所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。永く活動を続けるアーティストは、新たな可能性を探るために、製作スタッフを変えることがあります。しかし、ファンにとってみれば、デビュー当時(もしくは爆発的に売れた時)のイメージも捨てがたいモノです。永く活動するアーティストが、デビュー当時の制作陣を集めて録音したシングルをご紹介します。
倉木麻衣。前世紀から活動するシンガー。初期は当時隆盛を極めていたSoul DIVA系の洋楽調の楽曲が続いたが、その後徐々にJ-POP色を強め、今では「洋楽テイストがあるJ-POP」に落ち着いている。
そんな彼女の2007年の26枚目のシングルが“Season Of Love”。
少しこのシングル以前は10作ほどJ-POP色が強くなっていた麻衣だが、本作は倉木麻衣が作詞、大野愛果が曲を書き、ボストンのアレンジャーチームCybersoundが編曲を手がけると、デビューシングル“Love, Day After Tomorrow”と同じ布陣。結構コーラスの付け方などが洋楽チックで懐かしい。
その「Season Of Love」はミディアムテンポのややハネのリズム、英詞のコーラスが、デビュー時代を想い起こさせるが、サビのラインなどはやや日本的。ラスサビ前にスクラッチが入るブリッジ部分があるのだが、そこが少し浮いているかなー...
「Season Of Love -Latin Lover Remix-」は表題曲のリミックスだが、速度が劇的に速められ、生ギターのアルペジオからフラメンコギターのようなカッティングに移る。麻衣のヴォーカルも入っているのだが、スピードが速いのはもちろん、かなり切り貼りされていて、歌の比率が下がっている。エコーも深めにかけられ、声の大きさ的にもかなりフェーダー下げられているので、主はヴォーカルと言うよりリズム。リミックスは、Perry GeyerとMiguel Sá Pessoaだが、このふたりCybersound所属なので、いわば「本家リミックス」。ずいぶん風合い違うけれど。
「白い雪 -オルゴ-ルバ-ジョン-」は、シングルとしては前作にあたる25枚目の“白い雪”のオルゴール演奏曲で、麻衣の歌は入っていない。曲は表題曲と同じ大野愛果のものだが、かなり毛色が違うかわいらしい曲となっている。オルゴール曲としては風情がありつつも親しみやすいメロディで佳曲なのだが、4曲目が「Season Of Love -Instrumental-」と表題曲のいわゆる「オフヴォーカル」なので、麻衣の歌声を堪能したかった向きには、サービス不足か。
表題曲は、デビュー当時を思い起こさせる当時からのファンには「待望の」トラックだったかも知れないが、実際には麻衣の歌声は1曲+αくらいしかなく、少々期待外れ。
麻衣はこのシングルを最後に、(おなじビーイング内とはいうものの)GIZA studioからNORTHERN MUSICにレーベル異動する。そのあたりの関係があったのかも知れないけれど、ちょっと不完全燃焼感が感じられる作品です。
CDには薄く麻衣のシルエットが入っている(心霊写真ではありません)
【収録曲】
1. Season Of Love
2. Season Of Love -Latin Lover Remix-
3. 白い雪 -オルゴ-ルバ-ジョン-
4. Season Of Love -Instrumental-
「Season Of Love」(Short)
麻衣の声があまり聴かれず、「倉木麻衣」のシングルという感じが少ない
1曲目はフルフル入るが、2曲目は断片的にサンプリングされたモノが遠目に素材として使われているだけ、3、4曲目はインストなので...
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購入金額
180円
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購入日
2012年03月18日
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購入場所
Yahooオークション
北のラブリエさん
2020/04/02
cybercatさん
2020/04/02