老舗のマザーボードメーカーであるGIGABYTE社が贈る、最新CPU「IvyBridge」に対応するLGA1155マザーボード「GA-Z77X-UD5H」です。
最新のIvyBridge向けのチップセットである「Intel Z77」を搭載しており、本機は上位機種としてラインナップされています(;=゚ω゚)=333
同社のマザーは昔から愛用していますが、最新世代では新たなトピックが多数追加されています。レビューで直接体感できるのは、一部の機能だけですが紹介していきたいと思います(;゚∀゚)=3
■仕様
仕様はHPを参照してください。
GIGABYTE社 GA-Z77X-UD5H製品情報のページ
個人的なトピックとして、次の項目に惹かれます(;゚∀゚)=3
・Z77チップセット
・ディスプレイ出力が4系統(D-SUB、DVI-D、HDMI、DisplayPort)
・GigabitLANが2系統(Intelチップ、Atherosチップ)
・USB3.0が10系統(;=゚ω゚)=333
また、オンボードサウンドチップがRealtek ALC898に進化しています。
このチップはS/N比:110dBを誇る、高音質なAudioCodecです(;=゚ω゚)=333
同社の従来のマザーボードで良く使われていた高音質なALC889(A) S/N比:108dB
よりもグレードが上がっています。
■付属品・外観
まずは、外箱を見てみます(゚ω゚)じぃ~
いつも思うのですが、同社のマザーは店頭で選ぶときにパッケージを見てもモデル同士の比較が困難です(^^; 箱の裏でも良いからスペック表を列挙して欲しいですね。
開梱してみましょう。 おおっ!これは(゚∀゚)!
・マウスパッド
・マザーボード型のストラップ(ボードの部分の材質はゴムっぽいです)
ノベルティグッズが同梱されていました。ただ、これは店頭の製品にも同梱されているかは不明です。マザーボード型のストラップは人気が出そうですね(;゚∀゚)=3 嬉しいサプライズでした。
付属品
・日本語マニュアル / 多言語マニュアル / ドライバDVD
・S-ATAケーブル×4 / nVIDIA SLI用ブリッジ / I/Oパネル / USB3.0ブラケット
S-ATAケーブルは水色と黒色のものが2本ずつあります。それぞれに1本ずつL型コネクタのものが入っており、ケースやドライブの位置によって柔軟に使い分けることができます。さすが老舗!
マザーボード本体です(;=゚ω゚)=333
I/Oパネル部
・ディスプレイ出力(D-SUB、DVI-D) / HDMI / DisPlayPort
・e-SATA6G / IEEE1394a
・USB2.0×2 / USB3.0×4
・LANポート×2
・光デジタル出力(S/PDIF) オーディオ入出力×6
■組立
マシンの構成
今回はいち早く、IvyBridgeコアのCorei7-3770Kで環境を整えました(;=゚ω゚)=333
【CPU】Intel Corei7-3770K
【CPUクーラー】Thermaltake Jing 静冷魂CLP0574
【マザーボード】GIGABYTE GA-Z77X-UD5H
【メモリ】CORSAIR CML16GX3M4A1600C9B (4GB×4枚)
【SSD】Intel SSD 320 Series 300GB
【光学ドライブ】BUFFALO DVSM-P58U2/B(USB接続)
【グラフィックカード】Intel HD Graphics4000 (CPU内蔵)
【ケース】IN-WIN IW-S500
【電源】剛力3プラグイン 700W
【OS】Microsoft Windows7 HomePremium(64bit)
組立は普通のLGA1155マシンと特に変わりなく行えます。
フロントパネルのピンアサインもボード上のシルクに記載されているので、慣れた方ならマニュアルを読まなくても組めるはずです(゚ω゚)
10年以上前のケースを使いまわしています(^^; 時代を感じますね・・・
特に問題なく、一発でBIOSを拝めました。3D BIOS凄いですね(;=゚ω゚)=333
OSと付属DVDによるドライバのインストールまで行いましたが、トラブルは発生せず、ひとまず安定していると言えそうです。これが最も重要なんですね(´ω`)
■3D BIOS / Dual UEFIを試す
【3D BIOSについて】
BIOSの設定というと初心者の頃は文字列の項目が並んでいて、聞き慣れない英単語(日本のものもある)にビビりながらキーボードで設定をする・・・というイメージが強かったと思います(^^;
しかし、この3D BIOSは画面にマザーボードのイメージが表示され、直感的に「どこ部分を設定する」か明確に判る為、初心者でも迷わずに設定できると思います。もちろん、日本語表示も可能です(;=゚ω゚)=333
・左上:3D BIOS基本画面
・右上:マザーの向きを変えることができます(^^;
・左下:拡張スロット部分にカーソルを当てたところ
・右下:拡張デバイス部分にカーソルを当てたところ
3D BIOS(普通のUEFI画面を含む)ではマウスで操作可能です。また、USBメモリを挿していればF12ボタンでスクリーンショットを撮る事ができます(゚ω゚)
もちろん、従来のBIOSに近いインターフェイス画面も用意されているので、昔のBIOSに慣れた方やキーボードをメインに操作する方でも安心です。
【Dual UEFI BIOSについて】
言うまでもなくGIGABYTE社定番の専売特許(^^; BIOS ROMが2つ搭載されており、片方のBIOSがクラッシュしても、もう片方のBIOSから起動したり普及されることができ、失敗を恐れずにBIOSのアップデートができます。
■IvyBridgeを試す
簡易的ですが、IvyBridgeコアのCorei7-3770Kの評価を行ってみました。
ここではグラフィックカードは取り付けず、CPU内蔵グラフィックを使用しています。
比較機はSandyBridge Corei7-2600K+Z68マザーの組み合わせです。
(それ以外のパーツは全て共通です。)
【ベンチ】
1.エクスペリエンス・インデックス(Win7)
以前、SandyBridgeの2600Kで測定したときはプロセッサとメモリが各7.6、
グラフィックとゲーム用グラフィックが各6.3だった為、確実に性能UPしています(;=゚ω゚)=333
2.CrystalMark2004R3
3770Kの性能が健闘しています。ALUとFPUの項目がクロック以上の差が出ているので、演算能力の強化やTurbo Boostの効き方の違いがあるのかも知れません。グラフィックに関してはD2DやOGLの項目で大きくアップしています(;゚∀゚)=3
【消費電力/CPU温度】
CPUクーラーのファンはファンコンボリュームで低回転の1200rpmに固定しています。
この状態でCPUと内蔵GPUに負荷を加えても47℃なので十分低いと思います。
ただ、消費電力はアイドル時と高負荷時を比較すると82W増えました。
これはCPU以外の電源ユニット、マザーのVRMなどの効率が影響しているものと推測しています。
■Lucid Virtu MVPを試す
本機はGPU仮想化技術のLucid Virtu MVPに対応しています。
元々、Lucid VirtはCPU内蔵グラフィック(IGP)とスタンドアローンのGPUを切り替え、
エンコードやゲーム以外の用途では、QSVに対応し、かつ消費電力の少ないIGPを使用し、
ゲーム時には性能の高いスタンドアローンなGPUを使用するというものでした。
新しく登場したLucid Virtu MVPでは「HyperFormance」モードが追加されました。
謳い文句としては以下の5つが書かれています。
・レスポンスとFPSをブースト
・ゲーム時のフレームレートを30~70%向上
・Vsyncフレームレートを120 FPS以上向上
・テアリングがなく、画面の彩度が更に美しく
・100タイトル以上のゲームでシームレスに稼働
ここでは本当にパフォーマンスがアップするのか確認していきたいと思います。
グラフィックカードには、同じ板祭ReturnsVol.2でレビューさせていただいた同社のRADEON HD7770搭載モデルを使用しました。
手順
1.まずはVirtu MVP Softwareをインストールします。
マザーに付属しているものでも良いですが、最新版を公式HP
からダウンロードしました。
注:BIOSで内蔵グラフィックから起動するように設定してください。
そうしないとインストール時にエラーで弾かれます。
2.ディスプレイをグラフィックカード側の端子へ接続します。
但し、BIOS画面が見られず、Windowsが起動してから表示するようになります。
(マザー側に接続した場合、パフォーマンスが全く出ませんでした)
3.Virtu MVP Control Panalを起動します。
左上:MAINタブ
GPUVirtualizationをONすると、これらの機能が有効になります。
In-Game IconはVirtuが有効になっている場合バナーが表示されます。
最初は、設定が有効になっているか確認する意味でshowにした方が良いと思います。
右上:Performanceタブ
HyperFormanceをONにすると、内蔵GPU+外部GPUのパフォーマンスをブーストさせます。
Virtual Vsyncは仮想的にリフレッシュレートを上げて、描画枚数を増やします。
Vsyncが有効なベンチだと大幅にスコアが変動します。但し、フルスクリーンの一部の
ゲームにしか有効になりませんでした。
(どうでも良いけど、右の赤いオバハンみたいなキャラクターが怖いのですが(^^; )
左下:Applicationタブ
Virtuを有効にするアプリケーションを登録します。海外で有名なベンチやゲームは既に
登録されています。Addボタンを押し、ゲームのexeファイルを選択し、この一覧に表示
させる名前を入力し(日本語OK)、D-Mode、I-Mode、HyperFormanceを有効にするか
チェックするだけです。
右下:Aboutタブ
バージョンの表示です。
それではベンチ結果です(;゚∀゚)=3
【構成1】7770(Gen3):Virtuを無効にしたときの結果です。(RADEON HD7770の素のスコア)
【構成2】MODE-D1:D-Modeで、HyperFormanceとVirtual VsyncはONです。
【構成3】MODE-D2:D-Modeで、HyperFormanceはON、Virtual VsyncはOFFです。
【構成4】MODE-i1:I-Modeで、HyperFormanceとVirtual VsyncはONです。
【構成5】MODE-i2:I-Modeで、HyperFormanceはON、Virtual VsyncはOFFです
1.3DMark06 v1.2.0
MODE-D1の場合、7770本来のスコアを上回っています(;=゚ω゚)=333
反面、Virtual Vsyncを無効にしたD2の場合スコアが下回ります。
描画枚数でスコアを稼いだという感じですね。
2.3DMarkVantage v1.1.0
何故かMODE-Iの場合、DirectX10に対応していませんエラーが表示されベンチが起動しませんでした。しかし、MODE-D1、D2の場合、7770を大幅に上回り、最大1.8倍程度のスコアとなっています(;゚∀゚)=3
3.3DMark11 v1.0.2
3DMark11の場合、内蔵GPUでもエラーが出ませんでしたが、描画が異常で崩れたモザイクのような表示になりましたorz なのでスコアは0です。 一方、MODE-D1、D2では1.4倍程度のスコアが出ています。D1とD2のスコアがほぼ同じ理由は、ベンチ中に60FPSに満たず、Vsyncによる差が出なかったからだと推測しています。
4.モンスターハンター フロンティア オンライン ベンチマーク3「大討伐」
設定はデフォルト(解像度1280×720)
工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工 と叫びたくなるようなスコアです。
MODE-D1では、7770(Gen3)の4.6倍以上のスコアになっています(;゚∀゚)=333333
ベンチ中の異常な描画はなく、スコアがマッハでカウントされていきます・・・
恐らく、多くのシーンで60FPS以上を出せる余力があったのだと思います。
これは凄いとしか言えませんね(^^;
他にファンタシースターオンライン2を試したのですが、本機能を有効にすると画面がブラックアウトし全く使えませんでした。(一応、音は鳴っているので止まっている訳では無さそうですが・・・)
また、FF11Bench3では本機能を有効にできませんでした。Virtuのバナーは表示されず、普通にベンチを行っている状態になりました。
DirectXのバージョンやゲームの作りによっても結構差が出るようです。不安定な要素も多いですが、ベンチやゲームの種類よってはアグレッシブな性能を発揮できるので、とりあえず、試してみると面白いと思います(;=゚ω゚)=333
■その他のトピック
【3D POWER(4系統のデジタル制御電源)】
安定した電源供給を行えます。最近のDC/DCコンバータのコントロールICは詳細な
デジタル制御が行えるので、OC時にもよりきめ細かな調整が行うことができます。
【Ultra Durable4】
GIGABYTE社オリジナルの基板設計規格。様々な環境に強い高品質な部品を使用しています。
このような高品質設計は使用者が直接体感できる機会は少ないですが、意外と短期間で故障
するマザーボードが多いことを考えれば、このような規格設計をされていると安心できます。
・2オンス銅箔層基板
通常の2倍の厚みを誇る、70μmの銅箔を持つプリント基板を採用しています。一般的に配線
パターンが太くなると抵抗値が低下し電圧降下が少なくなり、安定した電流を供給できるように
なります。また、面実装部品の放熱効果も高くなります(;=゚ω゚)=333
・防湿
新開繊クロスPCBを採用し、従来のPCBに比べると繊維間の隙間を減らし湿気が侵入する
のを防ぐ働きがあります。日本でもこれから梅雨時なので安心感がありますね。
・防静電
静電気対策として、いわゆるサージ(瞬間的な高電圧)に強いICを採用しています。
・防電断
電気事情の良い日本ではあまりありませんが、停電や瞬停(掃除機などの電源を入れたとき
電圧降下が一瞬、蛍光灯が暗くなるような減少)等の対策。仮にBIOSの書き換え中に停電が
起こってもDual UEFI BIOSなら予備ROMから普及させることができます。
・防熱
固体コンデンサを使用することで発熱による劣化を抑えることができます。
(一般的に電解コンデンサの寿命は使用温度が10℃下がる毎に寿命が2倍になるアレニウス
則が有名ですが、固体コンの場合は20℃10倍則で計算され、かなりの長寿命となります)
また、電源部に低ON抵抗のFETを使用することで、電圧変換時の発熱自体を減らすことができ
信頼性を向上させることができます(;=゚ω゚)=333
■総評
GA-Z77X-UD5Hは多彩な機能に満ちた高品質なマザーボードという印象でした。
拡張性は十分に高くIvyBridgeを活かしたメインPCを組むのにぴったりだと思います。高品質な基板設計規格「Ultra Durable4」により長期間酷使しても安心感があります。また、強固な電源部はOCにも強いと思われ、倍率ロックフリーのCPUを活かし、CPU暴走族になることも可能だと思います(^^;
3D BIOSは見ていて楽しいGUIインターフェイスのBIOSであり、初心者のBIOSへの恐怖と設定の難しさを払拭させるイメージがあります。従来のBIOSに近いインターフェイスも用意されているので上級者の方も快適に使えると思います(´ω`)
Lucid Virtu MVPはゲームによっては凄まじい性能を叩き出すことがあり要注目の機能です(;゚∀゚)=3
特にD-Mode時のモンスターハンターフロンティアのベンチを見たときは驚愕しました(^^;まだ、ゲームタイトルによって不安定であったり、設定の有効/無効が切り替わらなかったりするのが残念ですが今後に大いに期待したいと思います。
一番重要な安定性ですが、今回のレビューを行った中で、一度も不安定な症状はが発生しなかったことを挙げておきます。(但し、上記のLucid Virtu MVPは除きます(^^; )
最後に、このような素晴らしい製品のレビューに選定していただきました、zigsow様、日本ギガバイト様、CFD販売様、ありがとうございましたm(_ _)m
harmankardonさん
2012/05/02
げんざい,悪戦苦闘中です.
ふっけんさん
2012/05/02
トラブルが出て大変だと思いますが頑張ってください。
以前のロクナナレビューの時も、トラブルが出た方が多かったですね(^^;
CLWさん
2012/05/02
続き楽しみにしてます。(*^_^*)・・・頑張ってください。\(^o^)/
ふっけんさん
2012/05/02
ありがとうございます!
私の環境では安定しており、一安心です。
GW中に色々見ていきたいと思います。