マザーボードメーカーとして有名なGIGABYTE社が贈る、こだわりがギュッと濃縮されたRADEON HD7770搭載グラフィックカード「GV-R777OC-1GD」です。
AMDの最新世代のGPU、RADEON HD7770が搭載されています。
このGPUは定格コアクロックが1GHzであり、ついに単体のGPUもギガヘルツの領域へ突入しています。更にこのグラフィックカードではオーバークロック設定(コア1GHz→1.1GHz、メモリ1125MHz→1250MHz)がなされており、更なる性能の向上が期待できます(;=゚ω゚)=333
GIGABYTEオリジナルの基板設計規格である「Ultra Durable2」が採用されており、
・長寿命の固体コンデンサ(電解コンデンサのようにドライアップしない)の採用
・電圧変換時の効率に優れるフェライトコアチョーク(コイル)の採用
・電圧変換時にスイッチングのロスが少なくできる低ON抵抗のFET採用
など、特に電圧変換のロスが減ると、発熱も低減されるので信頼性向上が期待できます。
グラフィックカードは電源部の熱破壊も多いので、このような高品質設計をしている製品を選ぶと安心感があります(´ω`)
また、同社のミドルレンジのビデオカードでお馴染みのインパクトのある巨大なファンが搭載されています。さすが、マザーボードの老舗メーカーだけあり、リファレンスデザインとは一線を画した、こだわりの設計となっています(;=゚ω゚)=333
去年、同社の以前のモデル(以下、旧モデル)である、RADEON HD6670の「GV-R667OC-1GI」をレビューさせていただいたことあり、それとの比較も行いたいと思います。
■仕様
GV-R777OC-1GDの仕様です。
【GPU】 RADEON HD7770
【VRAM】 1GB(GDDR5)、128bitバス
【コア/メモリクロック】 1.1GHz/5GHz相当
【バス】 PCI-E×16 (Gen3)
【ディスプレイ出力】 DVI-I×1、HDMI×1、MiniDisplayPort×2
【冷却方式】 ファン冷
【補助電源】 6pin×1
【スロット】 2スロット
【DirectX世代】 DirectX11.1
【対応OS】 Windows7/Vista/XP
【国内代理店CFDの製品情報のページ】
http://www.cfd.co.jp/gigabyte/vga/gv-r777oc-1gd.html
■付属品・外観
まずは、外箱を眺めてみましょう。
GIGABYTE正規代理店のCFD販売のシール付き
特に初心者の方は国内サポートはありがたいと思います。
そして、いよいよ開梱です(;゚∀゚)=3
まずは、付属品から見てみましょう。
・マニュアル(多言語)
・ドライバCD
・4pinペリフェラルコネクタ-グラフィックカード用電源6pinコネクタ変換ケーブル
以前のように、DVI-D-SUB変換やDVI-HDMI変換コネクタは付属せず、シンプルな構成です。
次はグラフィックカード本体を見てみましょう。
同社オリジナルの直径100mmの巨大なファンを搭載(;=゚ω゚)=333
これなら、低回転でも風量を確保できそうです。
さりげなく、PCI-E×16コネクタにもカバーが付いているところがナイスです。
裏から見たところです。
こちらの面にはメモリチップが実装されていません。メモリを実装するパッドも無いですね。
至ってシンプルです。となりのカードと干渉することも無いと思います。
CrossFireのコネクタ部分にもカバーが付いています。
カードの厚みは約30mm。2スロットを消費するタイプです。
電源周りです。補助電源は6pinコネクタが1系統でゲーマー向けのミドルレンジモデルと考えると扱いやすいレベルだと思います。
基板を見ると、DC/DCコンバータ周りは凄くシンプルで綺麗なレイアウトになっています。
青いレジストと相まって、清涼感溢れるデザインに癒されます(;゚∀゚)=3
コネクタ&ブラケット部分
左から、MiniDisplayPort×2系統、HDMI、Dual-LinkDVIです。(全てカバー付)
まだ、変換コネクタでD-SUB出力は出せるようですが、変換コネクタが付属しないことを考えると確実にアナログ接続は終焉の方向で向かっていますね(^^;
また、旧モデルと同じで厚みは2スロット仕様なのですが、
旧モデルはブラケット部分が1スロットに対し、本機はブラケット部分も2スロットになっています。
より効果的な放熱と、視覚的に2スロットであることがわかるようになったので良いと思います。
旧モデルとの比較
上がRADEON HD6670搭載の「GV-R667OC-1GI」
下が今回レビューするRADEON HD7770搭載の「GV-R777OC-1GD」
ファンの位置が異なるのが目に付きますが、冷却器は同じものですね。
基板のサイズもほぼ同じです。
■ベンチマーク
やはり気になるのは性能だと思います(笑)
マシンの構成
【CPU】Intel Corei7-3770K
【CPUクーラー】Thermaltake Jing 静冷魂CLP0574
【マザーボード】GIGABYTE GA-Z77X-UD5H
【メモリ】CORSAIR CML16GX3M4A1600C9B (4GB×4枚)
【SSD】Intel SSD 320 Series 300GB
【光学ドライブ】BUFFALO DVSM-P58U2/B(USB接続)
【グラフィックカード】下記を参照
【ケース】IN-WIN IW-S500
【電源】剛力3プラグイン 700W
【OS】Microsoft Windows7 HomePremium(64bit)
ドライバは5/3時点で最新のCatalyst Software Suite Version12.4を使用しています。
グラフィックカードについては3種類用意しました。
7770はPCI-Eの転送速度と本来の定格クロックを追加しています。
【構成1】7770(Gen3):BIOSでPCI-Eの速度をGen3に設定
【構成2】7770(Gen2):BIOSでPCI-Eの速度をGen2に設定
【構成3】7770(1GHz):RADEON HD7770本来の定格(コア:1GHz、メモリ1125MHz)に設定
【構成4】6670:RADEON HD6670(DDR3)
【構成5】5670:RADEON HD5670(GDDR5)
本来なら、同じグレードのRADEON HD5770、6770辺りと勝負させたいのですが持っていないのです(^^;
今回のベンチの見どころ(;゚∀゚)=3
・RADEON HD7770における、PCI-E(Gen2)と(Gen3)との性能差
・GV-R777OC-1GD(OCモデル)とRADEON HD7770(定格モデル)との性能差
・RADEON HD7770と下位グレードのHD6670、HD5670との性能差
ちなみにPCI-EのGenは、マザーボードのBIOSで切り替えることができました。
また、コア/メモリクロックの変更には、ドライバCDに入っている「GIGABYTE Easy Boost」というツールを使用しています。このツールではOCの他、ファンコン設定やGPU温度等のモニタ、各種アップデート機能が含まれています。
結果をまとめて貼り付け!
1.3DMark06 v1.2.0
2.3DMarkVantage v1.1.0
3.3DMark11 v1.0.2
4.ファンタシースターオンライン2
設定はデフォルト(解像度1280×720)
5.モンスターハンター フロンティア オンライン ベンチマーク3「大討伐」
設定はデフォルト(解像度1280×720)
6.FAINAL FANTASY14 オフィシャルベンチマーク
設定はデフォルト(解像度1280×720)
【PCI-EのGen2と3の比較】
正直、誤差範囲ではありますが、全てのベンチで僅かですがGen3の方が上回っています。まあ、AGP世代でも×4や×8が登場したときにいきなり性能が発揮でした訳では無いので、今後の世代のグラフィックカードに期待したいところです(゚ω゚)
【OCモデルと定格クロックの比較】
本機(OCモデル)の優位性ですが、クロックが1GHz→1.1GHzへと10%向上した分がそのまま結果に現れています。CPU主体のゲームだともう少し差が小さくなると思います。
【RADEON HD6670、5670の比較】
RADEON HD6670、5670との比較ですが、1グレード異なるので7770と大きな差があります。
ベンチによりますが、概ね2.5倍程度HD7770の方が高速です。
(RADEON HD6670より5670が高速なのはメモリが前者はDDR3、後者がGDDR5だからだと思います)
特にファンタシースターオンライン2では5倍程度の差が付いており、快適にプレイするなら、是非7770を選んでおきたいところです(;=゚ω゚)=333
■発熱・騒音など
【発熱について】
ワットパフォーマンスに優れると評されるRADEON HD7770ですが、低回転と思われる冷却ファンの割にGPU温度は低く、
・アイドル時:43℃
・3DMarKVantage時:54℃(最大)
というものでした。他のHD6670、5670も同じような温度でしたが、性能を考えると「凄い」の一言です(;=゚ω゚)=333
【騒音について】
上記のベンチをぶっ通しで行っていたが、巨大なファンのおかげか、
・アイドル時のファンの回転:40%
・3DMarKVantage中のファンの回転:56%(最大)
と高負荷時でも回転数があまり上がらない。
ファン自体の風切音は小さいうえ、不快なファンの回転数が頻繁に可変する音がほとんどしないので、静音性に関しては十分満足のいくものでした(´ω`)
(手持ちのGeForceGTX570なんて速くても環境が・゚・(つД`)・゚・・・・)
■消費電力
ワットパフォーマンスに優れるRADEON HD7770ということで消費電力を測定してみました。
比較対象のグラフィックカードが、補助電源の要らないミッドロークラスの製品なので参考程度にしてください。
アイドル時と3DMark時の差を見てみると、
7770が109W、6670が59W、5670が54Wとなります。
(もちろん、この差分の中にはCPU等の消費電力差も含まれます)
少々強引な結論ですが、上記からグラフィックカードの消費電力の差が2倍(以下)でありながら、ベンチでは2.5~5倍のスコアを叩き出していますので、ワットパフォーマンスは悪くないと思います。
■総評
GV-R777OC-1GDはワットパフォーマンスに優れるRADEON HD7770搭載のグラフィックカードであり、その中でも、独自の巨大な冷却ファンは重負荷状態でも回転数をあまり上げずに冷却が可能で騒音や熱気によるストレスが少なくで済みます。
高品質設計規格である「Ultra Durable2」はゲームを長時間プレイするゲーマーの方にも安心感があります。また、青くてシンプルな電源レイアウトの基板は見る人の心を癒す(ハズ(^^; )
同じRADEON HD7770搭載のカードと比べてもOC仕様の為、更に高いパフォーマンスをできます。
性能はミッドロークラスのRADEON HD6670や5670とは一線を画し、特に今回のテストではファンタシースターオンライン2では高い性能を発揮しました(;=゚ω゚)=333
現状ではPCI-E Gen2とGen3の性能差はほとんどないので、PCI-E Gen2までしか対応していない環境の方でも問題ありません。
最後に、このような素晴らしい製品のレビューに選定していただきました、zigsow様、日本ギガバイト様、CFD販売様、ありがとうございましたm(_ _)m
Kvartさん
2012/05/04
やはり発熱量はすごく低いんですね。最初はなんかの間違いかと思っていたのですが、22nm世代のVGAは侮れませんね。
ふっけんさん
2012/05/04
実は発熱が少ないのか、冷却が強力なのか判断に迷うところではあります(^^;
ただ、消費電力が少ない≒発熱が少ないなので、性能を考えるとかなり良いGPUだと思います。
リーダーさん
2012/05/04
ワットパフォーマンスいいですねーーー
Gen2とGen3 の差があまり見られなかったのが残念ッス。
ふっけんさん
2012/05/04
ありがとうございます!
レビュー用件に、可能ならGen3で・・・って書かれていたので、もう少し差が出るのかと思っていました(^^; 差が出るのはまだ先の世代になるでしょうね。
敢えてネタでGen1をやっても良かったけど、ベンチ漬けで萎えてきましたw
CLWさん
2012/05/04
良いですね。
やっぱり私はATI派かな(笑)
ふっけんさん
2012/05/04
ありがとうございます!
私はその時々でコスパの良い方をチョイスするので、特にATI、nVIDIAのこだわりは無いですね。とは言え、最近はワットパフォーマンスの関係でATIの方が多いかな(^^;
現在、マザーの方でLucid Virtu MVPのベンチ中ですが、なかなか凄いことになっています(;゚∀゚)=3
ナンチャンさん
2012/05/05
私も終わり、ゆっくり拝見させていただきました。
前世代、前々世代との比較がよく理解出来ました。
harmankardonさんのレビューでもそうでしたが、5000シリーズって出来の良いビデオカードだったんですね。知りませんでした(^^ゞ
ふっけんさん
2012/05/05
ありがとうございます!
本当は同グレードのGPUで比較したかったのですが、無いので低グレードの製品との比較になりました。私もRADEON HD5xxxシリーズの方が好印象ですね。
6xxx系はローエンドの5450→6450の性能UPは大きかったのですが、上位のグレードは大したことが無かったと思います。