前回掲載したNAGAOKA製MPカートリッジ、MP-10は、最廉価MPカートリッジということで針先も接合丸針という最も安価なものです。
実はNAGAOKAのカートリッジ試聴イベントなどでは、MP-10の後継(中身はほぼ同等)のMP-100はあまり使われず、一つ上のMP-110からスタートすることが多いのです。
MP-110及び前身のMP-11は、MP-100/MP-10とほぼ同等のボディーに接合楕円針を組み合わせた製品であり、海外市場等でもこのモデルが最量販モデルらしいです。ということは、MP-110であればカートリッジを単品購入する層の一定数を満足させることが出来るということです。
まあ、私自身NAGAOKAの各イベントでMP-110は何度となく聴いていましたし、MP-110の音は昔からレコードを使っている人が「レコードってこんな音だよね」とイメージする、ある種の懐かしさを感じさせる音であることは理解していました。
折角MP-10のボディーがあるのですから、取り敢えずMP-110の音を再現しようと思い、大幅値上げの前にMP-110用純正交換針であるJN-P110を買ったという訳です。
NAGAOKA MPシリーズの交換針は前面ラベルに対応カートリッジの型番シールがそのまま貼付されているため、針の型番はJN-P110であってもラベル記載はMP-110となります。
値上げ前の価格であれば文句ないお買い得品だった
早速MP-10の純正針と交換してみましょう。
マウントブロック部の色が違うので何となく違和感はありますが、これでMP-110とほぼ同等のカートリッジとなります。
ヘッドシェルやシェルリード線はMP-10の時に記載したaudio-technica AT-LH15/OCC+KS-Remasta KS-Stage401EVO.II-VKを組み合わせています。
ターンテーブルはTechnics SL-1200G、フォノイコライザーはTEAC PE-505で、負荷容量100pFで聴きました。
MP-10を聴いた流れでしたので、レコードも同じ「Hydra / TOTO」の米国盤LPを聴きました。
まず大まかな傾向はMP-10純正状態とそれほど大きくは変わりません。低域方向はやや反応が鈍めですが、その分ゆったりとした余裕を感じさせる出方です。一方で高域側はMP-10の丸針よりは明確にキレが増し、少しだけ金属系の音の質感も出てくるようになります。接合丸針を接合楕円針にしただけですが、それでも出てくる音は確実に1ランク向上します。
それでももう1つ上位のMP-150(無垢楕円針)と比べると高域はやはり曇りがちですし、解像度にも差が付きます。ただ、MP-110(相当)の音は何となく古き良きレコードというノスタルジーを感じさせる音なのです。MP-10の音は傾向こそ近いものの高域方向の質の低さが我慢できる限界を超えてしまいますので、やはりMP-110と比べると明確に魅力で劣っています。
とあるイベントの時にNAGAOKAのスタッフの方が、シリーズ最上位のMP-700でお客さんが持ち込んだビリー・ホリデイのLPを再生すると、お客さんが「こんなのレコードの音じゃないな」と感想を述べたことがありました。そのお客さんのそれまでの話で何となく言いたいことが読めていましたので、私がスタッフの方に耳打ちして「MP-110に付け替えて」と指示して同じレコードを再生したところ、お客さんが「これこれ、これがレコードの音だよ」と大変喜ばれたのです。その方は結局すっかりMP-110を気に入って「これが2万円しないのか。買って帰るよ」とその場で購入されたほどでした。オーディオ的に特別質が高い音ではないのですが、昔からレコードに親しんでいた人が考えるレコードらしい音の持ち主がMP-110だということです。
私が聴く限りでは当然最上位モデルMP-700の圧勝ですが、それは私がオーディオ的な良さをレコードにも求めているためでしょう。思い出の音に通じるイメージという意味では、MP-110の音はある意味理想型なのかもしれません。
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購入金額
5,720円
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購入日
2026年08月03日
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購入場所
ワンズマート楽天市場店





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