アリスは完全隔離の精神病院のベッドの上で瞬きすることなく虚空を見つめている。
両手首には何度もリストカットをした痕が。
その表情にはまったく感情を感じられない。
目は爛々と見開き、この世のものではない何かを見つめている。
その腕にはウサギのぬいぐるみが抱きしめられていた。
このゲームは、アリスが不思議の国での冒険を終えた後の世界が舞台。
その設定は度肝を抜く。
オープニングからして、かなりぶっ飛んだ始まり方となっている。
不思議の国から帰ってきた幼いアリスの身に、いきなりの不幸が起こる。
飼い猫がランプを倒してしまい、その炎は一瞬にして燃え広がる。
アリスの両親は炎と煙に囲まれて、アリスの目の前で死んでしまうのだ。
かろうじて一人だけ生き残ったアリス。
たが、目の前で両親が焼け死ぬ光景を目の当たりにし、完全に心を病んでしまう。
そして、ラトレッジ精神病院で、アリスは重病患者として隔離されることに。
ある日、18歳になったアリスに再び不思議の国からの招待が届くのだ。
・・・と、いきなり超ヘビーな展開で始まるこのゲーム。
アリスのメイン武器はナイフなのだが、どう見てもナイフではなく、刃渡り30cmをゆうに超える血まみれの肉切り包丁。
あのアリスが、これを振り回しながら走るのだ。
さらに、アリスのエプロンには染み付いた返り血。
ゲーム中の敵は、不思議の国に登場するキャラクターたち。
トランプ兵も敵として登場するのだが、その顔は狂気に満ち、鬼気としてアリスを追い回す。
あのディズニーの描くかわいらしい姿とはまったく違う。
そのトランプ兵を、肉きり包丁で真っ二つにぶったき切りながら、肉塊へと変えつつ血しぶきを浴び、突き進むアリスは、なんていうかもうものすごい。
子供が見たら絶対にトラウマになるので危険。
血しぶきを上げて真っ二つにされるトランプ兵。
首をはねられ、首から血を吹き上げるトランプ兵。
胴体を両断され、しばらく足だけで歩くトランプ兵。
さらに、アリスの仲間として登場するチェシャ猫や白ウサギも異様な格好。
チェシャ猫は口が耳まで裂けギザギザの乱杭歯をむき出しにしてニタリと笑う。
白ウサギはギョロっと飛び出た目と出っ歯に妙に筋肉質な体。
まったくかわいくないどころか、ありえないくらい不気味な様子で登場する。
アリスもかわいらしさなど吹っ飛んでいて、出てくる言葉全てが嫌味と皮肉に満ちている。
ともかく、新しい冒険が始まる。
再び不思議の国に降り立ったアリス。
あの美しかった国は、醜くおどろおどろしい妖気漂う血まみれの大地へと姿を変えていた。
この不気味な不思議の国は、彼女の内面世界を映し出したものであり、アリスの心がいかに病んで壊れてしまっているかを物語っているのだ。
アリスは病んでしまった心を克服し、不思議の国に再び平和を取り戻すことができるのだろうか。
日本人の感覚では絶対にありえないですよね。
さすがアメリカン。
このゲームは2000年の作品で、エレクトロニック・アーツ製のアクションゲーム。
かなり古いゲームなのだが、その設定はかなりの衝撃を与えた。
スプラッターホラーゲームのさきがけともいえるゲーム。
その強烈な独自の世界感からかなり評判に。
映画化の話もあったほど。
ちなみに、最近公開された、ジョニー・デップが出ている「アリス イン ワンダーランド」は、その世界観が非常に酷似しているが、製作者がその関連性について言及していないので、一応は別物であるということ。
2011年には、続編のゲームが予定されています。
グラフィックについては、Windows98時代のゲームなので、PS2なみの映像。
ゲーム性については、ルート探しや、キャラクター操作において、非常に難易度が高い場所がいくつ存在しています。
今の懇切丁寧なゲームとは違い、いかにも洋ゲー的な「分からなかったら諦めな」という感じ。
そこでハマってしまうとゲームが完全に進まなくなります。
まあ、ネットで検索すればすぐわかるんですけどね。
で、このゲーム、懐かしくなってCULVノートPCにインストールしてみることに。
使用したノートはこれ。
当時4万円で購入した低電圧CPU搭載のCULVノート。
CPUはCeleron SU2300 1.2GHz。
グラフィックはオンボードでチップセット内蔵のもの。
OSはWindows 7 64bit。
本当に動くんだろうか・・・と思いつつインストールしてみたのですが、余裕で動くんですね。
それもキャプチャーソフトを起動して録画しながらですので、今のPCのスペックの高さを改めて感じることに。
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購入金額
500円
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購入日
不明
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購入場所
ジャンク屋
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