実は結構読書家で、特に若い頃は乱読しました。
ジャンル的にはSF~ファンタジー~ミステリなどからコミックまでイロイロ。
3桁では収まらない蔵書の中からトピックをご紹介していきます。
もうちょっと引き続き小説家谷甲州のSF連作“航空宇宙軍史”シリーズ。
時系列的には、
で始まった「外惑星動乱」の終戦時点。
短編4編だが、最初の2編はある意味続いてる(視点は逆だけど)。
資源も人員も少なく、兵力も客船・輸送船などを改装した仮装巡洋艦が主戦力の「外惑星連合」。そんな中、
の「土砂降り戦隊」で語られたように、「航空宇宙軍」の輸送船団を襲い戦果を上げる。それはたった一機(一艘?)だけ完成した虎の子の正規巡洋艦サラマンダー(と同行した仮装巡洋艦)によるものだった。
第1話「巡洋艦サラマンダー」では、寄せ集めの「外惑星連合」が造船官まで搭乗させて出撃を急いだサラマンダーが輸送船団撃破後タンカーとの邂逅に失敗し、燃料不足に陥る。他の仮装巡洋艦を逃がすために「航空宇宙軍」を引きつけたものの、たった一艘しかない正規巡洋艦であるサラマンダーはまだ未完成であり、不調が続く。帰還もしくは中立港に寄港して整備を進言する造船官に、機体写真をとられ、性能を推測されることを恐れる艦長は、帰還せず宇宙に潜み通商破壊工作を続行するブランを打ち明ける。そのためには追撃を振り切り、タンカーと邂逅する必要がある。母港に帰還することがかなわなくても、それが一艘しかない巡洋艦の考え得る最も有効な使い方だと説明するが、司令部から来た指令はそのどちらでもなかった。中立港に抑留されている商船を装った非武装の情報収集船を、全船強制出港させて無事脱出できたものをサラマンダーの補給船として使おうとする過酷なもの。この決定を聴き、情報収集船を無駄死にさせないよう、艦長は機器が破損したことにして中立港に寄港する判断をする。
続く「サラマンダー追撃」では、逆にそのサラマンダーを追い詰める「航空宇宙軍」の側から見た物語。サラマンダーを追撃している「航空宇宙軍」だが、相手の性能が見えず艦船の位置関係も良くないため、接触可能な位置にいる特設砲艦からの情報をもとに作戦を立案しようとする(この特設砲艦は前述の「土砂降り戦隊」で唯一被害を免れたレニー・ルークということで以前の物語とつながる)。第1話のくだりもあり中立港に入港したサラマンダーの包囲を完成させる直前、離脱したサラマンダーが向かったのは意外な方向だった...
勝てるはずのない戦争を始めた(始めさせられた)「外惑星連合」が、瓦解していくときの物語。滅びの美学を、追い詰められた人間の醜さを、それでもできる限りのことをしようとする人々の努力を語った物語。
ストーリー的には単独でも破綻はありませんが、
は読んでおいた方が楽しめます。
【収録作品】
・巡洋艦サラマンダー
・サラマンダー追撃
・アナンケ迎撃作戦
・最終兵器ネメシス
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購入金額
420円
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購入日
1989年頃
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購入場所
makibisiさん
2011/10/01
そろそろ、通勤のお供にと、小説に興味を持ち始めました。w
話が変わってしまうのですが、先日レンタルDVD屋さんにいったところ、マルドゥック・スクランブルというのを見つけました。
特に興味を示さなかったのですが「ハヤカワ文庫」って書いてあって、「あっ!cybercatさんのところで見たなぁ?」と思い借りてきました。
どうも、小説から映画に3部作に分けてやるそうで、嫁様とハマってしまいました。^^;
2作目の映画は公開中みたいです。
ググったら、ハヤカワ文庫はSFや推理小説を中心に収録されているのですね。
SFは好きなので、興味を持ち始めてきました。w
いまだに、小説を読むのにはちょっと抵抗があるのですが。^^;
文字読んでると、眠くなっちゃうんですよね。www
cybercatさん
2011/10/01
>ググったら、ハヤカワ文庫はSFや推理小説を中心に収録されているのですね。
そうです。いくつかのカテゴリーがありますがSFがメイン、ミステリがつづき(クリスティー文庫が独立したので、カテゴリーとしては小さくなりましたが)、FT(ファンタジー)、JA(日本人作家)などがあります。
SFはアシモフやハインラインのような古典から、スタートレックなど映画の原作/ノベライズ、ハードSFから、SFチックなナンセンスギャグまでよりどりみどりです。
自分の本棚の中でひょっとしたらイチバンたくさんのスペースを占めているかもしれません。どんなに少なく見積もってもシリーズものを足しただけで300冊越えてる... (@-@)