自分のMacの写真を遡ると、一番最初に撮ったのは2004年頃、たしかバンダイのトイデジカメでした。
レンズもモニターもなく、JPEGの写真が記録できるというもの。
当時乗っていた愛車の写真は、この写真しかありません。
そこから、コンパクトデジカメ、デジタル一眼、スマホといろいろなカメラで撮影していく中で、
写真データは溜まる一方。そのうえ、OSのアップデートによる「iPhoto」の変更、
ネットの方ではGoogleのPicasaがなくなるなど、その都度バックアップを取り直したために
1箇所で写真をまとめきれない状態が続いていました。
今回、Z6IIIを導入するにあたって一番困っていたのがここ。
なんとかこれまで撮影してきた写真をいったん集約して、
直近の写真だけをうまく管理できるようにしたい。
というわけで、フォルダー単位で同じ写真・動画データの整合性を確認できる
「FreeFileSync」というソフトを使ってみました。
見た目はJavaっぽいというか、前時代的なインターフェースですが、
機能はターミナルコマンドのGUIみたいなものなのでちゃんと動作します。
フォルダー間のファイルの有無が一発でわかる
今回の一番の問題は、iPhotoで管理していた時代に
ストレージに入りきらなくなってフォルダー分けしていた一部の写真と、
スマホで撮ってきた写真の行方でした。
その時代その時代で使ってきたMacの容量がいっぱいになるたびに
HDDを追加して…とやっていて、命名規則もアプリから書き出したときに
いろいろ変わってしまうため、どこになにがあるのかちんぷんかんぷん。
なので、今回のやり方はこうです。
①Macの「写真」にできるだけ写真をまとめた上で、いったんすべて書き出す(年月日のフォルダーになる)
②命名規則が定まっていない、元のわからない写真フォルダーをひとつのフォルダーにまとめる(バラバラのまま)
③この2つのフォルダーを比較して、どっちかに統一する
「iPhoto」も「写真」も枚数が増えてきたり空き容量が減ってくるとどうも動作が怪しいため、
最終的にはすべてフォルダー管理しようとは思っています。
ただ、フォルダーだとどこで撮ったかとかの情報がわからないので、
「Adobe Lightroom」とかのビューアーは必要ですね。
「写真」にまとめるときには、すでに「写真」に入っている写真は検出してくれるので、「読み込まない」を選べば入っていないものだけを勝手にコピーしてくれます。ここは「写真」の便利なところ。
この方法でいったんチェックしてみたところ、一発でどっちかにないもの、あるものが判別されました。左右にフォルダーを設定して「比較」を押すだけ。まあ、「写真」からの書き出しにも相当時間がかかりましたが…
左にあって右にないもの、右にあって左にないもの、両方に同じように存在しているものをリストアップしてくれます。
しかも検出の仕方もいろいろで、ファイル名などで検出するもの、中身(サイズなど)も比べてくれるものもあるのがとても便利。
例えば、Picasaにアップするのに容量を抑えていたスマホの動画と、スマホから直接バックアップしていた動画では、画質が全然違っていたりします。肉眼でチェックしていても見つけきれない上に、ファイル名が同じで容量違いともなると全然わかりません。
そういうものも全部まるっと検出してくれるのは本当に助かります。
一応、ターミナルコマンドで「rsync」とかを活用した方法もあるにはありますが、自分にはやはりGUIの方がありがたい。便利に使えるものは便利に使わせてもらいます。
「同期」の方法選びは本当に慎重に!
NASなどで差分バックアップをとった経験がある方はご存知かと思いますが、パソコンのバックアップソフトは結構気を使わないと怖いです。
FreeFileSyncの同期設定は3つ。
・両方向 両方のフォルダーをまったく同じ状態にする。いわゆる「同期」
・ミラー 片方のフォルダーの中身を、もうひとつのフォルダーと全く同じにする。コピー元がすべてなので、相手にしかないファイルも「削除」してしまう。
・更新 片方のフォルダーの中で、もう片方のフォルダーにないものだけをコピーする。いわゆる「差分」
この中でやばいのが「ミラー」。一見片方から片方にコピーするだけに見えますが、相手側にしかないファイルを破壊してしまいます。
今回の私の用途だと、これをやられるともう取り返しがつきません。設定画面の中で言うと、何気なく入っている「ゴミ箱」のアイコンの有無が生死を分けます。
あまりバックアップなどをしたことがない人だと、この辺の違いがわからなくて「やべ、消えちゃった…」という経験もあるかもしれません(私も過去にやったことが…)
しかも、警告はちゃんと出てはくれますが、プロセスが走り出したらもう止める方法はありません。とにかく慎重に、しっかり調べてからファイルをコピーすることをおすすめします。
大切な思い出を不意のミスで失わないために
バックアップ系のソフトなども、AIを使えば簡単にできるようになるでしょう。特に今回のように入り組んだバックアップではより役に立ちそうな気がします。
ただ、こういう作業だからこそ、ソフト側、AI側に任せきりにならずに、人間が人間の手で責任をもって管理することの重要性も感じています。
PCのAIは、命令に対してデータを移動するだけで、私がどんな思いを持ってシャッターを切った写真かなんて一切わかりません。ドライだからこそできるスピード感も大切ですが、もう2度と手に入らないファイルだからこそ、より慎重な作業が必要になります。
今回も、結局整合性を検証した後は、手動でコピーしたりチェックしたりして、このソフトの一発同期機能は使いませんでした。完全に管理ができるようになった後のバックアップでは同期してもいいですが、いまこの瞬間は自分の目を信じた方がいい。
調べていきながら、最近は見ることのなくなった娘が小さい頃の動画とかも出てきて、変に思い出にも浸ってしまいました。なわとび、さかあがり、自転車は自分と一緒に練習してできるようになって、その瞬間の低画質な動画が残っています。それらは不意のミスで「まあ、いいか」と言えるようなものでもなく、大切に残しておきたいものです。
ただとってあるだけでは意味がないので、これから編集してもう少しみやすくなるようにしたいとは思いますが、そのためのバックアップに「FreeFileSync」はかなり役立ってくれました。
もっといいソフトもあるとは思いますが、目的が達成できれば満足。ちょっと癖がありますが、便利に使えるソフトとしておすすめできます。
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購入金額
0円
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購入日
2025年09月06日
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購入場所
オンライン



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