先月発売されたばかり(2025年11月21日)の PlayStation 5 デジタル・エディション 日本語専用 (CFI-2200B01) を購入してきました。修理に出すと4万円、通常版を新規に買うと8万円、この最新型+ディスクドライブがセットで6万5千円だったので、一番コスパが良いなと感じて買ってきました。
黒い箱なのはデジタルエディションらしいです。ディスクドライブも買っています。
箱から出したところ、本体。店頭に実物が並んでいるのを見た時から感じていたのですが、初期型と比較して一回り小さくコンパクトになっています。
初期型を持ち上げたときの家電の塊のような重量感全く無し。
筐体のラインは初期型の象徴的な白い翼のようなアールを残しつつも、よりコンパクトで、プロダクトとしての完成度が一段上がった印象に感じます。
仕様パーツのスペック的には変わりがないようですが、サイズや重量、内部の基盤配置構造などは大きく変わったとのこと。
今までの、あの大きな筐体は何だったんだといういくくらいには外見上に変わりはありますね。
内部構造の見直しやヒートシンクの再設計をやるというのは、メーカーにとって結構逼迫した状況のような気がするのですが、欠陥ではなく設計の最適化・コスト構造の見直し・供給安定化といったところで行われたと公式発表されています。
前面ボタンはひとつになりました。
これが自分的には一番嬉しいところ。
今までディスクを取り出そうとして、間違えて電源を切ってしまうことが多かったので。
前面USB端子も Cタイプが2つに変更されています。
フェイスも細い印象を受けるくらい、すっきりしましたね。あとは素材感というか光沢のある部分がなくなり指紋が目立たなくなったかも。
後部の端子の配置が換わっており、基盤の大幅変更があったことが見て取れます。
内部構造の変化は体感としてもはっきりわかります。
性能自体は初期型と同じはずなのに、起動時の静音性や熱の逃がし方がまるで違います。
初期型は大型ヒートシンクを搭載し、性能を力技で支えるような大味なかんじでしたが、新型は設計段階から冷却効率と静音性を両立させたものへ進化しています。これは単なるコストカットではなく、世界的な半導体不足や原材料高騰、物流コストの上昇といった時代背景の中で、PS5を安定供給し続けるための必然的な再設計だったのだろうと考えます。
初期型が勢いの塊で焦って企画生産されたイメージにも感じましたが、新型は、まさに現代の風潮の「持続可能性を獲得したPS5」という印象にも感じます。
そして今回、個人的に最も大きな変化だと感じるのはドライブのモジュール化。
初期型のデジタルエディションはディスクドライブを後付けできないというところで、潔い反面、割り切りが強すぎました。新型の方は必要なときだけ純正ドライブを装着すればよいという風に変わりました。ユーザーの利用スタイルに合わせて機能を後付けできるというのは、プロダクトデザインとして非常に興味深い変更で進化だと思います。PS5がようやくユーザーの生活に合わせて変化できるハードになったと感じます。
日本語専用モデルという制約も、実際に使ってみると全く意味を感じないし、全くストレスがないです。まぁ日本人ですしね。UI はシンプルで、余計な設定を考える必要がなく、むしろ日本市場に最適化されたPS5としての潔さがあります。初期型は世界に向けた象徴というイメージを発信するためグローバル戦略していたかもしれないですが、ようやく日本という市場エリアのユーザーに寄り添う実用品へとなったのかぁとも思います。ユーザーにとっては多言語はほとんど意味ないですもんね。
実際に僕は初期型から新型へ乗り換えてみたわけですが、使ってみてPS5というハードがこの数年でどれほど思想的に変化したかがわかるかんじがします。
最新型PS5の価格やドライブ非搭載のマーケティング
この最新型の価格やドライブ非搭載については、マーケティングの思惑を感じます。
PS5デジタル・エディション(CFI‑2200B01)+純正ドライブ(CFI‑ZDD1J)という組み合わせの方が通常版より安くなるのは、ソニーがデジタル版を売りたいという価格戦略を取っているためだと思われます。
デジタル版は本体価格を抑えることでユーザーの初期導入ハードルを下げ、ソフト購入をダウンロード販売へ誘導しやすい構造になっています。ダウンロード版は中古市場に流れず、小売店のマージンも発生しないため、ソニーにとって利益率が高いというのが理由。
結果として、デジタル版本体は積極的に値下げされやすく、セール時には通常版との価格差が大きく開くことになるかと思います。
一方で純正ドライブは価格が安定しているため、両者を組み合わせると本来のディスク対応PS5を構築できるにもかかわらず、通常版より安くなるという矛盾のような状況が生まれます。
これは単なる価格の偶然ではなく、ハードウェアとソフト販売の収益構造を踏まえた、メーカー側の戦略的な価格設計と言えるでしょう。
PS5の設計思想の変遷まとめ
CFI‑1000:初期型
次世代機の象徴としての存在感を最優先。新時代のゲーム機というメッセージ性が強かった。
内部構造も大型ヒートシンクや複雑な冷却機構など、性能を最優先した力技の設計が行われていた。
背景として、マーケティングとしてもPS4からの大幅な性能ジャンプを示す必要があり「未来を見せる」コンセプトが必要だったということ。まだ半導体供給が安定していた時期の設計でした。
→ 初期型PS5は「未来感と夢を見させるハードという象徴」
CFI‑1100〜1200:中期型
外観は初期型を踏襲しつつ、内部は大幅に合理化。具体的にはヒートシンクの小型化、基板の再設計、部材の変更など、同じ性能をより少ない部材で実現する方向へとシフトした。重量は徐々に軽くなり、発熱バランスも改善。
世界的な半導体不足に突入し、原材料価格の高騰・物流コストの上昇という背景もありましたが、ソニー自身の PS5 の供給不足というところも大きく、販売機会損失もあったと思われます。
→ 中期型PS5は「作り続けるためのハードという合理化」
CFI‑2000/2200:新型
デザイン思想が変わり、外観は大幅にスリム化し、重量も約1kg以上軽量化。マット仕上げで生活空間に馴染む質感へ。内部構造はさらに簡素化され、冷却効率と静音性が向上。
最大の思想転換はドライブのモジュール化です。デジタル版でも後付けドライブを装着可能になり、必要なユーザーだけが必要な機能を追加できるようになりました。
ようやく長期的な供給が安定することになり、コスト最適化の完成形をみます。
マーケティング的にもユーザーの利用スタイルの多様化(DL中心)、日本語専用モデルなど、地域特化型の展開などの見直し。
→ 新型PS5は「サステナブル対応、生活へ最適化したハードという適応」
この変遷は、単なるコストカットではなく、PS5を未来に向けて持続可能なプロダクトにするための再設計という大きな流れの中にありました。
初期型PS5は未来を見せるためのハードだった。
中期型は作り続けるためのハードへと変わり、
新型はついに生活に馴染むハードとして成熟した。
この3年間でPS5は、象徴から実用品へと静かに進化している。
ソニー品質
初期型が未来感と存在感を誇示する象徴的デザインだったのに対し、新型はスリム化とマット仕上げで生活に馴染む方向へ進化しました。内部構造も合理化されて静音性・発熱管理・拡張性が向上したことで、見た目と使い勝手の両面で実用品としての完成度が大きく高まっていると感じます。
正統進化
内部構造が整理され、発熱バランスの改善や埃の溜まりにくい筐体形状により日常的な手入れがしやすくなりました。必要に応じて後付けドライブを交換できるモジュール構造も相まって、初期型より明確にメンテナンス性が向上しています。
再会、PS5
時代背景もあるのですが、初期型より価格は上がってしまったものの、軽量化・静音性向上・発熱管理の改善に加え、必要に応じて後付けドライブで柔軟に運用できる点を考えると、長期的な使い勝手と拡張性を含めた総合的なコストパフォーマンスはむしろ向上していると感じます。
PS5デジタル・エディション(CFI‑2200B01)+純正ドライブ(CFI‑ZDD1J)という組み合わせで別々に購入すると、通常版よりかなく安くなってお得です。合体後は全く同じものになります(むしろカバーとなるパーツが余分に余ります)。
僕の場合は基盤修理に出すより、買い替える方がお得に感じました。
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購入金額
55,000円
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購入日
2025年12月22日
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購入場所





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