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Atom330を搭載し拡張性も高いという隠れた名機

Jetway ATOM-GM1-330はAtom330搭載マザーボードの中で「M-ATX」を採用する珍しいマザーボードです。

やや古い製品ですが発熱と消費電力を抑えるためファイルサーバーをATOM-GM1-330で再構築しましたので使用するにあたり気になる点を中心にレビューしてみたいと思います。


検証に使用したPCのパーツの基本構成は下記のとおりです。

<ファイルサーバPC>
・CPU:Atom 330 @1.8GHz
・マザー:Jetway ATOM-GM1-330
・メモリ:DDR2-800 4GB(2GBx2)
・HDD1:Seagate 7200.10 ST3320620AS 300GB
・HDD2:Hitachi HDT725025VLA380 250GB
・光学ドライブ:LITEON LH-20A3S
・ケース:Antec NSK1480
・電源:ケース専用350W 80Plus
・OS:WindowsXP Professional SP3


●ATOM-GM1-330の特徴
ATOM-GM1-330の特徴を分かりやいように良い点と悪い点と分けてみました。
拡張性は高いと思いますがオンボードデバイスに不満ありといった感じです。

<良い点>
・デュアルコアのAtom 330搭載。
・メモリスロットを2基搭載。デュアルチャンネル動作対応。最大4GB。
・USB2.0ヘッダーを二基搭載(4つ分)
・PCI-Ex1を1基、PCIバスを2基搭載しているため拡張性が高い。

<悪い点>
・オンボードLANは100BASE-TXと低速。
・モニター出力はアナログRGB。
・Mini-ITXではなくてMini-ATX仕様の大きめなボードサイズ。


●Atom 330の性能
Atom330はデュアルコアCPUです。HTTを実装しているので4スレッドに対応しています。しかし、元からローパワーなAtomですからデュアルコアでも遅いことには変わりありません。

4スレッド走るといっても動画のエンコードなどには向きませんのでHTTの性能に期待はしてはいけません。HTTをオフにするともたつき感が低減するという話もありますので試してみる価値はあるかと思います。


●CPUのオーバークロック機能
Atom製品では珍しくCPUをオーバークロックすることもできます。
Vコアの設定項目は存在しないので変更は出来ません。実用範囲は1.80GHzです。


●オンボードGPU
オンボードGPUはIntel GMA950(DX9)。表示できる解像度は24インチで主流の1920x1200や最近流行の1920x1080も対応しています。

ローパワーなGPUですがウィンドウ操作などの通常使用ではそれほど遅いと感じることはありません。3Dゲームや720pの動画を再生するのは厳しい感じです。


●オンボードLANについて
オンボードLANは100BASE-TXです。GbLANでないのがこのマザーボードの最大の欠点と言えます。PCIバスへGbLANカードを差すことになり実質PCIバスは1本しか利用できません。

将来的にUSB3.0+GbLANカードなどのコンボカードがリリースされると良いのですが・・・。


●拡張スロット
Atom330搭載マザーボードでは最大数となるPCI-Ex1、PCIx2を搭載。

PCI-Ex1にGPUを搭載することも可能です。過去に玄人志向 KRHK-PCIEX16toX1を利用してGF 8400GSとGF 9600GTを取り付けて見たこともあります。

詳しくはこちらを参考に
http://www.geocities.jp/dama_xp/page318.html

PCI-Ex1専用GPUを取り付ける場合はS-ATAコネクタと干渉する可能性が高いので事前に確認することをお勧めします。


●モニター出力
モニター出力はアナログRGBのみです。Atom230/330オンボードのMini-ITX製品はほとんどアナログ出力のみのため仕方ないのかも知れません。やはりデジタルのDVI出力にしてほしいですね。


●ファン
チップセットに搭載している4cmファンは音は静かで良い感じです。しかし4cmファンは全体的に耐久性が低いので24時間稼動させていると異音が発生しやすい傾向にあります。元のファンは故障したので現在はブルーLED搭載のRAIDMAX D40BL-12ALに交換しました。


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●ベンチマーク
ベンチマークソフトで走らせてスコアを計測してみました。ゲームには向かないハードですからスコアはかなり低いです(^-^;

・SuperPI:81秒
・FFベンチ3HI:1277
・3DMark03:963
・3DMark05:372
・3DMark06:146


●消費電力
ワットチェッカー(TAP-TST7)を使用して消費電力を計測してみました。
Atom230より若干多いですが問題ないレベルと思います。

・アイドル時:55W
・負荷時:60W


●感想
ATOM-GM1-330は発売日に秋葉原まで出向いて購入してファイルサーバPCとして利用して、その後Atom330のローパワーに耐え切れずCore2Quad Q9450を1.6GHzにアンダークロックしたPCへ移行したときに保守パーツ送りになっていました。

Core2Quad Q9450はアンダークロックしても発熱が多いのでAtom330が復活を果たしたわけですが、やはりCPUとオンボードGPUのローパワーからくる「もたつき感」は若干気になります。具体的に言うとファイル数の多いHDDを開いたり720pの動画を再生すると処理落ちが発生する感じです。

メインPCとして使用するには性能不足ですが2ndPCや低消費電力を生かして24時間フル稼働なファイルサーバー用に最適なマザーボードと思います。
  • 購入金額

    9,423円

  • 購入日

    2009年03月頃

  • 購入場所

    クレバリー

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