SCSIコントローラーにはUltra 2 Wide対応のAIC-7890ABを搭載していますが、これにバス変換コントローラーであるAIC-3860Qを組み合わせることで、LVD接続のデバイスと、Single Ended接続のデバイスを、転送速度を保ったまま共存させることが可能となっていました。国内メーカーである、アイ・オー・データ機器が発売していたSC-UPU2やSC-U2PSなども、コントローラーのメーカーこそ異なるものの、同じ発想でLVDとSEの共存を可能としていました。
当時としては極めて高速といえたUltra 2 Wide SCSI(最大80MB/s)ではありましたが、32bit/33MHzのPCIスロット接続で充分だった訳ですから、今から考えれば大した速度では無いということになります。
後継規格のUltra 160 SCSI以降は64bitのPCIスロット向けの製品が主流となり、このAHA-2940U2Wの後継モデルであった、ASC-29160でも64bit向けのボードへと変わりました。Ultra 160 SCSIの最大転送速度(160MB/s)が32bit/33MHz PCIの上限速度(133MB/s)を超えてしまう以上、当然ともいえる変化でしたが…。
それはともかく、当時のデファクトスタンダードとはいえ、私自身はさほど使った製品ではありません。当時はUltra 2 SCSIのホストアダプターは主にPC-9800系で使うために用意していたのですが、AHA-2940U2WはBIOSがPC-9800系対応ではなく(初期出荷分のごく僅かな個体のみ対応していたという噂はありますが、実物を確認したことはありません)、たまにバラック状態の自作機に挿すという程度しか使い道が無かったのです。
安い未チェックジャンクが出ていたので、念のために買っておいたという程度の製品でした。
-
購入金額
0円
-
購入日
不明
-
購入場所
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。