レビューメディア「ジグソー」

圧倒的なパフォーマンスを誇る 6Gb/s RAID Controller

LSI(旧LSI Logic)MegaRAID Value製品ラインの8Port SAS+SATA 6Gb/s PCIe RAID Controllerです。

それまで使用してAdaptec ASR-2405はSAS HDDと組み合わせて使う分には十分なパフォーマンスでしたが、SSDとの組み合わせでは、「果たしてパフォーマンスを出し切れているのか?」という印象でした。
そこで、6Gb/s対応、SSD対応、高速な512MBキャッシュ搭載により素晴らしい性能を発揮すると巷でいわれているこの製品が気になっていました。

今回は、このRAIDカードを所有されているNehaさんに相談に乗って頂き、購入いたしました。


Nehaさん、ありがとうございます!(Intel SSDx8 RAID0という、凄まじい事をなさってます!)

【製品URL】
http://www.lsi.jp/channel/products/megaraid/sassata/9260-8i/index.html

【基本仕様】
・内部8ポート SAS/SATA
・mini-SAS SFF-8087(x4) コネクタ x2
・6Gb/s (1ポートあたり)
・LSISAS2108 ROC 800MHz PowerPC搭載
・Low-profile MD2 form factor
・PCI Express 2.0 x8対応
・800MHz DDR2 cache 512MB搭載
・バッテリーバックアップユニット対応(オプション)
・最大32基のSAS/SATAデバイス対応
・RAID 0/1/5/6/10/50/60 対応
・SSD Guard™(SSD対応)
・Auto-resume on rebuild
・Auto-resume on reconstruction
・Online Capacity Expansion (OCE)
・Online RAID Level Migration (RLM)
・SafeStore™ Encryption Services
・Global and dedicated hot spare with revertible hot spare support
・Single controller multipathing
・I/O load balancing
・Comprehensive RAID management suite

【性能】
最大読み込み:2,875MB/s
最大書き込み:1,850MB/s

(正直な話、サポート機能の後半は「何だかわからないけど凄そうだ」って感じです。)


今回購入したのは「kit」なので、「Mini-SAS to (4) SATA cables(1m)」が2本付属します。

Low Profileにも対応し、ブラケットが付属していました。

対応拡張スロットはPCIe(2.0) x8となります。
コネクタの形状は「SFF-8087」です。2個あります。
ヒートシンクのみでの冷却です。発熱が心配ですので、何らかの対策はしたいと思います。

コンシューマ向けの製品であるRampage III Extremeに組み込んでみましたが、問題なく認識、WebBIOSに入れました。
WebBIOSはGUIなので、マウス、キーボードで設定可能です。
初めてのMegaRAIDでしたが、大きな躓きもなくRAID Arrayを組んでBootに指定、問題なくM/BのBIOSからBoot Driveに指定できました。ただWebBIOSは「わかり易い」とは言い難いですね。

余談になりますが、経験上AMI BIOSはRAIDカードの取り回しが良い印象があります。対してAward系(Phoenix)BIOSは比較的、相性・認識問題が発生した経験が多いです。
決してAward系が悪いという訳ではなく個人の経験、好みのレベルの話として受け取って下さい。

OSにはWindows 7 Ultimate x64をインストールしましたが、標準でドライバを持っているようで問題なくインストール作業も完了しました。

念のため、LSIから最新のドライバをDL、更新も行いました。


軽くCrystalDiskMarkで性能を見てみましょう。
Intel X25-E 32GB x2 RAID0@LSI MegaRAID SAS9260
Intel X25-E 32GB x2 RAID0@LSI MegaRAID SAS9260

Crucial RealSSD C300 64GB x2 RAID0@LSI MegaRAID SAS9260
Crucial RealSSD C300 64GB x2 RAID0@LSI MegaRAID SAS9260

キャッシュに収まる範囲での圧倒的なパフォーマンスは当然として、キャッシュ容量を超えてからも素晴らしいスコアを出しています。

参考までに全く同一個体のX-25EをAdaptec ASR-2405上でRAID0を組んでいた時のスコアです。

何より嬉しいのは、ASR-2405では稀にあった体感での「引っ掛かり」が全く無くなった事です。
問題が無ければ、このままOS用ストレージもSSDに移行しようと考えています。

I-O DATAの東芝製SSD「SSDN-ST128B」を単機で接続してみました。
SSDN-ST128B@LSI MegaRAID SAS9260
SSDN-ST128B@LSI MegaRAID SAS9260

注目すべきはキャッシュ容量を超える1000MBでのテスト結果です。
「SSDN-ST128B」のカタログスペックは
連続読込:最大230MB/s
連続書込:最大180MB/s
ですから、(特に読込に)パフォーマンスUPの効果があります。
RAID構成にこだわらず、単機のドライブを接続するだけでも十分な価値があることを確認しました。

その後、ファームウェアをアップデートして、Crucial RealSSD C300 64GB x4台でRAID0を組んだ結果です。
Crucial RealSSD C300 64GB x4 RAID0@LSI MegaRAID SAS9260-8i
Crucial RealSSD C300 64GB x4 RAID0@LSI MegaRAID SAS9260-8i

どうも最新ファームでは、ランダムアクセスのパフォーマンス向上と引き換えにシーケンシャルアクセスが抑えられた印象です。
それでもキャッシュ容量を超えたテストで連続読み込み1000MB/sを超える事が出来ました。
改めて素晴らしいポテンシャルを持っている事を実感できました。

【+評価】
・とにかく圧倒的なパフォーマンス
・6Gb/s対応で将来性も十分
・SSD対応を謳っているので色々と安心
・性能考えればリーズナブルなお値段

【-評価】
・特になし

これだけの性能のRAIDカードが\100,000以下で手に入るとは良い時代になったものです。
憧れのMegaRAIDを導入できたので喜びもひとしおです。
個人用途で手が届くRAIDカードの中では、最良の選択のひとつであることは間違いないと思います。

現在はさらにパワーアップした後継製品が登場していますので、そちらもお勧めです。
  • 購入金額

    50,000円

  • 購入日

    2010年05月頃

  • 購入場所

39人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (42)

  • しょぼさん

    2010/05/31

    MegaRAID懐かしいです。
    U2SCSIの頃は海門のチータでRAID5組んでいました。
    今はIDEの単発に慣れちゃいましたね。
    おいらもRAID組みたくなりましたw
  • s3zm4rさん

    2010/05/31

    (´・ ω・´)旦さん、おはよう&『COOL』ありがとう~

    私もSCSI時代からLSI LogicとAdaptecを交互に使ってきてます~
    最近のSATAは性能も十分ですね~

    SAS接続のSSDとか出ないかな?
    って出てもエンタープライズな製品、価格になるでしょうねw