2008年5月発売のSuttle のキューブ型ベアボーンです。シリーズ最小クラスという本体サイズは190(W)×280(D)×170(H)mmと本当にコンパクトで、それまで机の上に置いていたタワー型ケースと置き換えたときの衝撃は今でも覚えています。
前面パネルは、ドライブベイがないだけでなく、USBソケットやサウンド関係のジャックも一切なく、右下に電源ボタンとアクセスランプがあるだけのシンプルなものでとてもすっきりしています。
最近は、フラクタルデザインのDefineシリーズなど、同様のデザインが人気ですが、それを先取りしたようなところがすごいです。
デザインといえば、このフロントパネルについているアクリル板は取り外し可能で、そこに好みの写真等を入れて、自分なりのオリジナルケースを作ることができるのも素晴らしいところです。
また、拡張性も悪くなく、PCIスロット1基が使用可能で、フロントパネルを交換すれば(ShuttleのDirect Shopで交換用のパネルを販売していました。)、スリムタイプの光学ドライブを搭載できたり、極めつけは、ベアボーンでありながら、別のMini-ITXマザーボードに換装することが可能など、自作派の心をくすぐるものとなっていました。
実際、当時載せていたCore2Duoが遅く感じられてアップグレードを考えていたとき、プレミアムレビューの機会があり、マザーボードの換装に挑戦しました。見ていただければお分かりのとおり、結果的には、うまくいきませんでしたが、電源の問題さえ解決できればいけそうな感じでした。
もちろん、不満点もあり、第一は電源が貧弱なことで、上記のとおり、上位のCPUを使うには容量が足りないほか、ファンがうるさく、耳障りです。私の場合は、ネットでの情報を参考に、電源ファンを交換しました。
また、CPUソケットの位置とクーラー取り付けの位置が微妙にずれており、クーラーの中心部がCPUの中心部にきません。そのため、リテールクーラーでは冷却性がいまいちで、これについても、サードパーティ製のCPUクーラーを購入して対応しました。
本当は、shuttleの専用CPUクーラー「I.C.E.ヒートパイプ」(CPUの熱をヒートパイプでケースの背面にある巨大なフィンに伝え、ケース内の熱とともに効率良く外部へ放出する機構)を取り付けたかったのですが、ちょうど在庫切れで断念しました。
また、このCPUクーラーの取り付けも難題で、何度やっても、4か所のうち1か所が浮き上がってしまうなど、マザーボードの精度に問題があるのではないかと感じました。結局、この点については、ねじで固定するバックプレートを購入してしっかり圧着させました。
このように、百点満点とはいかないところもありますが、筐体の質感やコンパクトさは素晴らしく、1万2000円程度というお買い得価格であったことから、ベアボーン史に残る名機であったのではないかと思います。
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購入金額
0円
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購入日
2008年08月30日
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購入場所
雑誌の懸賞
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