プレミアムバンダイで予約生産販売された「ROBOT魂 <SIDE MS> フェニックスガンダム 」 です。SDガンダム GGENERATION というゲームシリーズに登場するゲームオリジナルのガンダムになるのですが、SD という等身のせいもあり変形の様子がよく分からなかったこともあり、興味本位で購入してみました。¥14,300 らしいです。あれ? 購入する前によく確認しなかったけど、意外に高価だったな……。
フェニックスガンダムは、アニメ本編には登場しないGジェネオリジナルMSでありながら、ガンダムの系譜に自然と溶け込む説得力を持った機体です。
ガンダムといえばよく言われるのはV字アンテナとデュアルアイという意匠があれば「ガンダム」なのですが、そうではないガンダムたる所以や説得力もあります。その理由はデザインに宿る「英雄性」と「宿命性」。ガンダムという作品が持つドラマや哲学「人はなぜ戦うのか」「力を持つ者の責任」といったテーマを、シルエットと概念、カラーリングで語りかけてくるような存在です。ROBOT魂版は、その“語り”を立体としてどこまで再現できているのか、というところはデザイナー視点では気になるところ。
パッケージ。metal buid や metal robot 魂 という、ちょっと高価なブランドを今まで購入していたので、急にチープになったので二度見しました。
裏面。変形の様子なども書かれています。
箱をあけてすぐ。きっちりと計算されて配置されています。
完成品フィギュアは、こういうところから見るのも、もう楽しみですね。
説明書。オプションパーツも少なく、変形も簡易的なものなので、薄め。
本体。metal ブランドでは無いので、かなり軽い。metal の場合は自重で必ず自立するのですが、これは少し小突くとぱたんと倒れます。
ゲーム本編中では、肩回りの翼が目立ち腕がどうなっているのか全く分からなかったのですが、立体化でこうなっているのか、とようやく分かりました。翼の情報量が際立っていますが、まぁ合理的な仕組みではあります。
フェニックスガンダムはトリコロールカラーではなくゴールドやホワイトのコントラストが特徴となっているのですが、ROBOT魂らしい丁寧な塗装で再現されています。特にゴールド部分は安っぽさがなく、光を受けると神話的な輝きすら感じさせます。メタリック表現は高価なものには負けますが、それでも丁寧な塗装で、光の当たり方で印象が変わるのも面白い。
ボディのホワイトは微かにピンクが入っていますが、フェニックスというイメージらしい気もしてきます。
フェニックスガンダムの象徴であるウイング型バインダーは、ROBOT魂らしいシャープな造形で、光を受けたときの陰影が非常に美しいです。
ゲーム画面では平面的に見えがちな部分ですが、立体になると羽根の重なりがしっかり読み取れ、まるで本当に空気を切り裂いて飛び立つような表現力があります。
大型のウイングを背負うMSは、どうしても可動が制限されがちですが、ROBOT魂版は関節の引き出し構造やウイング基部の可動が優秀で、肩部分にバインダーを固定しているので翼を広げたままでもポージングが決まるというのが大きな魅力。飛翔ポーズ、着地ポーズ、ビームライフル構え。どれも破綻なく決まります。
足首の形状で損をしているのですが、下半身の安定感も高く、脚部の可動域が広く、接地性も良好。
フェニックスガンダムは軽やかに舞うイメージが強い機体ですが、立体ではしっかりと地に足がついた安定感もあり、ポーズの幅が広がります。でも、スタンドで浮かせた方が「らしい」気もします。
フェニックスガンダムの魅力は変形前だけでは完結しません。
ROBOT魂版は、変形後の「バード形態」こそ、この機体のコンセプトをもっとも強く感じられる形状といえます。フェニックスガンダムの変形は、単なる可変ギミックではなく、ガンダムから神話的存在へと昇華する儀式のような意味を持っています。このMA形態でバインダー基部から液体金属を噴出して炎を纏って機体ごとエネルギー弾となって突撃する「バーニングファイア」が機体名に由来しているとのことです。このROBOT魂版はその儀式を、驚くほどスムーズかつ説得力のある形で再現しています。
前と後ろのバインダーの部分と腕の部分が重なって大きな翼のようなシルエットになるように工夫されています。脚部は折りたたんでるだけなのでかかりの簡易変形なのですが、それでもここまでシルエットが変わるのは面白い。改めてこうなっているのか、という良いデザイン。頭部部分だけ差し換えパーツで再現されています。
変形ギミックは、複雑さよりも直感的な操作感を優先したような設計となっており、翼の展開から胴体のロック位置、脚部の収納バランスなど併せてこれらが自然に噛み合い、ここに収まるべきだという位置にスッと収まる感触があります。玩具的な無理やり感も少なく、変形そのものが気持ちいいと感じます。
変形後のシルエットは単なる飛行形態ではありません。
翼の広がり、機首のライン、全体の流線形が合わさることで、フェニックス(不死鳥)という名の説得力が一気に増すのが最大の魅力。
光を受ければ情報量が増し、翼の重なりが生む立体的な陰影を生み、静止していても動き出しそうな躍動感があります。変形後に破綻しがちなプロポーションが、ROBOT魂では非常に綺麗にまとまっています。
変形後は飛行形態=飾りにくいというイメージがありますが、フェニックスガンダムは例外です。
「飛行形態のまま飾る」という選択肢が自然に成立します。
MS形態も悪くないです。脚部の可動域が広く、接地性も良好。アクショントイらしいポーズも自由自在です。
フェニックスガンダムは軽やかに舞うイメージが強い機体ですが、立体ではしっかりと地に足がついた安定感もあり、ポーズの幅が広がります。
バインダー部分は巨大なビームガンらしいので、ゲーム内で見せる迫力ある一斉発射のポーズを取らせることもできます。あれ確か両手にライフル持ってないので、武装が無いのが正しいのかなあ。両手にライフルを持てばいいのにね。
オリジナルといえど、ガンダムらしい顔の再現度が高いフェニックスガンダムは、やはり「お前はガンダムだ」といえる端正なフェイスになっています。
ROBOT魂はこのガンダムらしさを損なわず、細部の彫り込みも深く、凛々しい表情がとても良い。
ゲームのオリジナルなのに、ちゃんとガンダムしているという当たり前のことですが、その魅力が手に取るとより強く感じられます。
フェニックスガンダムは、設定上「再生」「復活」を象徴する存在。ガンダムシリーズが繰り返し描いてきた「破壊と再生のサイクル」を体現するようなデザインともいえます。
ROBOT魂版というリアル等身のフィギュアを手に取ると、そのテーマ性がより強く伝わってきます。
これは、ガンダムという作品世界に共感してきたファンだからこそ味わえる体験だと思います。
まるで新しいガンダムの物語が始まる予感、自分たちで物語を作っていいんだ、というガンダムという伝説が立ち上がるような感覚があります。
フェニックスの名にふさわしいシルエット
GジェネのオリジナルMSとして、アニメ本編の制約から自由で、ゲームだからこそ許されるデザインの伸びやかさがあります。
フェニックス型のバード形態はまさにその象徴で、ガンダムの文脈、神話的モチーフ、ゲーム的な派手さ、これらが一体となったGジェネの精神をデザインで体現していると思います。
ROBOT魂版は、その精神を立体として見事に落とし込んでいます。
劣化しにくい
突起の多いデザインにもかかわらず扱いやすいのが好印象です。細かい部品はシャープですが、可動基部がしっかりしているため、変形やポージング時に外れやすい・緩みやすいといったストレスが比較的少ないです。
また、塗装面の保護も比較的しやすく、指紋や擦れが目立ちにくい質感なのも嬉しいポイント。全体として、日常的に触っても破綻しにくい安心して遊べるROBOT魂に仕上がっています。
ちょっと高め
造形・可動・変形ギミック・彩色の総合力を考えると価格に見合う満足度が高いアイテムです。
特に翼の情報量やクリアパーツの質感、変形後の完成度を踏まえると、同価格帯のROBOT魂の中でも手に取った価値を実感しやすい部類。派手さと扱いやすさのバランスが良く、遊べて飾れて満足できるコスパに仕上がっています。
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購入金額
14,300円
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購入日
2025年12月19日
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購入場所
プレミアムバンダイ











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