック状態前提での配置だとは思います。
補助電源コネクター.jpg
補助電源コネクター.jpg


・付属のFAN付き チップセット用ヒートシンクについて
背が高いので僕の場合は MegaShadowと干渉してしまいました。
取り付ける向きによっては問題ありま せん。

・CPUソケットがFOXCONN製
悪評高いFOXCONN製のソケットを使用しています。FOXCONN製のソケット は、とめ具の遊びが大きくてかなりグラグラです。

取り付ける時も止め具が硬く、無理やりはめようとすると、マザーが曲がったり、CPUが壊れる んじゃないかという恐怖があります。

4万後半もするマザーなのだから、ここはEVGAのようにきちんとしたものを使ってほしいものです。

・ メモリソケットの片ラッチ仕様
メモリソケットはRAMPAGE II GENEと同じ片ラッチ仕様です。
正直、この片ラッチ仕様、好きじゃありません。

メモリークーラーの取り付けはできないし、抜けるんじゃないかというリスクが付きまといます。

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[ E760との比較 ]
常用オーバークロック時の比較となります。

※LLC:Loadline Calibrationの略です。

【4.0GHz】
「E760」
電圧:BIOS 1.24V - CPUZ 1.25(Without VDroop Contorol) +0.01V

「R3E」
電圧:BIOS 1.24 - CPUZ 1.27(LLC最大)+0.03V


【4.2GHz】
「E760」
電圧:BIOS 1.27V - CPUZ 1.28(Without VDroop Contorol) +0.01V

「R3E」
電圧:BIOS 1.28 - CPUZ 1.32(LLC最大)+0.04V

・オーバークロックについて(BIOS 0802)
ASUS ROGシリーズ共通ですが、非常に安定しています。
電圧セッティングについては、E760で学習していたのでそれほどはずすことなく、電圧ポイントを定めることができましたが、かなり適当にオーバークロックしてもするっと立ち上がってくるのはさすがです。

一度セッティングが決まれば、常用オーバークロック範囲内であればまず落ちたりすることはありません。

メモリーのオーバークロックも非常に安定しています。

・オーバークロック時の電圧について
E760と比較して+0.03~0.04Vも自動昇圧してしまいます。

また、VCoreだけでなく、他の電圧項目も勝手に昇圧しているため消費電力は通常の板よりもかなり高いと予想できます。

E760は、オート設定時にはほとんど電圧を自動昇圧しないので、Vcore、QPI Vだけだと安定しない場合があります。

その為、オーバーク ロック時はすべて手探りで昇圧して、具合を確かめる必要があります。

ASUS板は、電圧設定AutoだとIOH、VTTなんかも自動昇圧するので、Autoだとかなり楽にオーバークロックできます。

そのため、かなり適当な設定でも、簡単に起動してしまうため、Vcore以外の電圧については、起動時のデフォルト状態の各電圧をメモしておいて、どこが上昇しているのかを確かめながらオーバーク ロックすることをお勧めします。

・Loadline Calibration(以下LLC)について
R3Eは、Loadline Calibrationの設定を「0%/50%/Full」の3段階で調整できるようになっています。

LLC50%の場合、電圧がFullよりも低く盛られます。
ただし、この設定を試してみたところ、あまり有効に働いているようには感じませんでした。

E760 ではBIOS設定で1.24VでPrimeを完走している980Xでテストしてみた結果、1.24Vで+0.02Vほど昇圧されるにもかかわらず、 Primeよりも負荷の低いエンコードテストで落ちてしまいます。

1.25Vで設定しても同様です。

LLC Fullにした場合は、0.03-0.04Vも盛られます。
ですが、この設定でBIOS1.24Vで設定した所、問題なく安定するようになりました。CPUZ読みでは1.27まで昇圧されています。

どうもLLCの挙動については、Full じゃないと使い物になりませんね。

昇圧のしすぎを抑えるためにあえて50%としているのだと思うのですが、あまり意味はないようです。

・BIOS Extreme Tweakerの新項目について
「digi+ PWR Mode」
digi+ PWR Modeについてですが、X-Powerにするとフルに電圧を開放するとあるので、5G~6GくらいのオーバークロックでVGAもSLIやCFXなどで オーバークロックをする場合でなければ、T-Balancedで問題ないのではないでしょうか。

「CPU PWM Frequency」
CPU PWM FrequencyはE760にも同様の項目があります。

これは電源の安定性が向上する効果があります。
E760の時は主に4.7GB以 上かメモリを2000Mhzにする場合に効果がありました。この板でも1000KHzにするとメモリーオーバークロック時の安定性が上昇しました。

ただし、ここの設定を大きくすると、コイルなどの温度がものすごく上昇しますので、安定してCPU周辺の冷却ができている状態でないと上げるのは危険です。

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[ ベンチテスト ]
「スーパーπ」
・4.0GHz 1600CL6 10.188s
4.0GHz1600CL6
4.0GHz1600CL6


・4.0GHz 2000CL7 10.125s
4.0GHz2000CL7
4.0GHz2000CL7


パイ焼きの速度についてですが、遅いかなぁ・・・と思います。

E760なら10秒切れていたのですがどんなにがんばっても10秒切れません。

詰めすぎると返って遅くなってしまうなんてこともありました。

BIOSの熟成で改善されるとは思いますがメモリー周りのパフォーマンスはまだまだじゃないでしょうか。

「3DMK06 CPU TEST」
・4.0GHz 2000CL7 SCORE9508
3DMK06_980X@4.0GHz_2000CL7_20100708_サイズ変更.jpg
3DMK06_980X@4.0GHz_2000CL7_20100708_サイズ変更.jpg


・4.5GHz 1628CL7 SCORE10555
3DMK06_980X@4.5GHz_1628CL7_20100708_サイズ変更.jpg
3DMK06_980X@4.5GHz_1628CL7_20100708_サイズ変更.jpg



3DMK06のスコアはまずまずじゃないでしょうか。
もっとあげて詰めればOCGP 空冷時の3DMK06の記録「11218」を抜くこともできそうです。

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正直、後もう一歩な感じがするマザーです。

本当に細かい所で何故と思える点が多い気がします。

これは恐らくなんですが・・・

ASUSが最強の地位を取り戻すためにいろいろ挑戦を取り入れた結果なんだと思います。

よくよく、このR3Eのユーザーマニュアルを見ながら考えてみた所、最新技術のオンパレードなんです、この板。

ざっと列挙しただけでも

・RC Bluetooth
・Extreme Engine Digi+
・iROG
・Probert
・COP EX

などなど、僕の知らない機能がこれだけあります。

その最新技術については、これからBIOSで熟成させていくことができると思いますので、レビューにて列挙した弱点については、おいおい修正されていくのではないでしょうか。

とくにデジタルとアナログを切り替えるハイブリッドPWM(VRM)機能を制御しているExtreme Engine Digi+は今後のBIOSアップで強化されていく可能性があります。

過去のASUS X58板でもBIOSのアップデートによってLLCの挙動を変更したことがありますので電圧制御関連も修正されるだろうと個人的には願っています。

しかし、今回の組み立ては楽しかったですw
久しぶりに「これは何だろう・・・?」マニュアル片手に組みながら組み立てることができました。

これから、もう少しいろいろいじりながら遊んでみます。
気づ いたことがあったらまた追加で記載したいと思います。

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[ 7/23 追記 ]
BIOS9124 UPDATE

新βBIOS9124を入れてみたところ、面白い項目が増えていました。
・2D BENCHMARK Booster
巷で2Dベンチが遅いと言われているR3Eですが、この2Dベンチマークスコアをブーストする機能が、新BIOSで搭載されています。

・LLCの挙動の変化
LLCの挙動が若干変化しました。

Core i7 980X EE

OC:4.0GHz
VCore:BIOS1.23V → CPU-Z1.25

LLCの盛幅が0.02Vに抑えられていました。
また、BIOSで1.23Vに設定した所、数時間ですがPrimeも落ちずに1.23 - 1.25Vで電圧は推移し、非常に安定していました。

今度は、2D BENCHMARK Boosterを有効にした状態でpai焼きテストをしてみたいと思います。

所感ですが新BIOSとってもいい感じじゃないでしょうか!(星ひとつ増やしておきますw)
ユーザーからの意見を敏感に察知して、すぐに対応してくるあたり、さすがASUSといわざる終えませんね^^
  • 購入金額

    46,800円

  • 購入日

    2010年07月07日

  • 購入場所

26人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (17)

  • ひろひさるさん

    2010/07/09

    ブログの方も拝見しました。
    やっぱ秋刀魚はいいですねぇ。今更ながら、手放さなきゃ良かったと後悔してます(ToT)

    各社のマザーで、特性の違いは確かにありますよね。
    それを自分で比べられる環境がウラヤマです。

    また何かありましたら、続報をお待ちしてます。
  • つくもさん

    2010/07/09

    Yorkfieldさん、こんにちは^^

    ありがとうございます^^
    ヒートシンクがカッコイイのでつい、いろいろ撮ってしまいますw
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