姉妹モデルに、アンプを搭載しないDP-U50、5.1chおよびFMチューナー内蔵のRP-U200があります。
サウンド機能はマザーに載っていて当然という時代ですが、やはりオーディオ専用の機械ならではの音質の良さと使い勝手があり、未だに愛用しています。
高音質のUSB音源といえばONKYOの製品が有名ですが、そこはあえてマイノリティー路線でヤマハ製を使っています。
AP-U70、かなりボディーサイズが巨大なため置き場所に困る感じですが、そのため安定感もよく、何よりもヘッドホンを抜き差しする際に本体を押さえなくていい!というのが気に入ってます。
ヤマハのサイトではWindowsXPまでのドライバ/ツールしか置いていませんが、Windows7 64bit環境でも問題無く使用可能です。
ドライバを入れなくても、汎用のUSBサウンドドライバーで動作します。
AP-U70の特徴としては
・再生チャネルを2ch/4ch/6chに設定可能
・ヤマハならではのDPSを使った各種エフェクト、疑似3D、ヘッドフォン3Dなどのモード搭載
・USBの他、PC入力(光/アナログ排他利用)、AUX入力(光/アナログ排他利用)、AUX2(アナログ)と合計4系統搭載
・USBミックス出力機能を使用して、たとえば1台は光デジタル、もう1台はUSBに接続して同時出力が可能
・大きなボディーのため、ヘッドフォンの抜き差しが容易
・VFDで見やすいディスプレイ(ただし中古購入の際は劣化に注意)
・AP-U70/RP-U200はアンプ内蔵なので、オーディオ用のスピーカーがそのまま繋げられる
・96KHz入力対応
と、かなりの機能が凝縮されています。
特に、アンプとして機能するのは楽しいですね。
たとえばBOSE 101MMなどのブックシェルフ・スピーカーと組み合わせると、PCと連動可能なミニ・オーディオ環境も構築可能です。
MonitorAudioの小型スピーカーと組み合わせたことがありますが、PC用とは思えないサウンドが堪能できました。
古い製品ですのでiPod/iPhoneなどとの連動はできませんが、PCに保存しているAppleロスレスエンコード音源を96KHz/24bit出力して、AP-U70のアンプ機能を使って好きなスピーカーを組み合わせて再生する、なんてことが簡単に可能となります。
このシリーズ、とても気に入っているのですが、なぜかONKYOの方がメジャーというか人気があって、こちらはマイナーなんですよね。
Yahoo!オークションでもかなり安価に売られているのですが、もっと評価されても良いと思います。
3兄弟の中でも、アンプ内蔵のAP-U70がもっともオーディオらしく、気に入っています。
今からDP-U50/AP-U70を探すとしたらヤフオクなどの中古しかありませんが、残念な事にボリュームに難を抱えている個体がかなりあります。
電子ボリュームを使っているのですが、フロントにあるボリュームダイアルを動かしてもボリュームが変わらない、あるいは誤動作するという症状です。
私のAP-U70もこの症状で、しばらくボリュームを回転させ続ければ動くようになるのですが、しばらく放置しておくとボリュームがほとんど機能しません。
これは、グリスの劣化により回転する端子に接触しているパーツが接触不良を起こしているためですが、簡単に修理が可能です。
修理方法は以下の通りです。
1,ボリュームを引っこ抜き、ボリュームについている六角形のナットを外す
ボリュームをまっすぐ手前に引っこ抜きます。
続いて、ボリュームの黒い軸が出ている金具に付いているナットを外します。
2,本体からフロントパネルのユニットを外す
側板のネジ12個(左右×6)と上面カバーのネジ2個、合計14個のネジを外します。
ネジを外すと、フロントパネルから出ているケーブル×2とハーネス×1が見えますので、丁寧に外します。
続いて、フロントパネルを留めている金色のネジ×6も取り外します。
これでフロントパネルが取り外せます。
3,フロントパネルから基盤を外す
6カ所くらいある黒いネジを取り、フロントパネルから基盤を取り外します。
ケーブルが繋がってますが掃除だけですので、そのままでOKです。
4,スイッチの分解
分解といっても、上下に簡単に分離できるタイプの回転スイッチですので、難しくはありません。
回転スイッチに、4カ所ツメがかかっている箇所があります。
スイッチの上部パーツが取れる程度に、ラジオペンチなどで丁寧に広げてツメを外してください。
4カ所のツメを外したら、スイッチの上部パーツを取り外します。
5,掃除&グリスアップ
ボリュームを回転させた時の抵抗感をグリスで作り出しているのですが、この接点グリスが劣化して硬化してしまい、接触を妨げているのが原因です。
無水エタノール、あるいは接点復活剤などでグリスを除去してください。
無い場合はシンナーとか除光液、車のブレーキクリーナーとかでも代用できそうですが、自己責任でお願いします。
かなりグリスがしつこく付いていますので、綿棒などを利用して丁寧に掃除します。
掃除が終わったら、接点グリスを塗布します。
グリスを塗らなくても動作は可能ですが、いずれ接触不良を再発するのは目に見えてますので、グリスを塗布した方が良いと思います。
模型店などで売っているラジコン用の接点グリスを使っていますが、問題ありません。
6,組み立て&動作確認
作業が完了したら、逆の手順で組み立てていきます。
軸内のグリスを取りすぎるとボリュームが前よりだいぶ軽くなりますが、それはそれで軽快でいい感じです。
簡単に掃除出来ますので、あえてボリューム故障の中古品を安く狙ってみるのもいいかと思います。
PCを簡単にオーディオ機器に変身させ、好きなスピーカーを組み合わせて、好きな音楽を聴く。
PCとオーディオの楽しみの架け橋となってくれる、とても気に入っている製品です。
末永く使っていきたいですね。
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購入金額
52,500円
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購入日
2011年01月16日
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購入場所
退会したユーザーさん
2011/01/16
サウンド関連では珍しいですね
ちょもさん
2011/01/16
前に使用していたONKYOのSE-U55もAP-U70と同時期のハードウェアですが、こちらはXPまでしか対応していませんでした。
AP-U70の場合、MicrosoftのUSBAUDIO標準ドライバで動作しますので、Windows7 Professional x64 editionでも問題なく使えているのかと思います。
コントロール用のアプリケーションはインストールできませんでしたが、インストーラーに問題があるだけなので、XPにインストールしてファイルだけをコピーすれば、すべての機能が問題なく使えます。
ヤマハがドライバ・アプリケーションのアップデートを終了してからかなり経ちますが、未だに使用できるのはありがたいですね。
トム様さん
2011/01/31
自分も少しは音質にこだわりたいものです。
ちょもさん
2011/01/31
PC用のサウンドデバイスとしてはかなり大柄ですが、安定感もよく、なによりもヘッドフォンをジャックに挿入しても本体がびくともしないというのは便利です。
ヤマハの製品だけあってDSPによるエフェクトも充実していますし、まだまだ現役で使える製品かと思います。
古い製品だけに入手は難しいですが、お勧めです。